田原総一朗のレビュー一覧
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田中角栄に対する見方が変わりました。
33本もの議員立法を成立させたのは彼だけ、というあたりに国会議員としての真骨頂があったともいえます。
なぜそんなにたくさんの議員立法を成し遂げることができたのか。
このくだりはビビッときました。
「官僚の書いた法案は細部まで100%詰めていて、口を挟む余地がない。だからみんなが反発を感じてしまう。
ところが田中が書いた法案は、与党も野党も役人も、みんなが意見を言うことができて、誰もが参加した気分になれるから成立するのだという」
なるほど、これには唸ってしまいました。
ついつい、誰にも後ろ指さされないように完璧なものをつくろうと努力をしてしまいますが、皆の英知を集める、という点では、田中角栄方式(?)の良さは明白ですね。
こうやって人を巻き込み、そして最後は自分の考える方向に導くことができれば、非常に良い成果に結びつくであろう、このスタイルは是非ともまねしなければと思ったのでした。
松下幸之助についても書かれています。
その中で松下幸之助の考える人材抜擢の基準は、運を持った人間であるかどうか。
ではどういう人間が運を持った人間なのか、非常に明快に記されています。
周りを明るくできる人間
周りのやる気を高めることができる人間
確かに言われてみればそうだ、と思えるのですが、いざこれが自分の力量でできているかどうか、という視点でみれば、非常に重たい言葉であることを感じます。
このレベルを目指さないといけません。
最後に、田原総一郎氏の考えるリーダーに必要なもの4つ。
①ビジョンを示すこと
②戦略を持っていること
③決断ができること
④責任をとること
あちこちでよく見聞きする言葉ですが、
重たい言葉ですね。
常に意識して、自分がどの程度できているか、セルフフィードバックをかけなければいけません。 -
Posted by ブクログ
日本政治のタブー、というほどのものかは置いといて、90年台の日本の政治史を生々しく学べる本だと思う。そして政治家に限らず、「嫌なことにも逃げずに立ち向かうこと」ということは非常に大事だと思わされる。おうおうにして、立ち向かいたくない件に関して放置しておけば置くほどさらに状態は悪くなるので、しっかり向かったほうがよい。
のちの首相でも数年前までは総裁選の泡沫候補だった、というのは非常に興味深くて、何者もやはり地道な努力と逃げないことで成長していくんだなと再確認。
それとマスコミというのはやっぱり世論形成に大きなチカラを持っていて、政治や行政を批判的な目で見るのはいいんだけど、マスコミそのものも批判的な目でしっかり見極めることが必要だと思う。 -
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田原総一郎、宮崎学、そして佐藤優。この『懲りない面々』が繰り広げる明日の日本をどうするか?というテーマで語りつくした鼎談本です。一人一人の意見が本当にディープで参考になると思われます。
田原総一郎、宮崎学。そして佐藤優。この非常に濃ゆい面々が今の日本と世界を語りつくす鼎談本です。鼎談ということもあって、比較的すぐに読めました。
『確かに、今の日本は危機を迎えている。でも、そこで「もうだめだ」と思うか、「おもしろいことが起きそうだ」と考えるかだ』この言葉に象徴されているとおり、確かに日本は危機的な状況に見舞われています。しかし、ここに書かれていることをきちんと認識さえすれば、ある程度のことには対処できるのではないかと、勝手に考えております。
特に佐藤優の言う
「きれいな資本主義などない、きれいなウンコがないのと同じく」
「『脱原発』というものが金持ちのおもちゃになっている。朝日新聞の読者は相対的に金持ちで格差がひらいても朝日は生き残れる」
という箇所には読んでいて衝撃を受けました。
この3人は今の世相からすると『異端』を行く方々ですが、彼らの声に真剣に耳を傾けることで、自分の立ち居地というものを確認できる、そんな1冊であるなと思っております。 -
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福島第二原子力発電所の事故以来、反原子力や脱原子力という言葉が独り歩きしてしまっている。
大事故が起こり、人々は原子力の恐ろしさを改めて知ることとなったが、もう一度我が国が置かれている状況を多角的な視点で眺めてる。
本書の著者である田原総一朗氏は過去に原子力戦争やドキュメント東京電力等の原子力発電所に対する警鐘を鳴らし続けていた人の一人である。本書も最近の反原子力本の一冊かと思って読んでみると、全く異なっていた。
いや、著者は現在も原子力に対する懐疑的な考えは捨てていないが、中身の議論は他の書籍とは比較にならないほどの建設的な議論である。
原子力の専門家から見ると、さして目新しい議論はないが第一人者からのインタビューに基づき、著者の意見を述べて原子力の是非を問うている。
内容が多岐に渡るため、一つ一つに対するレビューは省略する。
が、一つ作者の鋭い意見が、原子力規制に対する日本的な姿勢である。
(引用)
日本独特のシステムがかえって硬直化した空気をつくり、日本人が自ら新しいものを生み出せないでいる。(p.109)
これは的を射ている意見である。
そもそも日本の原子力規制は米国のそれを基本としている。
米国の規制当局は日本とは比べものにならないくらい権限があり、かつ専門家を擁しているが。
規制の中身についても、米国はリスクに基づき合理的に作成されている。
それが理想的かは別としても、このような規制を日本に輸入すると、日本の規制当局は妙なプライドがあるためか、そこにジャパンクオリティを付け加える。それがなんと意味のないことかと辟易してしまうが、それによって規制だけはガチガチに固められ、本質である安全性が疎かになるのだから目も当てられない。
ポスト福島第一原発の事故に関するエネルギー政策に関する書籍の中で推薦書を挙げるとすると、本書はその一冊に入れたい。