童門冬二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ大河ドラマ青天を衝けでは、企業人としての渋沢栄一は描かかないらしい。それはどうやら、晩年の記録があまり残っておらず、描けないのだということ。この本を読んで合点がいった。
彼の転機は3つ。
・尊皇攘夷派の彼が縁あって一橋徳川家の幕臣として働くようになったこと。
・徳川昭武のフランス留学に随行して士農工商のワク組みに囚われない近代を見たこと。
・大隈重信に誘われ大蔵官僚として働くも、前衛的すぎる改革が周りの反感を買って辞めたこと。
そして凄さも3つ。
・時勢の本流を見極める洞察力
・粘り強い論理的な弁術
・理財(財務のセンスと経営力)
大河ドラマというより、TBS日曜劇場のような脚本で見てみたい -
Posted by ブクログ
童門冬二の本を読んだのは、これが初めてです。
岩崎弥太郎に関する本を読みたい、と思って手にとったのですが、龍馬の方が主でした。
残念(とはいえ、これは、著者の責任ではなく、読者である自分の責任)。
それはさておき、この本、概ね小説なのですが、一部、レポートのようなところがあり、その部分はちょっと興ざめでした。
でも、逆に、そこがいい、という人もいるのでしょうね。
※「レポート」については、この本の特徴なのか、
童門冬二の特徴なのかは、わかりません。
ただ、幕末の、尊皇や公武合体、佐幕や討幕、攘夷や開国など、様々な対立が渾然一体となっている様子はよく伝わってきましたし、情 -
Posted by ブクログ
上巻の衝撃に比べると、少し衝撃はなかったものの、やはり学ぶべきものが多すぎます!
期待しすぎかもってことか。
上杉鷹山(治憲のこと。ここからは鷹山と書こう)は、上巻までのことで改革を前に進めることに成功したわけだけど、この先もまだまだ続く。
鷹山のすごいところは、とにかく先見の明がすさまじく、自分の死んだ先まで見据えられています。
いまでこそ、教育の大切さここまで明文化されているものあるかもですが、この時代に身分を超えた学校をつくるというのは相当な力がいることなのだろうと想像できる。
それでも鷹山は自分の信じるところをやり通す力が大きく、実行に移していく。
そのときにも他者から意見を求めるこ