新津きよみのレビュー一覧

  • 信じていたのに

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    大金を拾ったために、自己破産に向かう女…。借りた金を貸主が受け取らず、時効を目前に苛立つ女…。民法上、縁を切ったはずなのに、姑につきまとわれる女…。騙されやすい母親を詐欺から守ろうと必死になる女…。交通事故により、人生の流れが好転した女…。拾得物、債務、離婚調停―。身近な法律が照らし出す、身の回りにある恐怖。全七編を収録。

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    2010年05月24日
  • 愛読者

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    【2004.01.29.Thu】
    仁科美里と雨宮麗、2つの顔を持つ作家美佐に降りかかる災難。最近のミステリーは狂気の人間を出して、全てを狂気で片付けてしまう傾向がある。しかし、ここでは更に生まれ変わりという概念を持ち込むことによって、新しい狂気ミステリーに仕上がっている。

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    2009年10月04日
  • 婚約者

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    【2004.08.04.Wed】
    狂気とはどこからどこまでをいうのか。そんなことを考えさせられる作品だ。由紀子が思う妄想に近い賢一との強い結びつき。それは13歳が故の無邪気な思いで済まされるのか。由貴が最後、由紀子に乗り移り見せた執着。しかしそれも愛が強すぎた故に表れたものか。いずれにせよ、恋愛をすることによって人間は自分の中に狂気を住まわせるのかもしれない。あの人を手に入れたいという気持ちが強ければ強いほど自分の行動が見えなくなる。大抵それは理性で抑えられるのだが、この2人の「ユキ」は抑えることが出来ない。むしろこれは何ものにも揺るがせられない純粋過ぎる愛なのかもしれない。

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    2009年10月04日
  • 招待客

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    【2006.04.17.Mon】
    幼い頃川でおぼれかけ、通りすがりの男子高校生に助けられたことのある美由紀は、その命の恩人を結婚披露パーティーに招待することにする。20年の歳月を経て、その命の恩人と周りに漂う狂気に出会うこととなる。「ひきこもり」という現代社会が産み出した闇を交えながら、人の心の脆さを描き出している。美由紀のレシピエント・コーディネーターである佳代子の「20年の歳月は人を変える―変わると言えば、ほんの三日でも人間は変わるものだわ」という言葉にこの物語は要約されている。環境が人の変化に及ぼす影響は計り知れない。それを自分なりに消化できるか、翻弄され自分を見失ってしまうかは常に紙一

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    2009年10月04日
  • 彼女が恐怖をつれてくる

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    【2006.06.22.Thu】
    日常の中で狂気に取り付かれてしまう8人の女の物語。『戻ってくる女』…人を好きになった女の執念程怖いものはない。そして強固なものはない。 『時を止めた女』…タイムカプセルをめぐって過去に取り付かれる女性。 『ぶつかった女』…心と体が入れ替わった2人の女。叙述トリック。 『口が堅い女』…人は怯え、追い詰められ、転落してゆく。自らを滅ぼす。 『彼が殺した女』…最初から最後まで緊張感のある恐怖を味あわせてくれる。 『卵を愛した女』…「愛」という文字そのものに「狂」を感じる。 『結ぶ女』…結ぶという行為を軸に男女のもつれやすさを描く。 『猫を嫌う女』…過去のトラウマの根

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    2009年10月04日
  • 結婚させない女

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    【2006.07.26.Wed】
    学生時代に「ミス・リップスティック」に選ばれた美貌の持ち主高倉葉子。彼女の男友達が続いて殺される。そこにもう1人の高倉葉子の存在が浮かび上がってくる。代理出産、セクシュアルハラスメント、夫婦別姓など今も変わらずある社会問題を据えつつ、ミステリーは進んでゆく。いくつもの展開を期待させながら、最後には納得のいく結末を残している。女性だからこそ描ける作品。人を犯罪へと走らせるものは容易に言葉で表せるものばかりではない。嫉妬、恨み、復習。いくつもの思いが交錯し、練られ、発酵され、自分の中で犯罪という形につくられてゆく。そのときの女性の心理が細やかに描かれ、自らも手に汗

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    2009年10月04日
  • アルペジオ 彼女の拳銃 彼のクラリネット

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    【2006.07.28.Fri】
    夫の暴力に耐え切れず、由布子は家を出る。手にあるのは偶然手に入れた拳銃。逃避行にはジムのインストラクター逸美が同行することになる。2人はそれぞれ心の奥底にうごめく衝動を抱え、拳銃の力に魅せられる。また学生時代由布子と付き合っていた良介。かれは警察音楽隊に属していた。人の心にはどうしてもぬぐえない矛盾が少なからず存在しているのであろう。恨みや後悔、そして今の自分。口で説明することは出来ても、果たしてそれが真実なのか。そんな人の暗い深層心理を描き出しつつも、時に流れてくるクラリネットの音色。この小説は音楽で人々を優しく包んでくれる。音楽に触れたとき感じるものは、た

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    2009年10月04日
  • 愛読者

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    駆け出しのミステリー作家である主人公に、ファンレターが2通届いた。1通は中学時代の先輩。もう1通は「愛読者」を名乗る謎の人物。「愛読者」とは一体誰なのか。主人公は、差出人不明の手紙に振り回される。

    う〜ん。今回も、ストーリーの展開はよかった。嫉妬とか虚栄心とかで、人はこんなにもひどい仕打ちをしたりするんだと、怖くなった。怖いのは、幽霊とかおばけじゃなくて、人なんだなと思う。

    途中までは、「どうなるんだろう?」とドキ×2したし、「人って怖い」ってすごくゾォっとしたんだけど、最後らへん、特にオチがいまいち。パンチにかけるっていうか、無理やり勢いで書き上げた感じがする。推敲しきってないのでは?と

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    2009年10月04日
  • かけら

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    なぜ、充たされないの?
    恋愛、仕事、家庭 心に隙間を抱える女たちが一歩踏み出したとき・・・
    「私の幸せって何?」かつて同じアイドルの追っかけをしていた三人もはや三十八歳。涼子は雑誌で主婦の読者モデルとして活躍、紀子は主婦業に勤(いそ)しみ、理恵はキャリアウーマンとして邁進していた。だが、それぞれが恋愛、仕事など今の生活に物足りなさを感じ始めた時、恐怖の扉が開いた! ストーカー、借金地獄、失踪事件・・・・・・巻き込まてゆく三人の運命は?

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    2010年05月24日
  • ただ雪のように

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    兄夫婦が交通事故で死んだ。十年前、家出同然で単身ニューヨークへ渡った高森真琴は、一人残された姪と暮らすために帰国する。"雪のように色が白い小さな白雪姫"小雪と名付けられた赤ん坊は十二歳。人眼を惹く美少女に成長していた。その姿を思春期の自分と重ね合わせた真琴は嫉妬を感じて…。おとぎ話をテーマに家族の絆と女性心理を描くサスペンス。

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    2010年05月23日
  • 氷の靴を履く女

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    舅を看取り、姑の介護に尽くした紀子は、二人の義姉と夫の裏切りにあい、十四年間の結婚生活に終止符を打った。独りになった紀子は、週刊誌の記事に目を留めた。「シンデレラはあなた?」目の不自由な資産家が親切にしてくれた女性を捜しているという。紀子は該当する女性に心当たりがあったが…。絡み合う歪んだ愛憎を、おとぎ話を主題に描くサスペンス。

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    2010年05月23日
  • 同居人

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    35歳、デザイナーの麻由美は都内に新築マンションを3800万円で購入する。ローンの繰上げ返済のためにルームメイトを募り、添乗員・乃理子との同居生活がスタートした。しかし、お互いに「秘密」を抱えているために、ぎくしゃくしはじめる2人の関係。ある日乃理子が部屋に呼び入れた女性が、2人の生活を崩壊へと向かわせた―。
    嫉妬、虚栄心、独占欲……。女性心理の名手が紡ぎ出す、渾身のホラー・サスペンス。

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    2009年10月04日
  • 同居人

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    35歳で3800万円のマンションを買った麻由美は、ローンの足しにと、ルームメイトと同居を始めるが・・・。
    女の見栄とか意地とか、あ〜、わかるわかるって感じ。
    でも、だからといって、こんなにみんな不幸にならなくてもいいのに〜。

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    2009年10月04日
  • かけら

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    3人の女性が別個に描かれる。日常に不満を抱くなか、事件に巻き込まれる。そして、ある人は何でもない「今」が幸せであると気づいたり、またある人は「家族」関係の修復をしたり、ちょっと青春の匂いにひたったりと女性なら味わったことのある感情ではないでしょうか?

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    2009年10月04日
  • 担任

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    新津きよみ先生の作品は女の人の心を描いている作品がおおいのですが、これもあるあると思いながら読みました。

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    2009年10月04日
  • アルペジオ 彼女の拳銃 彼のクラリネット

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    うーん・・・なんだったのだろう??彼女か赤の他人の為に手を汚したのは・・・。
    ちょっと、切ないなぁ〜でもラストはホッっとしたな〜。

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    2009年10月04日
  • 妻の罪状

    匿名

    購入済み

    今ひとつ、、、

    どの作品も浅い感じ。ミステリー感もサスペンス感もあまり感じませんでした。読後の冷やりとした感じもなかったです。とても期待して読んだので残念でした。

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    2022年11月12日
  • 氷の靴を履く女

    購入済み

    期待外れでした

    新津きよみさんの作品はじわりとした怖さや独特の雰囲気があって大好きです。ですがこの作品はあまりに終わりを急いだ感が伝わってきてがっかりしました。作者が後半疲れてしまったのかなと…。平凡な作品です。

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    2020年01月28日