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Posted by ブクログ
【2015年4冊目】
とても良かったです!著者はとてもキレる人です。教養の深さや論理性は読めば分かります。
なぜこんな人が2件も殺人を犯した無期囚なのか…この人の能力があれば、社会で何だってできたろうに…。
残念でなりません。
私個人としては死刑制度には賛成です。この本に出てきた反対派、賛成派それぞれの論拠も概ね把握していました。
だけど、ここまで論理の整った賛成論は見たことがなかったこと、美達大和という人について読み進める程にどんどん興味が湧いてきたこと…などからありきたりなテーマではありますが★5つの評価にしました。
興味がある方は是非!
Posted by ブクログ
2件の事件で2人を殺害した無期懲役囚の筆者。ここでは冤罪があるから死刑廃止という議論はやめておく。大事なのは被害者の生命権。加害者の人権や、死刑囚にも人権があるというわりには、被害者の人権(生命権)と遺族の人権への配慮が欠けていると思われる死刑廃止論者。例えば、生きたままドラム缶に入れ灯油をかけて焼き殺した加害者が生きている事自体公平のなのか?何の過失もない人を1人、2人、3人・・・と冷酷に殺す加害者に死刑以外の刑罰が考えられるのか?殺害方法・動機によっては、法の正義を満たす為に、遺族の意志に拘らず、見合った刑罰を科さなければならない、それが死刑ではないか?
終身刑の話がでて来るが、社会に出る可能性が無い終身刑の受刑者は自暴自棄になるのは必至。どれだけ罪を重ねても死刑にはならないと言う事は、受刑者にとってやりたいようにやれ、と言っているのと同じ。それに職員に危害を加えるリスクも高い。
欧米では主流だからというが、そもそも宗教を背景とした死生観が違う。終身刑=思考停止、ただでさえ反省しない受刑者が己の罪に向き合って改善を促すことはないだろう。人権人権と叫ぶ人は社会復帰の希望のないまま長い間生きるということがどういう事なのか分かってるのだろうか?
非常にリアルな話で納得させられる内容。ただ、かなりの読書家と言う筆者だが、語彙も豊富で文章も上手い。本当に無期懲役囚なんだろうかと疑問・・・・
因みによく裁判で出る『つい、カッとなって・・・殺す気ではなくて・・・』という台詞。これは嘘だと。最初の一撃で殺意はなかっとしても、その一撃だけで死亡する被害者はほとんどいない。何回も何十回も殴打や暴行を繰返しての結果。途中から明確な殺意、あるいは殺すかもしれないという未必の故意はある。
これは俺もそうだろうと思ってたw
Posted by ブクログ
受刑者視点の刑務所の様子が細かく描写されていた。それによると大半のLB級受刑者は裁判で見せている反省の念は見せかけに過ぎず、刑務所内では自分のした凶行に対して反省することも更生して罪を償おうとする気もないことを知り、大変腹立たしい。被害者及び被害者遺族の気持ちを考えるとそんな受刑者達を活かしていること自体に疑問が湧いてくる。やはり「施されたら施しがえす、恩返し」「やられたらやり返す、倍返し」ならぬ「殺されたら殺し返す」精神が必要だと思う。
さらに本書では受刑者の社会復帰に対する具体的な対策が述べられていた。これには私も一理あると思っていて、30年近い懲役を経て、元通り社会復帰できるかというとそれは難しく、ただでさえ自分の罪に対して反省していない受刑者はまた犯罪を犯してしまう可能性がある。社会の第一目標は犯罪者を裁いて、応報させることではなく、犯罪自体をなくすことだと考える。だからこれでは本末転倒だ。よって著者が提示する社会復帰策を実行して、再犯を減らしていくべきだと思う。
Posted by ブクログ
殺人者であり無期懲役囚である美逹大和の書いた本。叱る依存、反省すると犯罪者になります、からの流れで読んでみた。まずこんな知性が2人も人を殺して収監されてるって事に驚く。内容としては無期懲役囚でありながら卓越した観察力と周囲への興味を持つ美逹でしか書けないLB級刑務所の様子を反映したとても貴重な内容になっていると思う。タイトルから想像されるような過激な内容ではなく、前述した2冊とは対立する内容かと思って読んでみたけど必ずしも両者は矛盾すると思えなかった。反省すると〜を読んだ時に大事なのはどの視点か、と言うようなことを考えたが、美逹が言うのは被害者にとってそれがどんな意味があるのか、であるところに通じるものを感じた。彼が言う反省と言うのは反省文などを超えたはるか先にある本当の悔悛であり、そこに到達する以外に加害者にできる事はないと言うのは確かだとも思った。罪とは、処罰とは、応報とは、色々なことを考えさせられた一冊。もし裁判員に選ばれるようなことがあればもう一度読みたい。個人的には死刑は残すべきだと思う。死刑が残酷だから終身刑にしようと言うのは思考停止かつ更に残酷であると言うのはよく伝わった。叱る依存などで語られた処罰による充足と美逹の語る社会としての死刑の必要性は別の次元での議論であり矛盾しないと思った。
Posted by ブクログ
犯罪者は寒く暗く侘しい刑務所の中で、自らの犯した罪を省みて悔い改め改悛し、真人間になって社会復帰する……なんてことがもしかしたら幻想⁈妄想⁈にしか過ぎないのかもしれない。
衣食住に困ることなく、当たり前だけれど逮捕されることに怯えることもなく、テレビや読書といった娯楽にもあまり不自由しない、という、犯罪者として「シャバ」で怯えながら暮らすよりもはるかに安定した日々を過ごしている。
著書によればそんな環境の中で心から反省する者は1〜2%に過ぎないという。
それは極論だ、という人もいるだろう。でも、哲学者の言葉や理論を引きながら語るのもまた反対の極論に過ぎない。
ただ共感しやすいかし辛いか、の体感の問題だ。
この本には、犯罪者つまりは刑罰を受ける側の人間にしか知り得ない感じ得ない「実感」がある。
学問にはない生々しさとある種の真実に触れ、死刑と刑罰について新たな視点を得ることができた。
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