【感想・ネタバレ】ディープラーニングを支える技術〈2〉——ニューラルネットワーク最大の謎のレビュー

あらすじ

※PDF版をご希望の方は Gihyo Digital Publishing (https://gihyo.jp/dp/ebook/2022/978-4-297-12812-8)も合わせてご覧ください。

初学者の方々に向け,ディープラーニングの発展技術をまとめた解説書。
ディープラーニングは現在のAI/人工知能の発展の中核を担っており,スマートフォンからIoT,クラウドに至るまで幅広い領域で,画像,音声,言語処理をはじめとした多くの対象分野に浸透し,目覚ましい進展をもたらしています。
ディープラーニングの今の基本をまとめた前作に続き,本作ではニューラルネットワークにおける大きな謎である「なぜ学習できるのか」「なぜ汎化するのか」にスポットを当て平易に解説。合わせて,将来的な革新の可能性を秘める二大トピックとして,「生成モデル」「深層強化学習」も詳しく取り上げます。そして,4つのテーマのもと,ディープラーニングや人工知能について課題を整理し,今後を考えていきます。
多様な問題を一つのアプローチ,アルゴリズムで解ける驚異的な技術。ディープラーニングが一段と進化していく将来につながる,長く役立つ原理,原則,考え方を紐解く1冊です。

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Posted by ブクログ

※ 出版社さんよりいただきました,また,著者と面識がありますことご承知おきください.

シリーズ1巻目の『「正解」を導くメカニズム』に続く,岡野原さんによる深層学習の解説本.1巻目よりも発展的な内容を,ギュッっと圧縮して説明した本.1巻目より高度なので,機械学習を初見の読者を対象とはしていないようだ.教科書で機械学習を一通り学んだ人が深層学習の情報を得るにはとても便利な本.新しい拡散モデルまで紹介されていていることに驚かされる.

第1章:第1巻で紹介しきれなかった,学習の改良手法を一通り紹介している

第2章:深層学習が,データを一般的な状況にうまく汎化できる理由は,理論上の大きな問題として残っている.この問題について,現状での有力な仮説をまとめている.

第3章:代表的な生成モデルを超圧縮で紹介した本.機械学習のバックグラウンドがある人向けに,うまくかいつまんで紹介している.しかも,VAE,敵対的生成ネット,自己回帰モデル,そして新たな拡散モデルまで網羅している.

第4章:まず,強化学習についての基本的な内容を一通り復習.そして,深層学習と結び付いた DQN と Alpha GO について紹介だが,何が難しく,それをどうやって克服していったかが紹介されている.

第5章:最初の節だけは,取りこぼした自己教師あり学習.その後は,今後の展望について Sutton さんや Bengio さんの講演を基にした議論を紹介する.最後に,まだ解かれていない課題についてまとめているが,これを見ると一番難しいところは50年間変わらないなと感慨にふけってしまった.

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2023年03月29日

Posted by ブクログ

一通り読んだが、かなり難しい。
ただ、とてもよい本なので、ディープラーニングに関心のある人は、ある程度基礎を身につけた後(第1巻がある程度理解できるようになった後)で、読んでおくべき本だと思う。
ディープラーニングで、今、何が課題になっているのかを俯瞰的に理解できるはず。

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2022年09月05日

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