結城光流のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ籠目編最終巻。
続きが気になりすぎて、試験が近いにも関わらず一気に読み終えてしまった。
あんなに優しいと思っていた時守が実は妹を恨み疎み、殺すために禍つ神にまでなってしまったとは。件の予言によって苦しめられた時守には涙を流さずにはいられない。もちろん、時守の最期の言葉通りに彼を神にしてしまった氷知も例外ではない。作中でも語られているけれど、言霊は恐ろしいものだと思った。
そして、真実を知った螢の心が砕けていく場面や脩子内親王が定子を求めて彷徨う場面では心が痛かった。何も見ないで、何も聞かないでいることはたしかに楽だ。けれど、生きていく上では真実を見て、聞いていかなければならないのだと思う。
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Posted by ブクログ
ネタバレ前の籠目編第3巻から少し間が空いてしまったけれど、友人が貸してくれたので読んだ。
とにかく切ないし、哀しい。
もう誰もが幸せになって欲しいと思うけれど、身分や立場がそれを阻んでしまう。昌浩や彰子もお互いに成長して以前どおりではいられなくなっていて、螢と夕霧もまだ何もかもが明かされているわけではないけれど互いの想いが辛すぎる。
何よりも辛かったのは、自らよりも子を想う定子だった。自分の命の刻限も、そして帝がどれほど自分を愛しているかを知りながら、己の命を賭して姫宮を産み落とす彼女には涙が止まらなかった。そして、辞世の句として残した詠んだ和歌も切なくて仕方がない。
次巻はついに籠目編が完結。一体ど -
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