宮下恵茉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
家庭環境に悩める少女の、出会いと成長の物語
喧嘩ばかりの両親の下で育ち、理不尽に怒る母親の気を悪くさせないように過ごす莉子。母親からは独りよがりな期待をかけられるうえに恩着せがましく接されている。
ある日の塾帰りに偶然、不登校のクラスメイトである澪に出会って強く惹かれ、居場所を無くした少年少女が集まる広場で時間を共にするようになる(現実世界でのトー横のような場所)。そして、それは母親を誤魔化せる夜9時半までがタイムリミット。
莉子の置かれている状況は過酷だ。ただ、莉子自身がそれを理解しきれず、小さな家庭の悩みだと思い込んでしまっているのが見ていてつらい。でも澪がそれを客観視して、莉子の心を解きほぐしてくれる。
強い信念と自分の価値観を持つ澪に惹かれ、虜になっていく莉子の言葉にできない感情が胸を打つ。
一方の澪にも悩みはある。お互いが理解できずにぶつかり合うこともあるものの、魂が共鳴する二人の少女が最後に選び取った未来の姿には、心が洗われるようだった。
さらに、装丁の美しさも物語に花を添える。金銀の花布に、薄桃色のスピン。とても素敵で、本作にぴったりだ。 -
Posted by ブクログ
息子と一緒に解いている国語の問題集に、本書の「初夏・沙羅 サワルナ、キケン」の章から抜粋された問題文が掲載されており、興味が湧いて読んでみることにしました。
表紙は完全に女性向けであり、思春期の少女が読んで、登場人物に共感するというのが想定された読み方なのでしょうが、初老に片足を突っ込んだ男が読んでも「思春期ってこういうこと思うよな」と共感できる部分がありました。
その意味では、社会環境が変わっても思春期の悩みは普遍的だということなのでしょう。
本書の主人公格は真帆ですが、やはり気になるのは、どこか鮎川まどかを彷彿とさせる美少女である沙羅。
そういえば、鮎川も芸能界にスカウトされるエピソードがありました。 -
Posted by ブクログ
思春期のみならず、大人の方にも、「自分で自分を好きになるためには」を悩んでいるのなら、心救われる言葉がたくさんあると思います。
ポッドキャストの内容に、命を救われた経験がある私がおすすめする一冊です。
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以下、ネタバレ、政治的主張を含みます。
時間の許すかたのみお付き合いくださいませ。
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世界の潮流は、DEIをもう辞めようという流れがあるので、まるで逆行するかのように、男らしさ、女らしさを否定する場面もあるのは、かえって、そうありたい人の多様性を損なうのでは?と思い、星をひとつ減らして、4つの評価とさせていただきました。
この物語で表現される「ホモソーシャル」は、まさに、悪い意味での男らしさ。
そも、私が思うに、群れて誰かを責める弱さとは、少しも頼もしくないうえに格好悪いので、全く男らしくないんです。それをさして男らしさはいけない、というのはかえって誤解を生みかねません。トキシックとあるように、毒性のある関わりかたでないのなら、男らしくありたい、女らしくありたい人は、思うようにすればいいと思います。
あと、おもしろい発見がありました。
部活に所属している時点で、スポーツの向上心としては大したことはなく、本当に志している人は、外部のスポーツクラブに通っているという指摘は、あまりにも当たり前すぎて、言われるまで気が付かなかったため、非常に新鮮な発見でした。ありがとうございます。
そう、ゆえに、極めて閉鎖的な力関係で、しかも群れて優位をとりたがる存在とは、全く無力で、横柄で、失礼であるにすぎないのです。私がいじめ問題の参考にした『人生逆転』/著:D に登場する加害者も、まさにそういう裸の王様でした。
私は日本のことが大好きですし、男女らしさを大切にする人が大好きです。なので、別に海外のことを有り難がる必要はないと考えますが、それでも、海外と日本の違いを知り、俯瞰した視野を持つことは大切だと思います。まさに前述のDEIとは、グローバリズムによる思想的侵略の手段となっていることは、各国の、MAGA、リフォームU.K.、AfD、などの運動をしれば、自ずと分かることです。この意味でも、日本と海外の差を知ることは大切ですから。
と、むずかしい話をさておきますれば、年相応に悩む、あるいは相応になれないからこそ悩む様子など、さまざまに描かれていて、みんな一生懸命で、愛おしい人たちばかりでした。素晴らしい物語だと思います。宮下さんの『トモダチブルー』も読んでみたくなりました。今から楽しみです。
ここまで私の散文にお付き合いいただき、ありがとうございます。
あなたのこれから先の未来が、あかるく、やさしく、おだやかな日々でありますように____