榎本憲男のレビュー一覧

  • DASPA 吉良大介

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    榎本憲男『DASPA 吉良大介』小学館文庫。

    文庫書き下ろし。日本のインテリジェンスの危機をテーマに描いた警察小説。プロローグに描かれたハッキングによるサイバー・テロの物語が続くのかと思ったのだが、本編ではさらに面白いストーリーが展開する。

    通称DASPAと呼ばれる新たに発足した内閣府の国家防衛安全保障会議のメンバーに召集された警察庁警備局出身のキャリア官僚・吉良大介はインテリジェンス班サブチェアマンに抜擢される。DASPA発足の直前に中目黒のマンションでアメリカ人が殺害される。調査に乗り出した吉良はこのアメリカ人がロシアの二重スパイで神経毒により殺害されたことを掴む。事件の背後にあるもの

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    2020年07月27日
  • エアー2.0

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    とても面白い!かなり挑戦的な帯だったからどうかと思ったけど、とても満足。社会の「空気」を読んで将来を予言するシステム「エアー2.0」の話。ただし、システムどうこうというよりはそれを用いる、あくまで用いる「人」やそこから先の可能性の話。ラスト30Pの展開はちょっと強引な気もしたけど、主人公の設定も物語もぶれずに進んで満足、面白かった。

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    2020年02月28日
  • エアー2.0

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    ネタバレ

    中弛みがなく一気に読める危険な本

    今年一面白い、いや今まで読んだ中で一番面白かった!
    記憶をなくして再び読みたい

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    2020年04月06日
  • 巡査長 真行寺弘道

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    ネタバレ

    2018年初版。元政権を彷彿とさせる政府発の不正行為。警察内部の管轄と対立。ハッキングによる情報漏洩。真実は陽の目を見るのか、捕まらずに正義を通せるか、冷や冷やドキドキのスリル感がたまらない。一気に読み通してしまった。

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    2019年09月02日
  • 巡査長 真行寺弘道

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    いろいろ無理があるけど背景は意外としっかり出来てて、気持ちよく読めた
    選曲がまた良い
    他の作品も読んでみたい

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    2018年08月04日
  • エアー2.0

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    楽しかった、とても。終盤は残念な終わり方だなと思って読んでいたが、そんな事はなかった。楽しく爽快だった。

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    2018年07月29日
  • エアー2.0

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    「巡査長 真行寺弘道」が面白かったので、こちらも読んでみた。すぐに物語に引き込まれて一気読み。
    今の日本人が欲しているストーリーを紡ぎ出している。
    この痛快さを堪能できて幸せを感じる。

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    2018年07月28日
  • 巡査長 真行寺弘道

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    ネタバレ

    自由って、何でしょうね。真行寺さん。
    お金を払って、得た自由は本当の「自由」なのか。
    国の考える自由とは、本当の自由なのか。

    とある議員殺害事件から紐解かれる、国家による全国民家畜化計画。
    本当はそんな名前ではないが、そう言わざるを得ない計画だと感じる。もしかしたら現実でもすでに計画は進行しているかもしれない。
    国にDNAを把握され、個人の嗜好、能力、将来の全てにレールを敷き、無駄な労力を費やして実らない努力を削減すると言う。
    病気もDNAをつぎはぎして発症させないようにする、素晴らしい計画だと国は言う。

    それを国は「全国民が安全に豊かに過ごせる素敵な未来」と謳う。
    とても素晴らしい。同性

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    2018年06月24日
  • 巡査長 真行寺弘道

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    久しぶりの日本警察小説
    53歳で巡査部長(ほぼ平社員らしい)という階級で、バツイチ、オーディオ狂、署でも浮いてる自由人な主人公の警察小説

    一章でスーパーハッカーの黒木と出会ったあたりで「また、ハッカー出てきた」とやや構えてしまった。
    「ミレニアム」や「パードレはそこにいる」「フェイスレス(から続く警察物のシリーズ)」に見られる「スーパーハッカー万能大解決」な展開になったら嫌だなぁと…不安になったが、結果的に主人公の魅力に目を向けて読むことができた。
    ハッカーの得た情報はヒントでしかなく、手段としては違法なので正式な証拠としては使えない分、裏を取ることに苦心したり根回しをしたり言い訳を考え

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    2018年06月23日
  • 巡査長 真行寺弘道

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    いやー、面白かった!!
    警察組織の枠組に収まらない変わり種系刑事の真行寺と爽やか好青年だけど凄腕なハッカー黒木のやりとりを活字で読むのが、まー捗る捗る。帯にも書いてあったけどキャラの造形が良いんだよなー。黒木の驚きの「正体」が明らかになる後半から怒涛の伏線回収を経て辿り着くラストまで、時間を忘れて読み入っていた。

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    2018年06月09日
  • 巡査長 真行寺弘道

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    面白かったーー!!
    そんなに期待してなかったのだけど、夢中で読んでしまった。
    真行寺がヒーローではなく、普通のおじさん刑事のところが良かったなぁ。
    実際、こんな刑事はいないのだろうけど、物語の中の人物としてはとても良かった。
    ひねりが効いていて良かった。

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    2018年04月19日
  • 巡査長 真行寺弘道

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    榎本憲男『巡査長 真行寺弘道』中公文庫。

    オーディオマニアでロックフリークの53歳の刑事・真行寺弘道を主人公にした奇妙な警察小説。

    ひねりが効いたストーリーと主人公の人物像が秀逸。全く油断も隙も無い展開と様々なジャンルの音楽に関する蘊蓄に最後まで楽しめた。特に黒木のハッカーとしての活躍が面白い。果たして、続編はあるのか…

    介護支援ロボットの暴走による殺人事件と元警察官僚で衆議院議員の尾関一郎の変死事件を捜査する真行寺弘道は天才ハッカーの黒木良平とタッグを組む…次第に見え始める巨大な陰謀と黒木の正体…

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    2018年04月01日
  • インフォデミック 巡査長 真行寺弘道

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    コロナ禍、ライブを開催しようとする大物歌手。それを食い止めようとする警察

    面白かった。今の時代巧く切り抜いてる。真行寺シリーズ、ずっと続けてくれよ。

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    2025年10月13日
  • インフォデミック 巡査長 真行寺弘道

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    コールドウォーを真行寺の視点から描いた話。
    コロナ禍の中、コンサートを企画している浅倉マリとサラン、出演する森園、警察官としては開催を自粛してもらたい真行寺。コールドウォーがよりマクロな視点で、こちらはよりミクロな視点で描かれている。

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    2025年10月04日
  • コールドウォー DASPA 吉良大介

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    インフォデミックを先に読むべきだったか。真行寺シリーズも早く追いつかないと。
    サランの活躍が見れてよかった。

    日本の政治、行政の非効率性と国としての一貫した政策の欠如。世界的に成長する企業の決断。
    いろいろと考えさせられる。

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    2025年09月16日
  • マネーの魔術師 ハッカー黒木の告白

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    今の時代にあった内容でした。
    金融関係に携わっている者として考えさせられる小説です。
    利益を生むのも損するのも金融ですが、本質は対価であってお金ではないと言われている様で読み応えのある逸品。

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    2025年09月08日
  • 巡査長 真行寺弘道

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    エアー3.0の表紙に惹かれ手に取り、その前作の2.0から読み、世界観と物語の上手さ、イデオロギーの強さに楽しみ、
    同じ作家で評価の高さから手にとってみる。
    タイトルが凡庸オブ凡庸で、正直期待してなかったのだが、
    警察小説としての、ミステリーの強さや、警察組織のうんぬんなんてレベルではない、
    ・出世を捨てることは自由なのか
    ・情報社会で、情報を捧げ管理されることは楽だが、不自由なんて言うが、それだって楽に生きられれば良いのではないか
    ・安全と健康と自由と管理と不自由と欺瞞と正義

    ミステリーとしての公平さで言えば0点。
    主人公の出世は捨てたが操作能力は高いという設定も、店員と客を間違えて傲慢な態

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    2025年08月11日
  • ワルキューレ 巡査長 真行寺弘道

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    17歳モデル誘拐。母親が二人いて強烈なフェミニスト。

    評論家デボラはの考えが凄い(恐ろしい?いや正しい?)作中に出てくる「サイボーグは電気猫の夢を見るか」が凄い。超近未来小説

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    2025年05月24日
  • ワルキューレ 巡査長 真行寺弘道

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    麻倉瞳が誘拐され、要求は二人の母親のうちの評論家デボラ・ヨハンソンに自分の主張を否定する発言をさせることだった。
    デボラが発言を公開し、瞳が解放されたことにより誘拐事件そのものは解決するが、真行寺は、その裏にある瞳の対外受精による出産にまつわる秘密をさぐり、デボラの考えを探り出す。
    森園、サランがより深く関わるようになってうれしい。

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    2025年05月13日
  • アガラ

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    ネタバレ

    最後の最後に夢オチのような記述。それもありかもしれないが、物語が事実でも良かったような。
    自由主義から新自由主義へ、平和自由、平等と特に自由とは相容れない平等をシステムにうまく取り入れて世界をコントロールする大同世界DAI、そこから脱出する人々がパンクロックで繋がり広がっていく。現世界の構造にも楔を打つような物語で、面白かったです。
    作者のパンク愛の熱量にお腹いっぱいです。

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    2025年04月06日