越智睦のレビュー一覧

  • 彼は彼女の顔が見えない

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    久しぶりの海外サスペンスに疲れた。
    これは、騙されたからか?驚きすぎたからなのか?
    ひどく疲れてしまった。

    夫婦2人の険悪さを回避するための旅行かと思いきやまったく想像もつかなかった扉が開いてしまった。

    この日記は、夫に書いているのだが…。
    妻って、妻⁇が、なのだ。

    これは、夫が相貌失認という脳の問題があるが故に起こることなのか…。
    いやそう単純なことではないはず。

    違った意味での怖さがあとからじわじわとくる。


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    2022年10月16日
  • 彼は彼女の顔が見えない

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    巧いなー
    この字の巧い
    とっても巧いと思いました

    4つの視点で少しずつ進む物語
    少しずつ明かされる物語
    そして驚きをもってひとつ明かされると
    空いた場所に新たな謎が埋め込まれる
    伏線は回収されても全くスッキリさせてくれない

    相貌失認症がギミックとしてすごい生かされてる
    文章で構築される隠された世界にさらに相貌失認症を加えることで二重三重の目眩ましになっている
    もう匠の技をしっかりと堪能させて頂きました

    でもこれサスペンスなんだよねー
    気付いたんだけど自分そこまでサスペンス好きじゃないみたい
    この匠の技がミステリーとしてちゃんと昇華してたら文句なく★5だったんだけど

    面白いよりも巧いが先

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    2022年10月09日
  • 書店猫ハムレットのうたた寝

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    ハムレットシリーズ4冊目。
    ミステリとしてもなかなか面白い今作だが、気になるのは主人公ダーラとリースの関係…続きが気になって仕方ない!
    おなじみの登場人物たちが成長していくのは嬉しい。

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    2022年10月04日
  • 彼は彼女の顔が見えない

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    アリスフィーニー、ほんとにクセになります。脚本読んでいるよう。次々に現れる真実にのめり込まずにいられません。似たもの夫婦、、とため息でました。ラストも不穏で好みです。原題に収束させるテクニックにも唸らされました。しかし相貌失認、これミステリーで使ったらとんでもないことになるのではと思っちゃいました。次作がすぐに読みたくなってます。

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    2022年10月02日
  • 彼は彼女の顔が見えない

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    実に面白いミステリーでたいへん満足した。フィニーは"twisty, turny books"が好みだと言っているそうだが、本書はツイストがひじょうに利いていてジェットコースター・ライドが楽しめる一級のエンタメになっている。

    だいたいは当てにならない帯(宣伝文句)だが、本書の「驚異の一気読み、驚愕のどんでん返し!」は正にその通り。

    以下、少しネタバレになるので未読の方はスルーを。

    p.66にアメリアが「10年という時間は顔が記憶に残らない相手と結婚を続けるのには長過ぎる」と言っており、読み返した際に、『これっておかしいよな!』と思った(アメリアはアダムと結婚して2年しか

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    2022年09月17日
  • 彼と彼女の衝撃の瞬間

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    ネタバレ

    初のアリス・フィーニー。

    彼と彼女と「わたし」の3視点でストーリーは進む。
    「わたし」は犯人視点だが、彼、彼女の視点もどこに嘘が紛れ込んでいるか分からず。何もかもが怪しく感じる。
    登場人物が少ないので、真相自体は予想できる結末の一つ。それにも関わらず、最後の最後までどこに着地するかわからなかった。良いバランスだったと思う。

    被害者の過去が胸糞すぎて、途中ちょっと読むのが辛いところもあり。ただ後半の真相に向かって収縮していく様はとても面白かった。

    次作も評価が高いみたい。楽しみ。

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    2022年09月16日
  • 彼と彼女の衝撃の瞬間

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    彼女、彼、パートが変わるところがうまくて唸らされっぱなし。誰もが信用ならなくなります。全く酷い話だし、正直B.5級ミステリ映画みたいな雰囲気が漂うのは否めませんが、読むのを止められない勢いは素晴らしく一気読みになってしまいました。被害者に見せる必要がある、というのは深くうなづけましたね。中毒性あり、絡め取られたのは確か。これからも読んでいこうと決意しました。

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    2022年09月07日
  • ビール職人の秘密と推理

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    3作読んで、犯人が予想付くようになってしまいました。次作は意外性が欲しいです。作中の絶対失敗しないポップコーンの作り方をやってみたら、本当に不発弾がほぼなくて感動しました。

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    2022年08月21日
  • 彼は彼女の顔が見えない

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    途中まではそれなりに興味を惹かれる程度だったけど、読み進めるうちに違和感が増してゆき、まさかの展開に驚き、うわ〜、やられたー!お見事!
    となったのですが、指輪のクダりいる?あれは無い方が良かったのになと思いました。

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    2022年08月13日
  • 彼と彼女の衝撃の瞬間

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    「彼」と「彼女」のふたつの視点で、ひとつの真実を描いていくミステリなのですが、テンポ良く意外性がぽんぽんと次から次に暴かれていくので、結構なボリュームながらも小気味いい感覚で読み通せました。

    その意外性の見せ方が、切り替わる視点のタイミングで伏せていた手札をくるっと裏返すような何気なさ、さりげなさで「え、そうだったっけ?」という事実がひとつひとつ示されていくので、読み手を飽きさせない。次の「彼/彼女」の視点にすぐ進みたくなります。

    その上中盤からは一気に事件がきな臭くなり、目まぐるしく状況が判明していって、そして、ミステリの醍醐味がものの見事に現れてくれます。なるほどそう来たかと。多少力業

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    2022年08月06日
  • ビール職人の秘密と推理

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    シリーズも3作目。レブンワースの人々にも愛着が深まり作品世界への没入感も深まってきた。美味しそうな料理とビール、そして細かな取材の窺えるビール醸造にまつわる描写が屋台骨を支えている。
    日本よりもマイクロ・ナノブルワーが身近な本国ではより親密感と納得感がある小説なんだろうな。
    しかしここに来てエイプリルに温かな気持ちでホロリとさせられるとは。次作も楽しみです。

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    2022年08月05日
  • ビール職人のレシピと推理

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    ビールをテーマにしたドキュメンタリー映画の撮影が行われることになったのだけど、その撮影前日に撮影関係者が殺されて…
    今回はスローンの出生についての謎も書かれていて、シリーズの続きが気になるところ。

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    2022年07月29日
  • ビール職人の秘密と推理

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    ミステリーとしては非常に軽くサクサク読めました。何と言ってもレブンワースが大変魅力的。こんなところがアメリカにあることを初めて知りました。もちろん検索。出てくるビール、お料理、お菓子がほんとに美味しそう。ポップコーンの作り方、すぐに実践したくなったほど。ドイツってこんなに食文化豊かだったんですね。

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    2022年05月25日
  • 彼と彼女の衝撃の瞬間

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    彼ジャックと彼女アナの二人のパートが交互に語られ展開する。刑事のジャックと記者アナの関係性と二人の信用できない語り手の語り口で事件の先が見えにくくなっているのも面白い。二転三転する捜査と追い詰められていく緊迫感が緩むことなくラストの真相まで一気読み。

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    2022年01月16日
  • 彼と彼女の衝撃の瞬間

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    帯には「どんでん返し」の文字
    タイトルにも「衝撃」とある。
    ある女性殺害事件について追っている
    記者のアナと刑事のジャックが、交互に語っていく。
    "信頼できない語り手"×2の状態
    間に"犯人"視点の語りが入る。

    この時点でかなりハードルが上がると同時に、読んでてとても不穏な空気感が凄い…
    小さなことを無視できないし、ちゃんと事実を伝えているのかも疑わしい。

    ただ翻弄されるのも楽しみつつ、負けじと途中で紙に相関図を描いて整理し、犯人を予想してみたが見事に外れた…全然違った…面白かったです。

    語りのラストが毎回クリフハンガーを仕掛けてくるので、海外ドラ

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    2021年10月05日
  • 書店猫ハムレットの挨拶

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    ネタバレ

    書店猫ハムレットの第五弾。

    この作品で最後。
    前作で突然婚約を発表したリース刑事、
    その婚約者のドレス選びに振り回されるダーラだが、
    そんな中、隣人の年よりの兄妹の兄が殺される。
    最初の作品から登場していて、
    店員ロバートの保護者と言っても良かったので、
    ちょっとショックだった。

    案の定、リース刑事の結婚は破局したけど、
    ダーラの仲は進まなくてがっかり。
    甘い展開を期待したわけではないのだけれど。

    それとハムレットとそっくりの黒ネコがうろうろしていたのに、
    あっさり捕まってしまって、連れて行かれてしまったのもがっかり。
    本に隠された遺言書が関係していた事件そのものは面白かったけれど。

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    2021年05月27日
  • 書店猫ハムレットのうたた寝

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    ネタバレ

    書店猫ハムレットの第四弾。

    今回は地元に戻って来たダーラとハムレット。
    留守中に改装してスタートしたカフェは
    ロバートがラテアートまで習得しちゃって、
    順調に滑り出している。
    2階にあがらなくてもリフトで注文して、
    コーヒーが運ばれてくるなんて、素敵。

    ダーラは店の前の通りを車両通行止めにして、
    近所のお店のオーナーたちと独立記念日のお祭りを企画していた。
    お約束通り、そのメンバーの一人が殺される。
    動機はコカインがらみの詐欺行為?それとも浮気?

    前回登場しなくて影が薄かったリース刑事が、
    いきなり婚約していたのは、衝撃的だった。
    リースは魅力的かもしれないけど、
    ダーラとは趣味も合わな

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    2021年05月20日
  • 書店猫ハムレットの休日

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    ネタバレ

    書店猫ハムレットの第三弾。

    今回はyoutubeで有名になった空手キャットこと、
    ハムレットのおかげで、
    フロリダのキャットショーに招かれたお話。
    なので、店長も店員のロバートも活躍せず
    恋人未満の刑事さんも登場せず、
    ダーラと店子の私立探偵ジェイクとそのお母さんが中心だった。

    旅先のせいか、身近な人が事件に巻き込まれていないせいか、
    舞台が暖かく明るいフロリダのせいか、
    サスペンス要素がちょっと足りない。

    シニア用マンションのプールサイドで行われた追悼会が、
    しっちゃかめっちゃかになってしまったのは面白かったが、
    留守中にカフェスペースが作られた書店の方が気になった。

    最後に、
    とう

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    2021年05月14日
  • 書店猫ハムレットのお散歩

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    ネタバレ

    書店猫ハムレットの第二弾。

    ハムレットがなぜかふさぎ込んでいる中、
    ガーラと従業員のロバートが通う、
    空手の道場主が殺される。
    倒れていた現場に居合わせた二人は、
    飼い犬イタリアン・グレーハウンドを保護するが、
    道場主の妻に取り上げられてしまう。

    犯人は犬に愛情のない妻か、
    義理の双子の息子か、
    強いが態度が悪い高校生の生徒か、
    はたまたその母親か。

    今回は猫の”共感力者”が登場して、
    ハムレットの通訳をしてくれたのが驚きだった。
    しかもただの通訳ではなくテレパシー能力があるらしく、
    リードを手に書店に現われたりする。
    ハムレットとお散歩に行けてうらやましい。

    すったもんだの末、
    ロバ

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    2021年04月29日
  • 書店猫ハムレットの跳躍

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    ネタバレ

    猫が出てくるので。

    ニューヨーク、ブルックリンの書店を大叔母から相続したダーラ。
    相続したのは書店だけでなく、スタッフも含まれていた。
    元教授の店長ジェイムズと、喧嘩っ早い黒猫ハムレット。
    お客のひとりで「いい感じ」になっている建築業者と、
    改装中の建物に行くと彼の同僚の死体を発見してしまい…。

    店の地下に住むのが元警官の探偵で、
    元同僚の刑事が出入りするという設定が無理がなくて良いし、
    ハムレットが気に入らない従業員候補を追っ払うところとか、
    でも新しい従業員ロバートと仲良くなるところとか、
    そのロバートの住まいを見つける話は微笑ましくて良い。

    そして、
    ニューヨークの裏庭のついたブラ

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    2021年04月11日