新津きよみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主婦の喜代美は、親友の秀子の発言に戸惑いを隠せなかった。ダンサーになる夢に再挑戦するというのだが、彼女は自分と同じく、夫も子供もいる平凡な41歳のただのオバサンなのだ。必死に考え直させようとするが秀子の決意は変わらず、謎の手鏡を喜代美に渡したまま、いなくなってしまった。そしてその後、死体となって発見される。彼女の突然の行動の原因、そして犯人は一体誰なのか?手掛かりはまさかこの鏡なのかと改めて見た喜代美は、そこにうつっていたありえない光景に言葉を失う。どうして鏡なのに、うつるものが反転していないのか!?
鏡というのは確かに考えようによってはとても不気味で恐いもの、こういうホラーにはもってこい。謎の鏡に翻弄された2人の人間の話が連作短編のような形で描かれているが、前半の方が好みかな。後半の、鏡の中のもう一人の自分がドッペルゲンガーとして動き出すというのは、ありがちな話だし。おもしろくないわけではないけれど、何かひとひねり欲しい感じ。 -
Posted by ブクログ
仁科里美としてようやく1冊本を出し、ミステリー作家としてデビューした坂井美佐。しかし雑誌のエッセイで、作家になったきっかけを"中学生の頃に出会った先輩の影響。彼女は恩人"だと書いたばっかりに・・・。届いたファンレターはまさにその先輩からのもの。実はそこまで恩人とは思っていなかった美佐は気がすすまなかったが、せっかく手紙をくれたのだしと会ってみてびっくり。彼女は里美の作品をびっしり校正したものを持ってきただけではなく、すでに専属モニターきどりであった。
昔の後輩と自分の亡くした子供や妹を重ねて執着する柚子の狂気(気持ち悪さ)はよく出ていたと思うのだが、この美佐の中途半端な態度がとにかくイライラしてしまって、ホラーというのはかすんでしまったなぁ。あと、作中に出てきた名前が自分と同じというだけで(漢字も名字も違い、しかも官能小説でフィクション、別に売れている作品でもない)、そこまで恨みをつらねる昔の同級生というのが全く理解できず。こじつけすぎだろう、それは。最後の生まれ変わりうんぬんの話も、怖さの後押しにはならなかったなぁ。