夏樹静子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ雪の別離・・・夫は不倫しているのを知っていて見逃してくれようとしたのに、相手に「旅行に行けないって言わなきゃ!」と女は相手のもとに行き、相手は来ない。夫からも捨てられる悲惨な話。
モンタージュ・・・連続切り裂き魔が出現。目撃者は主人公の夫にそっくりなモンタージュを作る。主人公は目撃者の女が自分の弟を守るため、嘘をついていると思いこむが違う犯人が捕まる。そして、主人公は目撃者が若いころ、自分の夫が強姦した相手でずっと恨んでいたと知る・・・。
偽りの凶器・・・暴力団の男が殺され、犯人は恐喝していた昔の女の現在の旦那。女は夫を救うため、「いかにも夫がやった」という証拠を出して逆に他に犯人が居るのでは -
Posted by ブクログ
勝間和代さんのメルマガで紹介されていて、読むことにした本。前半の闘病中に書かれている記録は、自分の腰がおかしくなるんじゃないかと思うぐらい生々しかった。筆者の筆力を感じたし、この力があれば、仕事を休憩したくなくなる気持ちも分かる。結果的には治ると分かっていたが、様々な治療を試していて、本当に治ったのか疑問に思うぐらい、治らない。
潜在意識は何をしでかすのか分からない奴で、恐ろしい。
「作品にはそれぞれに読者に迫ってくる力があって、それを受けとめるだけの力がない時には読めないものだと気付かされた。」
パワーがあるうちに、色々な本を読んでおきたい。 -
Posted by ブクログ
何かと話題になったのであらすじは知っていたものの、ちゃんと読んだ事がなかったのでドラマを見たついでに一度原作を読んでおこうと思った。
読んでみたら、巻末の解説がエラリー・クイーン(フレデリック・ダネイ)でぶっ飛んだ。夏樹静子さんがエラリー・クイーン氏にこの小説の骨格を語った時、クイーン氏はいたく気に入りプロットに関するいくつかのアドバイスをしたそうな。なんと羨ましい事よ。
それにしても絵になる内容だ。舞台となる雪の山荘、大窓に切り取られた富士山。屋根の真ん中から伸びる避雷針の途中にある星型のライトがとても印象的だった。そしていわゆる倒叙形式なのに、犯人が二転三転する練られた構成が素晴らしい。