日本人エンジニアの憧れ企業の価値観と思考を学ぶ。コンピュータの力で実世界の課題を解決する企業を目指して
●本の概要・感想
グーグルなど有名スタートアップから転職者が集まるPFN。彼らの会社の沿革と、ビジョンを知ることができる。
*PFNは途中で分社化して誕生した企業
もともとは検索技術などの会社だったが、2014年に転換を決意。IoTと深層学習を組み合わせて、リアルタイム機械学習技術の会社として誕生した。それまでは、機械のデータをAIで処理する、ということは誰もやっていなかった
*技術で飯を食うビジネスモデル
PFNは、これまで研究を「ビジネス」として利益を上げ、成長してきた。「受託開発をやらない」ことを一貫し前提として、自分たちが高い技術を保有する。そこで、「技術を使って何かやりたい企業」からの共同研究 を受注するのである。 顧客が実現したいビジョンをサポートする、高い技術力を保有しておくことで、「共同研究」によって飯を食うことができる。だから、PFNの社是には「Learn or Die」がある。様々なエキスパート、一流ジャーナルへの寄稿経験が豊富な者が集まるのだろう。売れるビジネスの基本は差別化であるが、PFNの戦略はその点シンプルだ。「他の企業よりも技技術力がある」、その点が大きな強みであり、他社にとっての参入障壁でもある。「日本国内でトップレベルの研究開発が可能なAI技術者集団」である、あり続けることがコアコンピタンスを作っていると分かった。
*分散深層強化学習によって「おもちゃの自動車がぶつからずに走る」
*深層学習によってロボットと自動車を進化させる
パソコンがOSによって様々なデバイスを抽象化し広まった。あらゆるデバイスで同一のプログラムが流れた。それと同じように、ロボットは現実世界の環境を抽象化する。多様性に強い深層学習によって、現実世界での膨大な学習を重ね、「現実」というOSの上で柔軟に稼働するロボットを創造する
●読んだきっかけ
みんな大好きつよつよエンジニアが集まる企業の本なので、駆け出しエンジニアとして読んでおくべきかと思った