苫米地英人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
東日本大震災を機に発生した原発事故では、多くの情報が隠蔽されていて、後になってから少しずつ真実の情報が出てきました。この本の著者である苫米地氏によれば、メディアが流す情報も常にウソ(選択された情報のみ開示等)が含まれているそうです。
この本では苫米地氏が巷に出回っている経済に関する8つの定説について、本当の情報は何かと解説しています。メディアが伝える情報と彼の内容とどちらが正しいのか即断できませんが、彼の主張には納得できるものが多かったと思います。
彼はこの本で提案してくれた「賢く生きる生き方」について、私も納得したうえで「後悔しない、楽しかった、充実していた」と最後に思えるような生き方をしたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・リーマンショックの原因は、金融機関の巨大損失ではない、アメリカのテレビ局が「たいへんだ、低所得の移民にサブプライムローンで家を売って、破産者が続出している」と報道したことが発端、その後に投資家が不安(投資家心理)になって破綻へ向かった(p23)
・リビアは世界で唯一の国家所有の中央銀行を保有してアメリカのドル支配に抵抗、原油の金決済も主張し、アフリカ共同体を創設する計画を進めていて、民主化運動が起きた(p26)
・経済学の価格形成理論は、1)経済主体が経済合理性のもとに行動する、2)完全情報が存在する、という大前提が理論構築の基礎である(p35)
・デリバティブは上場市場でなく店頭で相対取引、なので取引情報が開示されない(p37)
・マイルドなインフレが良いというのは騙されている、安定しているのが一番良い、インフレを経験するようになったのは、19世紀末から(p59)
・現代でもアメリカにはFRBの存在を違憲として、通貨発行権を国家に取り戻すべきという主張をしているロン・ポール議員(共和党)がいるが、日本のマスコミは取り上げない(p63)
・日本のバブル崩壊は1990年の総量規制と考えられているが、それよりも大きな要因として、1988.7の第一次BIS規制(欧州の抜け穴:証券化)があった(p72)
・現代の日本はデフレとは言えない、物価下落率が為替変動率よりも小さい(p76)
・2012.2下旬には、年金資金:2000億円を 300倍近いレバレッジをかけて、57兆円のデリバティブ取引をしていた AIG投資顧問が破綻した(p102)
・デリバティブ市場を縮小させれば、金融市場は逆回転をして、景気回復や雇用増大に注いだ努力が水の泡になることがオバマ大統領も理解した(p103)
・日本国債がデフォルトするというデマは、日本国債のいい出物を拾いたい投資家が日本人向けに流しているデマ、その証拠は、長期金利が1%と低いことと、円高(p106)
・一般会計は90兆円だが、特別会計は210兆円であり、合計300兆円(p120)
・日本の純負担率(=税・社会保障負担率-社会保障給付率)は 17.8%であり、スウェーデン:13.2%よりも高い(p125)
・ギリシア財政が破綻するような状況になった理由の1つに、税金を徴収することのできないアングラ経済の肥大化がある、客に消費税を要求しない店があり公務員も黙認していた(p140)
・転換国債をは行する、100年国債(永久国債)保有者には相続を無税とする、現在の相続税は1.4兆円程度なので問題ない(p147)
・日本のGDP:570兆円のうち、輸出分:67、輸入分:60兆円で、円高で悪影響を受けるのは輸入と輸出の差額の7兆円、10%進むと7000億円を損することになる(p155)
・円高の流れは止まらない、日本企業決算期にあたる3月、欧米の12月は資金決済に日本企業が円を売ってドルを調達するので円安になることもある(p163)
・国力を測るもっとも根本的なものは、識字率(p164)
・かつて日本が三流国の場合は、一流国に渡り苦労して外国の支店長になるより、国内で出世した方が良かったが、今は日本が一流になっているので自分たちの価値観を海外に広めるべき(p169)
・サブプライムローンが盛んだったころ、アメリカの銀行は準備預金の50倍を貸していた(20万円の元手で1000万円)ので、1000万円貸した相手から2、3か月分の金利で回収が終了、それ以降は丸儲け(p184)
・アメリカの住宅ローンはノンリコースローンなので、返済不能なら不動産を銀行に渡せば借金はチャラになり、50倍に貸した元を金利でとれるだけでなく元本まで回収可能、帳簿上は不良債権なので損金処理できるので税金も払わなくても良い、これが大増益のカラクリ(p185)
・高収益をもたらしていたカラクリを崩壊させたのは、投資家がサブプライムローン債券を含むCDO(資産担保証券)を売り始めたから(p186)
2012年3月24日作成 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの本は経済学とタイトルに入っていて、限界費用などの話もしているが、基本的なスタンスとしては「フリー経済の中を生きる私たちがフリービジネスにどう対応すべきか」というものである。
①無料の論理にだまされないこと。
②ホメオスタシスレベル(コンフォートゾーン)をもち、それが人々を縛っていると自覚すること
③FREEの概念からも自由になる
クリス・アンダーソンのフリーを読んだ後に読むべき本。私がクリス・アンダーソンの本を読んでいて反対意見だった点(贈与経済の点とフリーランチは存在するか否かという点。)を後押ししてくれた。世界レベルの思惑の話はそんなに好きではないけれど、この点と「無料」とホメオスタシスレベルの関係がしっくりきた点で読んでよかったと思う。 -
Posted by ブクログ
決断思考を読んでから、ディベートってなんだろう??と思い、好きな著者の苫米地英人氏が書いているディベートの本を読んでみた。
用語自体が難しいなーって、まず感じました。ディベートという分野を知らない人は、後ろについている付録から読むのをオススメします。簡単に概要を書いてあるので、本編も理解しやすくなると思います。
用語が難しかったので、言葉の意味を考えながら普段何かを決めるときにひとりディベートをやって慣れていきたいと思います。
基本なくしては、人と違うことをしていくのは難しいと感じたので、基本からみっちりとやっていきます。
最後はよく本で出ている変性意識や抽象度をあげていくお話でした。今までになかったのは、身体の動きの軌跡が絵という言葉には面白かったです。美術館に行ったときには、そのような視点で見てみたいと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私は、会社帰りに本屋さんに立ち寄ることを習慣にしていますが、この本の著者、苫米地英人さんは、 ご自身の著書の帯に必ずと言っていいほど顔写真が載っていて、髪を真ん中から分け、後ろで縛っている顔写真は、 以前から、何となく怪しいなぁ~と思っていました。
ところが、この苫米地さん、なんとカーネギーメロン大学で、 博士号まで取得した方とのことでした。 手にとって見ると、読んでみたいと思わせる部分があったので、 購入して帰宅しました。
法律は、「既得権(利権)を持っている人たちが、自分の既得権を守るために生まれた」という話を聞いた時、納得してしまいました。
ある意味、神も、既得権を持った人たちが、自分の既得権を守るために、創造したものなのかもしれません。
法律や神を創った人は、既得権を持っている人。
法律を守って、神を信じている人は、既得権を持っている人に、貢いでいる庶民。そういう構図があるのかもしれませんね。
私たちが守り、信じているモノは、私たちが守り、信じる価値があるものなのでしょうか?
政権交代が有ったおかげで、政治の裏側がちらちら見えるような気がしますが、価値観が異なる人たちが、国家として統制を持って共存するために、法律や神(信仰)は、必要悪なのかもしれません。
神(信仰)は、誰かが自分の既得権を守るために開発したものかもしれません。私たちは、人の創った価値観に踊らされることなく、自分の価値観を創造し、それに従って生きるべきなのかもしれませんね。 -
Posted by ブクログ
脳については昔から興味があり、この本の著者である苫米地氏の本を何冊か読んだことがあります。
この本は、宗教や神がどのようにして作られてきたかについて解説してあり、それだけではなく、米国を支配している人たちがプロテスタントであり、実行部隊はカトリックであるなど、初めて知る内容もあり興味深かったです。
苫米地氏が最初にコメントしているように、神は存在しないものであると証明されたとしても、最善を尽くしたのちの「最後の神頼み」は否定されるものではなく、今後も多くの人がお世話になることでしょう。
また、日本が中国経由で輸入した仏教は、本来のものとは異なり、中国風にアレンジされているという内容は興味が惹かれました。
以下は気になったポイントです。
・儲かりもしないのに国民の生命と財産を浪費して戦争をする国はない、やむをえない場合に戦争に訴えても良いというのは、国家が利益のために戦争を行い、そのためには罪もない人々を巻き添えにして良いという理屈である(p24)
・一度、脳に神の情報が入ってしまうと、神が存在する場合と存在しない場合との間に、差はいっさいなくなってしまう(p36)
・人間が信仰心を抱く理由として、1)自分が不完全なシステムであることを、何かをきかっけにして自覚する、2)巫女や祈祷師の能力によって成り立つ信仰心の醸成、3)死の恐怖、である(p48)
・世界の歴史に書かれてきたことは全て勝者の歴史であるように、宗教についても、勝者の宗教のみが記録されている(p62)
・原始キリスト教では、輪廻転生の概念があったが、現在のキリスト教では排除(553年にバチカンがコンスタンティノ公会議において聖典から外すことを決定)されている(p64)
・プロテスタントは、カトリックよりも厳しい戒律を持つ宗派である(p75)
・2009年夏に、原爆を投下したエノラゲイには13人目の人物として、カトリックの神父も乗っていたことを明らかにした、死刑執行の場に神父や牧師が立ち会うのと同様の論理(p86、99)
・貿易商は、バチカンが「現地の人は人間ではない」という正式回答を待って、現地の人間を奴隷という貿易品目に仕訳した、東インド会社の最大取扱品目は、奴隷貿易であった(p92)
・アメリカがドイツに原爆を落とさなかった理由、イラク戦争やアフガニスタン戦争で、原爆に劣らない大量殺りく兵器を使用している(それが許されている)のは、キリスト教徒以外は人間ではないという思想が流れているから(p93)
・アメリカの支配層は、WASP(白人:white、アングロサクソン:Anglo-Saxons、プロテスタント)であり、戦争の最前線に立たなければならない庶民は、たいていはカトリック(p94)
・大量殺戮の汚名は、WASPである国の指導者から、最前線で戦うカトリック兵士に付け替えた、ブッシュがオバマにツケを回したように(p97)
・神の存在を語るうえで、1)物理学における不確定性原理、2)数学における不完全性定理、という画期的な大発見(1980年代)は非常に重大である(p117)
・不確定性原理(ボーアとハイゼンベルク)を示す、「△Lx△v>h、△L:位置の分布、△v:運動の分布、h:プランク定数」は、「2つのものをかけて絶対にゼロにならない=位置と運動を同時に知ることができない」ということ(p119)
・量子力学の不確定性の公式:「△e x △t>h、△e:エネルギー分布、△t:時間の分布」は、1)時間には最小ユニットがある(△eも△tもゼロにならない)、つまり時間は不連続である、2)物質においても、ゼロの状態をつくれない、ということを示す(p124)
・この世の現象は、可能性が高いか低いかの違いはあるものの、すべて確率によって決まるという量子論は、宗教的な運命論を否定する、ハンカチを1センチ上から落としたときは、どこにおちるかかなり正確にわかるが、高いところから落とせばランダム性により(0.99x0.99x...=ゼロ)ゼロに近づく(p129)
・宗教では、人間の死は136億年前に決めましたというのが「宗教でいう神の思し召し」であるが、量子論では、この世の現象はすべては確率なので、量子論上では「神は死んでいる」ということになる(p130)
・チャイティンの不完全性定理は、例えとして、コンピュータプログラムでソフトをつくって「このプログラムにはバグはない」と証明できても、それを記述している言語そのものにバグがある可能性もある」というもの(p137)
・1991年に発表された「グリムの定理」は、「神を完全な系と定義すると、ゲーテル=チャイティンの定理により、神は存在しない」というもので、これを覆すことができる哲学者や宗教学者はいない(p138)
・ユダヤ教では、神の名前を口に出してはいけないが、神はキリスト教と同じエホバである(p145)
・釈迦は80歳で死んだが暗殺された可能性が高い、カースト制度を壊そうとしたガンジーが暗殺されたように(p155)
・仏教の出家者は、出家時に全財産を家族においていくか、地元の人に寄付しなければならないという決まりがあった(p159)
・日本に伝わった仏教は、中国がインドから輸入した瞬間に、道教にかわっていること、当時の中国には儒教と道教があり、インドのバラモン教(支配層向け)とヒンズー教(非支配者向け)の関係であった(p164、166)
・釈迦は苦行を徹底的に否定している、悟りを開こうとして餓死す
る寸前まで苦行を行った結果、「苦行がかに無駄なことか」を悟り、それを語っている(p173)
・アメリカ企業では福利厚生費の圧縮が進み生産性が向上しているが、これは従工場牧師の導入によるところが大きい(p187)
・戦費は資本主義では売上になるが、共産主義ではコストにしかならない、だから長い冷戦でアメリカ経済は潤い、それは疲弊した(p204)
2011年9月19日作成