【感想・ネタバレ】なぜ、脳は神を創ったのか?のレビュー

あらすじ

■「仕事」で売り上げが上げられず、神頼みをしてしまった
「恋愛」をしているなら、恋愛運や運命の人と…
など
そんな経験があるのではないでしょうか?

そもそもあなたは
「神様や仏様を信じていますか?」

脳機能学者であり、認知科学者、分析哲学者、
天台宗ハワイ別院国際部長、チベット仏教カギュー&ゲルク派
傳法大阿闍梨である苫米地英人が現代人への

「信仰に頼らなくてもいい幸福な生き方」を示した本です

■「宗教」と神のカラクリを知らない人は騙される!

日本人は無宗教だといわれることが多いですが、
無宗教といわれる人でも墓参りでは仏教様式の人が多いはずです。

宗教ではないですが、近年流行っているスピリチュアルブームも
何かを信じる、信仰するという意味では同じです。

信仰の自由はすべての人に保証されていますが、
戦争を起こすきっかけになったり、カルト教団に勧誘されたりと、
いいことばかりはありません。

人が見えないものを信じるときすごい力が生まれます。

本書を読めば、
「なぜ、人は宗教を求めるのか?」
「なぜ、煩悩のない神のお告げを信じて、殺し合いをしてしまうのか?」
「なぜ、一部のキリスト教原理主義者は産婦人科医を殺せるのか?」
「なぜ、イスラエルのヒルトンホテルでは肉とミルクを注文できないのか?」
「なぜ、アメリカはドイツに原爆を落とさなかったのか?」」
「なぜ、ゲーテルは全知全能の神がいないと証明できたのか?」
などといったことがわかるようになります

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Posted by ブクログ

神、オリンピック、お金、国などあらゆる価値に対する批判が的を得ていて痛快。とても柔軟な見方に感心した

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2025年05月13日

Posted by ブクログ

原爆のエノラゲイに13人目の乗組員がいて、
それがカトリックの神父だと...

アメリカ人は日本人を人間とみなしていないらしい。

この原理を応用して、仕事場に神父が多くなったと・・・

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2015年08月01日

Posted by ブクログ

再読。
神はいないことを、数学や物理学でどのように証明されたのかがわかりやすかった。
仏教とキリスト教に関しては、膨大な資料を読んだであろう著者しか書けない内容で、勉強になった。(普通はどちらかの宗教のことは詳しいけど、宗教全体を書けないからね)
宗教と政治の関わり、その洗脳から自由になる方法まで、新書にしておくのは勿体ない本。

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2014年05月01日

Posted by ブクログ

人はなぜ、神を必要とするのか?
宗教と政治権力の結びつき
そもそも、神は存在するのか?
神を否定した釈迦の教え?
神や宗教から自由になる方法

完全存在としての神をゲーテルとチャインティンの不完全性定理を引用し論理的に否定している。
なぜ、神を必要とするのかという点については、人は完全情報を求めて信仰心を抱くことから、脳が神を創ったという立場。

複数の例を引用しつつ、最終的には、価値や自身のコンフォートゾーンから抜け出すための助言をされている。
自分の価値観で生きるための指南書になっている。

正直なところ、著者の言う世界や国家の在り方には賛同しかねるのだが、彼の世界観を具現化するとしたら、そのようなステップもなくはないと思う。
毎度ながら、解説がやさしく、興味深く読むことができた。

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【内容(「BOOK」データベースより)】
生まれつき脳に刻みこまれた「死への恐怖」のために、脳は自ら神を創り、さらには宗教、国家を創ってきた!ベストセラー連発の脳科学者であり、オウム真理教の脱洗脳でも有名な苫米地英人が「脳科学」と「宗教史」が証明した「幸福な生き方」を初めて解説!「人間関係」「お金」「病気」「将来」…などの不安・恐怖・トラブルから、あなたを解き放つ最新の脳科学とは。
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【目次】
はじめに
序 章 なぜ、脳は神をつくったのか?
第1章 人はなぜ神を必要とするのか
第2章 宗教と統治力
第3章 神は存在するのか?
第4章 西洋のキリスト教と東洋の仏教
第5章 神・宗教から自由になる方法
おわりに
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2012年09月30日

Posted by ブクログ

釈迦は「私の指先でなく、指してる方向を見なさい」や変に厳しい修行は無駄だと悟ったの部分は痛快。神はいないことは数学的に証明されたけど、心の中にいなくなるかは別なんだなと感じた。

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2012年02月19日

Posted by ブクログ

人間は不完全な存在ゆえに、完全を求める。不完全な人間が、完全である「神」の存在は証明できない。言葉のマジックが強かった。一番良かったのは仏教のまとめ。苫米地氏の宗教考察を読んでみたくなった。

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2025年03月29日

Posted by ブクログ

神はいない事が論理的にも証明された件、量子論も混じりながら釈迦の本来のハードコアな思想を語る部分、など、この本自体がハードコアで、かつ難しいが面白い。
日本にある近所の寺などの存在が虚しくもなる。

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2017年04月05日

Posted by ブクログ

私は釈迦の仏教信者なので、そもそも神を信じてません。自助努力で人生に幸せを平和を築こうとしています。

なので、ほらね、やっぱり神はいなかったかと、自分が肯定された良い気分を楽しました。

が、日本はキリスト教の国ではなかったから原爆が落とされた、とか、インド人もバチカンに依れば(キリスト教ではないから)人間ではなく、よって搾取された、というような、宗教が作り上げてきた歴史を、恐るべき事実(?)として読みました。

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2016年12月21日

Posted by ブクログ

 最後のは苫米地さんのぶっ飛んだ持論が書かれてますけど、それ以外は神、宗教とは何かという事がいろいろと書かれてます、他の本と被ってる部分もありますが。
 インド人が奴隷として扱われたのは、バチカンがインド人はキリスト教徒じゃないから人間ではないと言ったからだそうで、おぞましくもあり得る話だなと思いました。
 精神世界とかに興味の無い人のほうが、信仰がどのように機能していたのかが冷静にわかって面白いと思います。信仰心のある人はそもそもこんな本は手に取らないと思いますけど。

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2014年04月08日

Posted by ブクログ

ゲーデルの話はおもしろいよね。彼は神が存在しないことを数学的に証明してしまって、そのことにビビってしまい、晩年は、神が存在することを必死に証明しようとしていた、みたいな噂話?を聞いたことがある。

オレは苫米地英人の本は、意味不明なのが多くて、あんまり好きじゃないんだけど、この本と電通の本だけは、非常におもしろかった。

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2013年03月23日

Posted by ブクログ

仏教に行き着くとこが、胡散臭そうな著者を若干認めるところ。神がいないことが証明された話は、神を完全無欠に仮定した場合の話でした。

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2012年07月22日

Posted by ブクログ

かなり勉強になった。歴史オタクとしては宗教という学問もしらなければならないと常々思っていた。
内容はとても具体的に事例や各宗教についても述べられているのでわかりやすい。
神がいないことはこれを読めば一発で分かると思う。
神様に頼るのではなく、自分自身を確立し、自立していくためには一読する価値はあると思う。

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2012年05月17日

Posted by ブクログ

宗教について知りたくて読書。

著者の頭の中がどうなっているかますます氣になる一冊。

日本人は一般的に宗教心が薄いとされるので知識も少ない。自分の場合でもユダヤ教徒キリスト教の関係。カトリックとプロテスタントの違い。イスラムの諸派についてなど知らないことが多く無知すぎると思う。

イスラム教徒には基本的に自殺という考え方がないそうだ。なぜなら、すべての判断はアラーが決めるもので自分ではないから。最後は丸投げすればいいかららしい。最近読ませてもらった本からの受け売りであるが興味深い。

日本人にとっては仏教が中国へ入った時点で道教化して日本へ伝えられたということが重要だと思う。チベットやスリランカなどの仏教と日本の仏教はどう異なるか知りたくなってきた。

宗教とは心を強くし、幸せになるためのものなのか。
信じる神さまを外を持つのが宗教だとすると、信じる神さまを自分の中へ持つ人は何と表現すればいいか。

読書時間:約35分

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2011年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

仕事でへこんでいた時に、米地英人さんの本を手に取り、
ポジティブ思考になるノウハウに感化され数冊読んだ。
そうするとどの本にも宗教のことが書かれていた。
以前から興味がある分野であったので、この本も購入した。

目から鱗だった。

本物の神が存在しようがすまいが、私たちが描く神とは、
人間の脳がつくりだいしたものである。

人はなぜ信仰心を必要とするのか?
①完全情報を求めて
②シャーマニズムにみられる醸成
③死への根源的な恐怖

そして、信仰心が権力を生み、支配を生み、秩序をもたらし、
さまざまな社会システムを生みだし、国家が生まれる。



目次
序章 なぜ、脳は神をつくったのか?
第1章 人はなぜ神を必要とするのか
第2章 宗教と統治力
第3章 神は存在するのか?
第4章 西洋のキリスト教と東洋の仏教
第5章 神・宗教から自由になる方法

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2012年01月16日

Posted by ブクログ

結構気になっている人で、これまたきになるタイトルなのですが、やっと読みました。
大阿闍梨らしいけど、比叡山の酒井雄哉大阿闍梨と同じっていうことか。
書いてあることは一部難しくてわからない。ちょっと衒学的?とも思えるのだが、それはこちらが理解できていないだけなのか。多分そう。

非常に面白く読めました
オウムの洗脳を解いた人というくらいの認識しかなかったけど、宗教学の造詣も深いのですね。

科学的に神の不在は証明された、で始まります。

その部分の説明もなされてはいるのですが、今ひとつ納得できないんですよね。
でも、そこを納得しないと先に進めないので。

切り口としては目からウロコ。実際にアメリカにおけるキリスト教の実態というは、説明されているとおりだろう。
先日池上彰さんが、宗教国家としてのアメリカをレポートしていたけど、着眼点は非常に似通っている。

ひとつ思ったのは、苫米地さんを信じてしまうのもひとつの宗教ではないの、ということ。
他の著作も読んで、ゆっくりと判断していけば、さらに面白いだろう。

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2011年04月13日

Posted by ブクログ

不完全情報でしかない人間が完全情報に憧れ、求める心が脳に神を創らせる。
物理学と数学によって神が存在しない事は証明されている。
神を完全否定した釈迦の教え、それと現在の仏教までの変遷、違いが面白い。

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2011年03月25日

Posted by ブクログ

タイトル通りの内容から始まったが「キリスト教=神」という論理から仏教の話まで飛躍していき、論点が著者の伝えたい内容に落ち着いていた。

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2022年10月01日

Posted by ブクログ

この本は珍しく自己啓発的な内容ではない笑
不確定性原理と不完全性定理で神は存在しない、と証明された、、らしい。
死の恐怖、が宗教をつくった。
ヒトは死に直面するまでその恐怖を考えないようにできている、などは面白い説明だった。
そして、ヒトは動物で唯一同類を殺せる、論理が本能を上回った瞬間、など。

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2017年07月27日

Posted by ブクログ

読み終わりました、科学的にどういないかなぜ人は神という存在を作ったのかを分かりやすく説明していたが最後のほうになると物理学のような話になりマニアックは話だった。

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2016年09月23日

Posted by ブクログ

序盤から中盤にかけてはなるほどと思わせる部分があり、まま面白かったのですが、中盤以降の著者の理想の箇所はトンデモで、文章に一貫性がなく、「その論理は破綻している!」と思わせるようなもので、落胆以上の落胆でした。
僕の評価はBにします。

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2016年07月27日

Posted by ブクログ

分かりやすい部分もあるし、分かりにくい部分もある。ただ、グリムの定理により1991年神が正式に死んだというのは僕なりに納得出来た。

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2013年03月22日

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1991年、神は死んだ。この概念はとても参考になる。
この概念に基づくと納得いくものも多くなる。
概念を得るとはこういうことやね。

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2013年01月31日

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「夜に爪を切ると蛇が出る」夜中に爪を切って破片を見失うことを避けるために、仮想として蛇を出す。宗教における「神」の存在はそれに近い。つまり君子たるものは自制ができて自省もできるからいいが、小人はほっておけばどんな悪事をするか分からない。だから仮想である「神」と「地獄と天国」を用意して、いわば方便として脅しをかける。
 占いや天気予報を信じる類の人は、洗脳を解かずに「神」の下に置いたほうがその人のためにも社会のためにも幸せかもしれない。

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2012年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 私は、会社帰りに本屋さんに立ち寄ることを習慣にしていますが、この本の著者、苫米地英人さんは、 ご自身の著書の帯に必ずと言っていいほど顔写真が載っていて、髪を真ん中から分け、後ろで縛っている顔写真は、 以前から、何となく怪しいなぁ~と思っていました。
 ところが、この苫米地さん、なんとカーネギーメロン大学で、 博士号まで取得した方とのことでした。 手にとって見ると、読んでみたいと思わせる部分があったので、 購入して帰宅しました。

 法律は、「既得権(利権)を持っている人たちが、自分の既得権を守るために生まれた」という話を聞いた時、納得してしまいました。
 ある意味、神も、既得権を持った人たちが、自分の既得権を守るために、創造したものなのかもしれません。
 法律や神を創った人は、既得権を持っている人。
 法律を守って、神を信じている人は、既得権を持っている人に、貢いでいる庶民。そういう構図があるのかもしれませんね。
 私たちが守り、信じているモノは、私たちが守り、信じる価値があるものなのでしょうか?
 政権交代が有ったおかげで、政治の裏側がちらちら見えるような気がしますが、価値観が異なる人たちが、国家として統制を持って共存するために、法律や神(信仰)は、必要悪なのかもしれません。
 神(信仰)は、誰かが自分の既得権を守るために開発したものかもしれません。私たちは、人の創った価値観に踊らされることなく、自分の価値観を創造し、それに従って生きるべきなのかもしれませんね。

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2013年04月14日

Posted by ブクログ

脳については昔から興味があり、この本の著者である苫米地氏の本を何冊か読んだことがあります。

この本は、宗教や神がどのようにして作られてきたかについて解説してあり、それだけではなく、米国を支配している人たちがプロテスタントであり、実行部隊はカトリックであるなど、初めて知る内容もあり興味深かったです。

苫米地氏が最初にコメントしているように、神は存在しないものであると証明されたとしても、最善を尽くしたのちの「最後の神頼み」は否定されるものではなく、今後も多くの人がお世話になることでしょう。

また、日本が中国経由で輸入した仏教は、本来のものとは異なり、中国風にアレンジされているという内容は興味が惹かれました。

以下は気になったポイントです。

・儲かりもしないのに国民の生命と財産を浪費して戦争をする国はない、やむをえない場合に戦争に訴えても良いというのは、国家が利益のために戦争を行い、そのためには罪もない人々を巻き添えにして良いという理屈である(p24)

・一度、脳に神の情報が入ってしまうと、神が存在する場合と存在しない場合との間に、差はいっさいなくなってしまう(p36)

・人間が信仰心を抱く理由として、1)自分が不完全なシステムであることを、何かをきかっけにして自覚する、2)巫女や祈祷師の能力によって成り立つ信仰心の醸成、3)死の恐怖、である(p48)

・世界の歴史に書かれてきたことは全て勝者の歴史であるように、宗教についても、勝者の宗教のみが記録されている(p62)

・原始キリスト教では、輪廻転生の概念があったが、現在のキリスト教では排除(553年にバチカンがコンスタンティノ公会議において聖典から外すことを決定)されている(p64)

・プロテスタントは、カトリックよりも厳しい戒律を持つ宗派である(p75)

・2009年夏に、原爆を投下したエノラゲイには13人目の人物として、カトリックの神父も乗っていたことを明らかにした、死刑執行の場に神父や牧師が立ち会うのと同様の論理(p86、99)

・貿易商は、バチカンが「現地の人は人間ではない」という正式回答を待って、現地の人間を奴隷という貿易品目に仕訳した、東インド会社の最大取扱品目は、奴隷貿易であった(p92)

・アメリカがドイツに原爆を落とさなかった理由、イラク戦争やアフガニスタン戦争で、原爆に劣らない大量殺りく兵器を使用している(それが許されている)のは、キリスト教徒以外は人間ではないという思想が流れているから(p93)

・アメリカの支配層は、WASP(白人:white、アングロサクソン:Anglo-Saxons、プロテスタント)であり、戦争の最前線に立たなければならない庶民は、たいていはカトリック(p94)

・大量殺戮の汚名は、WASPである国の指導者から、最前線で戦うカトリック兵士に付け替えた、ブッシュがオバマにツケを回したように(p97)

・神の存在を語るうえで、1)物理学における不確定性原理、2)数学における不完全性定理、という画期的な大発見(1980年代)は非常に重大である(p117)

・不確定性原理(ボーアとハイゼンベルク)を示す、「△Lx△v>h、△L:位置の分布、△v:運動の分布、h:プランク定数」は、「2つのものをかけて絶対にゼロにならない=位置と運動を同時に知ることができない」ということ(p119)

・量子力学の不確定性の公式:「△e x △t>h、△e:エネルギー分布、△t:時間の分布」は、1)時間には最小ユニットがある(△eも△tもゼロにならない)、つまり時間は不連続である、2)物質においても、ゼロの状態をつくれない、ということを示す(p124)

・この世の現象は、可能性が高いか低いかの違いはあるものの、すべて確率によって決まるという量子論は、宗教的な運命論を否定する、ハンカチを1センチ上から落としたときは、どこにおちるかかなり正確にわかるが、高いところから落とせばランダム性により(0.99x0.99x...=ゼロ)ゼロに近づく(p129)

・宗教では、人間の死は136億年前に決めましたというのが「宗教でいう神の思し召し」であるが、量子論では、この世の現象はすべては確率なので、量子論上では「神は死んでいる」ということになる(p130)

・チャイティンの不完全性定理は、例えとして、コンピュータプログラムでソフトをつくって「このプログラムにはバグはない」と証明できても、それを記述している言語そのものにバグがある可能性もある」というもの(p137)

・1991年に発表された「グリムの定理」は、「神を完全な系と定義すると、ゲーテル=チャイティンの定理により、神は存在しない」というもので、これを覆すことができる哲学者や宗教学者はいない(p138)

・ユダヤ教では、神の名前を口に出してはいけないが、神はキリスト教と同じエホバである(p145)

・釈迦は80歳で死んだが暗殺された可能性が高い、カースト制度を壊そうとしたガンジーが暗殺されたように(p155)

・仏教の出家者は、出家時に全財産を家族においていくか、地元の人に寄付しなければならないという決まりがあった(p159)

・日本に伝わった仏教は、中国がインドから輸入した瞬間に、道教にかわっていること、当時の中国には儒教と道教があり、インドのバラモン教(支配層向け)とヒンズー教(非支配者向け)の関係であった(p164、166)

・釈迦は苦行を徹底的に否定している、悟りを開こうとして餓死す
る寸前まで苦行を行った結果、「苦行がかに無駄なことか」を悟り、それを語っている(p173)

・アメリカ企業では福利厚生費の圧縮が進み生産性が向上しているが、これは従工場牧師の導入によるところが大きい(p187)

・戦費は資本主義では売上になるが、共産主義ではコストにしかならない、だから長い冷戦でアメリカ経済は潤い、それは疲弊した(p204)

2011年9月19日作成

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2011年09月19日

Posted by ブクログ

ここ数年のビジネス書ブーム牽引の立役者(と私は思っている)苫米地さんの本

神様というものを非常に広義に捉えているなぁということが印象的でした
当然ですが、神は必要とされて生み出されたもので、
(実在しなかったとしても)神を信じるも信じないも自由であり、
信じるものはバカで不幸で…ということなんてないよ、と言っている気がします
ただ、それを利用する人には気をつけましょう、そういう奴は大体が極悪ですよ、と

宗教にすがる(信仰ではなく)人を見るととても弱いなと感じてしまうところがあって
彼らによって自分の弱さをくすぐられるから嫌悪感を感じていたような気がします
だから神がなぜ作られたか(弱者の絶対視対象としての不可触的存在の必要から)
ということをそれなりの人の意見として聴きたくて手に取った本でしたが
それはメインじゃないんだな…と読んで感じた次第です

価値観の多様性を認めるということはそこに優劣をつけないことだと思いました

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2011年08月15日

Posted by ブクログ

この手のタイトルの本は出尽くした感あり。が、あえて読んでみた。
多岐にわたる話題が提供されており、雑学としては面白かった。
アメリカに冷戦を仕掛けられなければ、まだまだ共産主義が残っていたかも分からないというのは、随分乱暴な話しである。先日読んだハイエクの本には共産主義の明らかに非効率な部分がある。例えばある財やサービスの適正価格の決定である。しかしながら、氏が言いたいのは、共産主義の思想全てが全て悪かった訳ではないだろうということではないだろうか?アメリカに負けたという点では共産主義国家も日本も同様で、負ける以前の価値観はすべて悪しきものというレッテルが貼られ、無きことのように扱われる。最近になり日本の古き良き時代が見直されてきている。共産主義の良さもいずれはそのようにされることもあるのでは無いだろうか?私も共産主義者ではないので、特に共産主義を擁護したい訳ではなく、強者の論理だけを信じ込まされることに抵抗したいだけである。

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2011年07月03日

Posted by ブクログ

苫米地氏は経歴を見るとものすごいし、実績もすごいのだろうけど、だんだんと著書の密度が薄れているような気がする。2545新書自体が激薄(本の厚さではなく中身)の印象があるので、このレーベルに合わせたのなら仕方ないか。
理系的な思考ができないためか、神の不在証明についてはどうも腑に落ちない。人間が作り出した科学が宇宙の全てを解明できるような思い上がりすら感じる。
それ以外の、「人はなぜ神を必要とするか」などについては、割と普通のことが書いてあり、納得はできるけど、あまり脳への刺激にはならない。
どうでもいいが、苫米地センセイの著書には、ナルシスティックな写真を使うことが増えてきていないか? この本の帯でも、苫米地センセイが「思索顔」でこちらを見つめている。

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2011年04月03日

Posted by ブクログ

部分存在である人間が完全存在というものを理想とし神という完全存在を作った。しかしそれは科学により否定された。完全という事象がないから。そんな21世紀に我々はどの様にして生きて行けばいいかと言うことが最後に書いてある。が個人的にいえば理解が及ばなかったからかもしれないがその前の章の釈迦の教えの世界を散々説明されてからの次の章への繋がりが弱いように思われた。だが宗教学、心理学、科学の点でたくさん学べる部分があった。

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2011年02月25日

Posted by ブクログ

宗教と神について、簡易にまとめた本。
本書は、神の必要性、宗教と政治、キリスト教と仏教の違いについて触れている。自分は、日本の仏教と釈迦の教えが違いに疑問を持っていたので、この本の仏教の歴史説明で納得した。

他にも、神の存在の証明、プロテスタントとカトリックが面白かった。
ただ、最後の章はぶっ飛んでて、かなり疑問を持った。

目次
1章「人はなぜ、神を必要とするのか?」
2章「宗教と統治」
3章「そもそも、神は存在するのか?」
4章「神を否定した存在するのか?」
5章「神や宗教から自由になる方法」

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2011年04月01日

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