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Posted by ブクログ
何かと話題になったのであらすじは知っていたものの、ちゃんと読んだ事がなかったのでドラマを見たついでに一度原作を読んでおこうと思った。
読んでみたら、巻末の解説がエラリー・クイーン(フレデリック・ダネイ)でぶっ飛んだ。夏樹静子さんがエラリー・クイーン氏にこの小説の骨格を語った時、クイーン氏はいたく気に入りプロットに関するいくつかのアドバイスをしたそうな。なんと羨ましい事よ。
それにしても絵になる内容だ。舞台となる雪の山荘、大窓に切り取られた富士山。屋根の真ん中から伸びる避雷針の途中にある星型のライトがとても印象的だった。そしていわゆる倒叙形式なのに、犯人が二転三転する練られた構成が素晴らしい。
実は昔の映画も見た事がある。「Wの悲劇」を劇中劇にするという斬新な演出で、これまた面白い作品だった。確か不動産屋役だった世良公則が、女優の卵役の薬師丸ひろ子に紹介した格安の物件が情緒溢れる一戸建てで、こんな家に住みたい、と幼心に思ったのを覚えている。
Wの悲劇
和辻家の面々が正月に山中湖の別荘に集う、事件はおきる。和辻製薬会長の与兵衛は好色な人物のようである。彼は孫の摩子に手を出そうとして、摩子は近くにあった果物ナイフで自殺をほのめかして抵抗したようだ。もみ合っているうちにナイフが与兵衛の心臓を突き刺してしまったと摩子は涙ながらに告白した。
和辻家の面々、加えて摩子の家庭教師である一条春生(はるみ)が、外部から侵入した物取りの仕業に偽装し、摩子を救い、和辻家の不祥事の隠蔽を計る。
(読者の予想どうり)富士五湖警察署の中里右京警部、鶴見警部らにより、偽装はみ破られ、摩子は逮捕されてしまう。
(ここまでが小説の75パーセントほどを占める。ここで終わったら星一つの小説なのだが)さすがに、どんでん返しのストーリーとなっている。
一条春生(はるみ)は、摩子の逮捕について、大きな違和感を抱く。小説の後半で春生は探偵のような役割を与えられ、危険を冒しながら真犯人に迫っていく。
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