夏樹静子のレビュー一覧
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平木英人医師の「慢性疼痛」(筑摩書房)を読んだので、文庫本を買い再度読んでみた。(『椅子が怖い 私の腰痛放浪記』改題)
売れっ子作家夏樹静子さんの腰痛の発症から克服までの長い戦いの壮絶な経験を記した本。
前半は、これでもかというほど腰痛の苦しみ、そして治療の挑戦と、その失敗・挫折について綴ってある。・・・それにしても、世の中にはこれほどまでに多くの治療法(?)が存在するのだと驚く。
後半は、心療内科医平木英人との出会いと、その治療、そして腰痛の克服が綴られている。
著者も半信半疑・・・というか疑っていた心因性による腰痛。
痛みはすべてが身体的な不調で起こった結果ではないということを、あらため -
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著名な文筆家であった夏樹静子さんが原因不明の腰痛に突然なってしまい、その完治を目指して彷徨う闘病記です。
五里霧中、暗中模索の状態で壊れていく患者さんの心を見事に「当事者」として書き連ねた書籍です。
文章から筆者の性格が本当に伝わってくる「嘘偽りのない文章」が満載です。
■ 購入対象者
・腰痛で悩んでいる方
・今はまだ元気だけど少し不安のある方
■内容
一人の患者さんが経る「渡り」の現実です。
色んな方法を紹介されては試し、紹介されては試し、と繰り返すも効果が中々見られない。
社会生活から引き離され、焦りや不安が怒りへと変わる。
「渡り」の患者さんが誰もが陥るこの悪循環にやはり筆 -
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あこぎなゴルフ場社長が殺された。
容疑者とされたのは、社長から発注された新規ゴルフ場の造園を手掛けた男。社長からのクレームにより、支払いを渋られ、男の経営する造園会社の存続が危うくなっていた。
と言う切り出しで始まるミステリなのだが、ミステリというよりスリラーやサスペンスに近いような気がする。トリックというより描写、表現、構成が見事。
ただ、個人的にはヒロインの恋が理解しがたい。君、どういう気持なの。女性作家が描いたとは考えにくいヒロイン。彼女の不思議さがひっかかりとなってしまったのが若干残念だが、それでもやはり面白い。読み終えたあと、読み返したくなる。 -
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ネタバレ*最愛の娘が行方不明の末、惨殺死体で発見された!母親の朔子は、携帯メールから娘の孤独を知り、愕然とする。そこで彼女は、娘の携帯に残された「メル友に会いに行く」という言葉から、ある男に辿り着くが…。思いもかけぬ、第二の事件が起きる。わが子を思う究極の愛とは!?―著者が綿密な取材と法廷小説の手法を駆使して、読者を驚愕の真相へと導く推理巨編*
途中までは予想通りの展開でしたが、まさかの・・・!二段構えに見事に騙されました。登場人物の描写がしっかりしていて、それぞれどの人物の気持ちも痛いほどにわかってしまう、そんな作品でした。読み応えたっぷりです。 -
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ミステリーという分野が大好きな私は、
当然アガサクリスティの「そして誰もいなくなった」
も既読であった。
そんなことから、題名にそそられて購入した一冊。
「そして誰もいなくなった」と同じような展開の
フーダニット系の物語。
私はこのパターンが何より好きだ。
今回は、太平洋に浮かぶヨットの上で次々に起こる殺人事件。
次から次へと起こる殺人事件に釘付け。
睡眠時間を惜しんでも次が読みたくなる。
解決編を読む前に、もうこれで十分じゃないかというくらい
満足していたのだが、解決編を読んでアレ?ってコケてしまった感(^-^;
何だろう・・・。
期待が大きくなりすぎていたのだろうか。。。