大島豊のレビュー一覧

  • 茶匠と探偵
    目次
    ・蝶々、黎明に落ちて
    ・船を造る者たち
    ・包嚢(ほうのう)
    ・星々は待っている
    ・形見
    ・哀しみの杯三つ、星明りのもとで
    ・魂魄(こんぱく)回収
    ・竜が太陽から飛びだす時
    ・茶匠(ちゃしょう)と探偵

    今まで読んだことのないタイプの作品でした。
    シュヤ宇宙という、独自の世界を舞台にしているので...続きを読む
  • 仮想空間計画
    ハードSFの巨匠ホーガンが90年代に書いたVRものSF。原題「REALTIME INTERRUPT」よりも邦題「仮想空間計画」のほうが内容をイメージしやすくてわかりやすい。
    閉じ込められた仮想現実(VR)から脱出するという、今やありふれた話ではあるが、、ホーガンらしく科学的な検証や企業政治のゴタゴタ...続きを読む
  • バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか

    富を作る原理

    一部ご紹介します。
    ・稼いだものは、すべてその一部を自分のものとして取っておく
    ・稼いだ金をそのまま全部生活費に費やしてしまうのでは、ただ生存するために稼いでいるだけの仕事の奴隷と同じである。
    稼いだものの少なくとも10%を「使わない分」として取り分けておけば、やがてはその金額が膨らんで、持...続きを読む
  • 仮想空間計画
    ジョー・コリガンは仮想空間計画オズの立案者だった。しかしその計画は放棄され今はリハビリの日々だ。仮想空間と同調したときに何らかの不具合が発生して記憶が飛んでしまった期間を過ごした。いまは世界に復帰するための調整をしている。でも今の世界は本当の世界なのか?本当にオズ計画は放棄されたのか?Virtual...続きを読む
  • 仮想空間計画
    ハードSFサイバーパンクもの。
    主人公が実に不利な立場からはじまり、そこから真実を見つけ出す緊迫感が堪りません。
  • バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか
    投資にあたる基本的な考え方について物語的に説いた本。
    お金を動かす上での教訓などが知りたい人におすすめだと思います。
  • 黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選
    スペースオペラな短編集

    時空の一時的困惑 
    禅と宇宙船修理技術 
    甲板員、ノヴァ・ブレード、大いに歌われた経典
    晴眼の時計職人
    無限の愛
    見知らぬ神々
    悠久の世界の七不思議
    俺たちは宇宙地質学者、なのに
    黄金の人工太陽
    明日、太陽を見て
    子どもたちを連れて過去を再訪し、レトロな移動遊園地へ行ってみ...続きを読む
  • 仮想空間計画
    仮想空間を舞台としたSF小説。科学者ジョー・コリガンはヴァーチャル・リアリティーの研究に従事していたが、自分の存在する世界が実はヴァーチャル・リアリティーであった。古代中国思想の荘子には「胡蝶の夢」という話があり、漢籍に馴染んでいる人には驚かないプロットである。ヴァーチャル・リアリティーやメタヴァー...続きを読む
  • オルガスマシン
    SF。ディストピア。
    著者の作品は『エンベディング』『スローバード』に続いて3作目だが、今作が1番好き。
    近未来を描いたディストピア小説だと思うが、自分には架空の物語とは思えなかった。
    今作における女性の立場を、労働者・子供・ペット・養殖されている生物などに置き換えたら、現実に同じようなことをしてい...続きを読む
  • 茶匠と探偵
    作者はフランスとヴェトナムの血を持つフランス人。

    9編の中・短編集は、いずれもネビュラ賞・ローカス賞などを受賞した作品で、同一の世界観の舞台をもとに、本編以外にも数多くの作品が世に出ている。

    物語の世界では多分にアジア的な要素を盛り込んで、独特の舞台を作り上げているが、どこか、欧米人が抱く日本像...続きを読む
  • オルガスマシン
    人類(human)=男(man)である価値観の下、女は男の所有物である「モノ」としてしか生きることを許されない未来。とあるコンクリートの島において、顧客たる男の欲望に基づき遺伝子改変と肉体改造を経て「製造」されるカスタムメイド・ガールたちの体験を描く物語。常人の二倍以上の大きな青い目を持つ素直なジェ...続きを読む
  • DUNGEONS&DRAGONS ドラゴンランス 秋の黄昏の竜

    入門編

    翻訳小説では1巻廃都の黒竜と2巻城砦の赤竜の2冊の内容が描かれています。
    洋物のマンガを初めて読みました。
    オールカラーで描かれており、背景色を含めた全体的な色調が変わることで場面が切り替わったことが分かります。

    ストーリー的には主要なイベントをほぼ網羅しており、500ページを越える元の小...続きを読む
  • バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか

    富を創出する為の思考法

    最近同タイトルの漫画版が書店に並んでいた事から興味を持ち、より原著に近い本書を購入。

    各章が関連性のある物語となっており、重要な原則が繰り返し述べられている。専門用語は使用されておらず、要点は非常にシンプル。それ故に時代や場所に関わらず誰もが活用できる思考法となっている。

    ただ、貯蓄以外...続きを読む
  • 仮想空間計画
    いやー楽しかった。
    エンタメとしてとにかくおもしろい。なんで映画化してないんだろう、と思ったけど、絵面は意外と地味か。
    しかし登場人物がとにかく多い。
  • 仮想空間計画
    読む人によって評価が分かれるかもしれない。登場人物の置かれる立場(舞台)が、章ごとに飛んでしまうので、そこが読みにくいというか迷子になりそうなところだった。読み進めれば、これも演出の一つなのだと分かると、面白くなっていく。むしろ、舞台がコロコロ変わることによって、SF的リアルさが増す。読者が迷うとい...続きを読む
  • 仮想空間計画
    どうしても海外物だと日常シーンが退屈に感じてしまうが、それでもシミュレーションの世界の説明など、SF的な解説になると急激に面白くなるあたりはさすが。
    「仮想空間計画」らしくなってくるのが後半に入ってからというのがちょっと長く感じる原因ではあった。
  • 仮想空間計画
    本物のAIを作ろうとしたのにいつの間にかヴァーチャルリアリティ=ヴァーチャルワールドの開発に話がすりかわり、メイン科学者が敵対していた同僚の姦計によって、それまでの記憶を消されてヴァーチャルワールドに閉じ込められた! 装置のスイッチを握ってるのは相手のほう。果たしてメイン科学者・コリガンは無事にその...続きを読む
  • 黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選
  • オルガスマシン
    2023-06-06 再読
    とてつもない物語ではある。しかしながらその想像力はあくまでプレイメイト的な健全?な性指向の延長線上にあるように思える。いや、そんなことはないんだけど。
    何より恐ろしいのは、そういった社会の仕組みよりも、その仕組みが自己保存を目的として歪んで行った様にあるように思える。奴隷...続きを読む
  • 黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選
    巨大宇宙SFってなんだ? と思っていたら、スペオペでした。あとがきではスペース・オペラを連呼しているんで、禁句と言うことはないと思うが、背表紙や帯の惹句には、どこにもスペオペとは書いてない。なんとなく不思議。
    で、中身の方はニュー・スペース・オペラ以降の、アクションSFが主軸。一昔前のスペオペ・アン...続きを読む