美達大和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
借りたもの。
勉強とは成績ありきではなく、自己鍛錬――苦手を克服すること、教養を深めることであると、シンプルに指摘。そのために”繰り返し”練習をすること、また、身体を鍛えることも大切と、勉強だけでなく、人間としての土台作りを、受刑者の「みたっちゃん」は伝える。
サヤカさんとヒロキくん、それぞれに合った的確なアドバイスをする姿勢にも、(親であれ教師であれ)画一的に勉強と成績の事ばかりの教育に、本来の教育の在り方を見る。
サヤカさんとヒロキくんにお薦めする本のチョイスもなかなか粋なものを選んでおり、「みたっちゃん」の造詣の深さを感じさせる。
手紙のやりとりという形式なので、色んな話に話題が及ぶ。そ -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
現役受刑者という異色すぎる作者の囚人小説。
受刑者なりの罪との向き合い方とかそういうメッセージ性も一つの主題となってはいるんでしょうが、刑務所内というその特異な世界観が面白いというか興味深すぎて霞んでしまうところも。作者からしたら日常風景なのかもしれませんが、読んでる側は・・・
一応「この物語はフィクションで・・」という断り書きはあるものの、どこまでがフィクションでどこまでがリアルなのか判別がつかない。少なくとも「話にリアリティがないよね」とは言えないでしょうw
しかし、中での会話はやっぱりああいうものなのかなあ。人を殺したことも自慢話で楽しく語り、とにかく猫を被って仮釈放を・・・って。ちょ -
Posted by ブクログ
内容は素晴らしい。
ただ、子供へ伝える手紙という形式だからかもしれないが、少し文が冗長気味で単純に面白くない。
方法も素晴らしいのだが、本に載っていることを並べているだけで、著者なりの噛み砕いた教え方や、新しい方法や考え方が非常に少ない。
その結果、読書好きな人には得るものが少ししかなく単純に退屈。読書をまったくしない人には、得るものはあるが「本ってつまらないな」と感じさせる危険がある中途半端な本になってしまっている。
ただ、高校生の時こんなことを言ってくれる人が近くにいたら…と思わせる。もう少しまとめて手紙の形式をやめて、著者なりの方法をもっと書いた本になればとても良書になると思う。 -
Posted by ブクログ
美達大和(みたつやまと)
著者は2人の人間を殺めたことにより、無期懲役で刑務所服役中で、刑務所暮らし20年弱。
その著者が語るのは、普段知ることのできない”塀の中”の実態と死刑肯定について。そして、現状の更正システムをどのように改正させたらよいかについて提言をされている。
刑務所暮らしについては具体的なことはあまり書かれていないが、受刑者の実態・心情についてはしつこく書かれている。
加害者のほとんどは、反省をしていないということが何度も書かれている。(彼によると、反省しているのは1%程度だという。)
また、受刑者感覚としては10年20年の刑期は「あっという間」とのこと。
その中では反省より