榎本憲男のレビュー一覧

  • 巡査長 真行寺弘道

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    ここ何ヶ月か刑事ものにハマっている。今回は献本で頂いたこの作品だが、結果めっちゃ面白かった〜!
    真行寺の自由すぎて協調性のない姿も、警察らしい真っ黒な内部も、黒木の賢すぎて飛び抜けている考察も最高にクールだった。文庫本450ページを超える大作なので読み切れるか正直不安だったけど、飽きることなくあっという間に読めた。ここ最近の出来事もちょこちょこ出てくるので、現実からかけ離れた感じもせず、そういう意味でも読みやすかった。私は途中まで完全に騙されていたので、ぜひ同じ体験をしてほしい。

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    2018年06月16日
  • 巡査長 真行寺弘道

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    また一人、変わり者の刑事が登場した。

    「巡査長」真行寺弘道。五十三歳。
    本庁捜査一課の刑事だ。

    警察の階級には「巡査長」はない。
    だが、こう呼ばれるのは。

    単独捜査を好み、休みたければ休む。

    自宅では、オーディオでロック三昧。

    上からの指令に従うより、自分のひらめきや思いつき、
    疑問を徹底的に追いかける。

    それは、一匹の猟犬だ。

    といっても、ギラギラ感はない。

    だからか、いつまでたってもヒラの刑事。

    だが、必ずや事件の真相を掴んでくる。

    といって、よくいる性格に難ありの天才というわけではない。

    ただただ、自然体。

    警察組織にあっては浮きそうな存在なのだが、
    疎んじらられ

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    2018年06月13日
  • エアー2.0

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    題名であるエアー2.0、これが主題かと重いきやこれは物語のベースのベース部分でしかなく、主題は福島の復興、もしくは復興を題材にした資本主義経済の再構築だった。
    ディープラーニングの研究が進んでいる今、エアー2.0の設定は決して絵空事ではないと思う。
    これもしも映像化されるとしたら、主人公は山田孝之しか思いつかないなぁ。あと、こんな話がもしも現実で進行したら、TOKIOが黙ってないな。

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    2016年11月06日
  • テロリストにも愛を

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    テロは誰がどうやって起こすのか?

    イスラム教に関して、どういうものなのか、が
    少し分かった状態でした。
    表面だけだとは思いますが、なぜ自爆するのか、は
    理解できたような気もします。

    テロリストはどこなのか、人数はどうなのか。
    山のような謎もありましたが、それもお告げで…。
    相変わらず、女子高生は好き放題。
    どう考えても、勝手に鍵のコピーとか犯罪ですけど。
    そこ放置していいのでしょうか??

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    2025年11月03日
  • アガラ

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    《あらすじ》
    DAIと呼ばれるAIが管理する、国家も宗教も消滅した世界を舞台に繰り広げられるディストピア小説。

    《感想》
    説明につぐ説明で、読むのが苦痛に…。あと、やけにフランクな口調の語り手が個人的にすごく苦手なので、それもあってなかなかページが進まなかった。榎本憲男は真行寺シリーズがめちゃくちゃおもしろくてファンになったのだけど、アガラは残念ながら私にはあわなかった。
    著者が考えた設定についていくのに必死で、物語を味わったりキャラクターに愛着を持ったりする暇がないからかなぁ、つかれました。博学な人は楽しく読めるのかも。

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    2025年09月01日
  • アガラ

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    近未来をさらに未来から振り返って書いたと言う設定での本。私はアガラと言う言葉さえわからなかったので調べたら和歌山県の方言、わたしら、と言う意味らしい。が、調べずとも本文の中程で説明してあつたのだが…
    もの凄く深い内容を持った本。何年か先、アメリカと中国が世界を収める様になる。戦争もなく国境もない、イマジンで謳われる様な理想の社会がDA Iと言う組織の元で統制されて理想郷を作っている。維持する為には人間に埋め込まれたチップを監視しなければならない。その為に派遣されたケイとエレナを主人公に、榎本氏らしく音楽が方向性の役割を示しながら現世を憂いている。

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    2025年05月20日
  • ブルーロータス 巡査長 真行寺弘道

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    インド人の変死に関する捜査からインドの身分制度に関係する原因を探り出す。インドの社会的問題もあれば、国際的な自動運転開発プロジェクトあり、ロックあり。
    森園、サランとの出会い。黒木、水野とお馴染みの登場人物あり。

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    2025年05月13日
  • DASPA 吉良大介

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    官僚と政治家の駆け引き、何かを成し遂げるために他の省庁と足をひっぱりあう世界、インテリジェンスの世界と官僚ぽくない官僚吉良の行動がスピード感もって進んでいくところがよかった。

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    2025年04月21日
  • アクション 捜査一課 刈谷杏奈の事件簿

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    榎本憲男の作品は、巡査長真行寺弘道シリーズ2作につづき3作目。
    先の2作でリベラル系の作者との印象を持ったが、この作品はLGBTも筋に絡んでくる。2020年代を感じさせるのは、警察小説にあまりないこのリベラル臭ゆえか。
    主人公の女性刑事の相棒となる訳アリの田舎の中年刑事は、人物像が真行寺と似ているが悪くない。事件の動機に係るお宝の価値(説得力)がもう一つピンとこなかったが、人物・展開ともに楽しめた。

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    2025年04月13日
  • アクション 捜査一課 刈谷杏奈の事件簿

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    3.7/5.0

    自殺体が山中で見つかるところから始まるミステリー。LGBTやAIなど、現代的な事象から、日本における、アメリカや中国との関係性といった政治的な事象も織り交ぜられた、引き込まれる事件設定だったけど、その結末は少しパンチに欠けたかな、という印象。

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    2025年03月20日
  • アガラ

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    p.322 "[..]このウィルスという細菌に感染して死ぬ[..]"
    という点が気になりました、些細な点ですが。今と同期した話で面白かったです。ただ、読むタイミングが大事なのかも。
    小川哲の『ゲームの王国』で感じた、話中の時期と読んだ時期のズレを思い出しました。

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    2025年03月15日
  • ブルーロータス 巡査長 真行寺弘道

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    巡査長真行寺弘道シリーズ第2作目。
    第1作と比べると面白さがだいぶ劣る。真行寺がインドのヒンドゥー教・カーストにかかわる事件に対するが、宗教・カーストに関する考察は長く面白味もない。自由を信条とする主人公は作者の投影で、信条に沿わないものとの対決をテーマにするのは1,2作とも同様で、作者の意思を感じる。(今作は生まれながら身分が固定されるカースト制)
    最後の終わり方は、ひねりが効いてなかなか良かった。

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    2025年01月29日
  • エアー3.0

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    エアー2.0の続編の経済小説。榎本氏の作品はどれも近未来みたいなのに妙にリアルで、もしかしてもう既にデジタル通貨が流通してるのではと錯覚する程。

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    2024年12月03日
  • サイケデリック・マウンテン

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    感想
    正直な所感は一言。疲れた。

    1章は脳科学やら心理学やら難解だが、2章は被害者どのようにして這い上がったかみているようで楽しい。

    3章も謎解きだが、普通に2章だけでも面白かった。


    あらすじ
    日本が軍事研究に力を入れるようになり、井タニは兵士の気持ちを強くする精神の研究をしていた。

    同期の警視庁の弓削が、一真行というオカルト教団の捜査をしており、バーで殺人を行った犯人の三宅が一真行によって洗脳されていたのではないかと疑う。

    三宅を心理カウンセラーの山咲に託して、心の中のロックを外す依頼をするが、動機について自白しない。そうするうちに一真行の元信者2人が新たに外資系役員を刺殺する事

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    2024年09月19日
  • テロリストにも愛を

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    ネタバレ

    概ねおもしろいんだけど、視点がよく変わるしそれと一緒にキャラの呼び方も変わるから、読みづらい時がある。
    鴨下さんは超真面目だけどちゃんと賢いところがいいね。

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    2024年08月08日
  • サイケデリック・マウンテン

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    殺人事件の犯人はすぐに捕まったけれど、どうもマインドコントロールされているもよう。
    じゃあ、実行犯を洗脳した真犯人は誰?という話でした。
    エネルギー問題や環境問題、量子物理学に気功他。色々な事柄が出てきて、難しかったです。
    あの事件を彷彿とさせるところがありました。

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    2024年03月09日
  • 巡査長 真行寺弘道

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    期待は高く、導入も魅力的な滑り出しだったのだが、後半やや失速したかな。ラストには明らかに不満。どっちでもいいけど、これだけ長い物語に付き合った読者にカタルシスをもたらして欲しかった。というか、カタルシスを感じる物語が好きです。
    文庫解説は北上次郎氏。彼が解説を書いた文庫にも限りはあるが、まだまだ未読作品があるのがうれしい。

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    2023年09月05日
  • マネーの魔術師 ハッカー黒木の告白

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    ネタバレ

    すらすら読むことができた。
    ハッカー黒木が金融資本主義に抗うために、日本の伝統工芸を守りたい大学院生 柴田澪に手を差し伸べ、伝統工芸を継ぐ若者を支援する卸業者ツタエテを起業する。
    黒木が抱えるバックグラウンドや見てきたものや考えていることがあまりにも私の範疇を越えすぎていて、半分理解できていないような気もする。
    世界の金融市場や武力が何者かにコントロールされていると思うと恐ろしいなと思った。
    そのあたりは勉強になった。

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    2023年04月27日
  • マネーの魔術師 ハッカー黒木の告白

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    03月-06。3.5点。
    巡査長真行寺、ハッカー黒木のスピンオフ。熊野古道近くに住む、伝統工芸を残そうとする大学院生女子、黒木と偶然知り合い、伝統工芸のためのプロジェクトを。。

    面白い。黒木の先読み、用意周到さが良く出来ている。真行寺シリーズの次作も楽しみだ。

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    2023年03月13日
  • マネーの魔術師 ハッカー黒木の告白

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    「DASPAシリーズ」に続く、「巡査長真行寺弘道」シリーズのスピンオフ作品。今回は天才ハッカー黒木が主人公。

    やっぱり黒木は魅力的だな〜。自らの頭脳一つで世界を相手に勝負する圧倒的な力とそれに反する軽やかさ。
    金融機関の仕事を請け負いながら、金融資本主義が行き詰まった現代社会に危機感を覚え、それでいてニヒリズムに陥らず何かをしようとする姿勢がいい。
    日本の伝統工芸に資金を提供することで、物の価値を継承しようという試み。
    対する柴田澪という女性は、「ワルキューレ」のサランとは対象的に甘えがあってあまり好きになれない人物だったのが残念。

    マネーの魔術師というタイトルだけあって、相変わらず金融の

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    2023年02月25日