田原総一朗のレビュー一覧
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足元の新陳代謝
新しいセーフティネットとガバナンスにより、L型の企業のCXを進めることで、日本再興は可能。
■概要
日本経済の中心はG型ではなくL型の地域経済(GDPで見ても労働者ベースで見ても)。新陳代謝というと、古いものを淘汰する過激なものに思えるかもしれないが、自然に緩やかに入れ替わる仕組みのことを指す。
緩やかな新陳代謝ができない根源は補助金づけのゾンビ企業と、補助金に依存せざるを得ない個人保証の仕組み。企業の救済と個人の救済を分けて考えることが大切。
そのためには地銀や地方大学のあり方も鍵になってくる。
■所感
前著「なぜローカル経済から日本はよみがえるのか」と方向性は同じだが、コロナという有事の状況をふまえた観点が補足されているので、新たなインプットはあった。特にエッセンシャルワーカーとされる人たちが過酷な労働環境かつ低賃金で働いていることが浮き彫りになった中で、L型経済の健全な新陳代謝がエッセンシャルワーカーを新中産階級労働者に押し上げるのことの必然性に納得。 -
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田原総一郎の文章を初めて読んだ。
田原総一郎がテレビで話している様子から、どんな文章を書くのか懐疑的だったが、読みやすくかつ構成も考えられている一冊であった。さすがジャーナリストである。文才は確かなものがある。
日本を知るためにはアメリカを知る必要がある。日本はペリーで開国し、戦後はGHQに占領されていたのだから。
そして、戦後の政治の中でアメリカと日本が交差した象徴がロッキード事件ではないか。ロッキード事件にアメリカと日本の関係、もっと言えば戦後日本の政治史が浮き彫りになるのではないか。そんな思いから本書を読んだ。
結論から言えば、戦後政治史の中に田中角栄を位置付け、ロッキード事件を検証し、田中角栄以後の政治がどうなったかまで学べる良書である。
ただし、本書は2002年発刊の『日本の政治〜田中角栄・角栄以後』を2004年に改訂して文庫化したものにさらに付録をつけて再度刊行したものである。したがって、2002年の文章がベースになっている。
ロッキード事件関連で、近年になって明らかになったところは他の本を読みたい。その下地になる一冊として秀逸であった。
また、田原総一郎の他の本も読みたくなった。 -
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ネタバレ田原総一朗・井上達夫・伊勢崎賢治
鼎談という形で憲法改正がなぜ必要かを明らかにする。
まず、本書の立場。
ーーー9条は全面的に日本の戦力保持を禁止しており、
そのため自衛隊は軍隊ではないことになっている。
それゆえ、自衛隊が当然備えているべき法的整備がされていない。
自衛隊の戦闘行為を支える法律・自衛隊を正しく律する法律両方が不備であり、国際的に見ると違法な集団である。
現行では、自衛隊の戦力行使は自衛官の自己責任になってしまう。
だから、日本は全然使えない戦力を持つ軍事大国である。
このような、いびつな事態を正すため9条は削除か改正しなくてはいけない。
だいたい こんなところか。正確な記述ではないので注意。
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脱属国論というタイトルは、ナショナリズム高揚のイケイケドンドンな感じなのかしらんと思ってしまったけれど、全然違う。
あくまでも冷静に「なぜ」と「理由」を解き明かすもの。
鼎談形式なので、ちょっと散漫というか、同じことを何度も言ってる印象があるのだけど、そんだけ自明のことを政治家も一般の人も右翼も左翼も理解してくれてない、聞いてくれてないという証左なのでしょう。
憲法9条は現状と乖離していて、
現状の改善を妨げている。
これまで解釈改憲や矛盾の屁理屈による隠蔽というった方法でやってきたけど、どう考えても無理だということがよくわかった。
日米地位協定の改定って、
さっさとやればいいじゃん? と思ってたんだけど、
なんと、これも9条に阻まれているそうだ。
今の日本の地位協定はアフガニスタンやイラクやフィリピンより、ずっと地位が低い。
あれらの国には主権があるのに、日本にはない。
だから属国、植民地のようなものなのだ。
政治家が本気で変える気があれば変えられるはず、
と本書にあるのだが、なんで変えないんだろう?
本書で3人がなんでだろうと何度も言ってるのが、
変だ。日本の政治家ってなんなの?
そして、自衛隊。
9条により存在しないことになってるので
国際法に合致した合法な組織になることが不可能。
国外から見ると自衛隊はとんでもない組織なのだ。
国外で自衛隊が違法な行為(過失も)をしても、誰も裁くことができない。
国内で防衛行動をする場合、隊員の個人責任になる?
ここ、衝撃です。
国内でごちゃごちゃ理屈つけてセーフとか言ってるけど、明らかに自衛隊は国際法上でアウトなのでした。
日本は軍事大国なのに、使えない自衛隊。変ですね。使えないなら無くてもいいのでは。
今のままで、南スーダンでやったみたいに、戦ったのに戦ってないことにするとか、あまりにも悲惨すぎる。
コソコソ戦うって最悪ですね。ちゃんと議論して憲法改正して、というのが筋でしょう。
日本人て本音と建前を使い分けが多いけど、
ここまで現実に目をつぶって
都合の悪いこと放置して
でもこれまでやってこれたから、
このままでいいよね
という人間ばかりなのか?
この本を読んでいると、
与党も野党もみんなダメなのか と嫌になってくる。
しかし、みんなが読んで各自批判的に考えるようになったら……という願いをこめて作られた本なのである。
追記:
9条は軍隊を持つことをまったく否定していない
という本を今読んでいる。それなら9条は改正しなくても
自衛隊のために法律を整備しいびつな運用ができるはず。
本書のように改正を主張する意味はなくなる。 -
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公明党の公式政策からは必ずしも見えてこない代表である山口さんの考えを知ることができました。公明党のスタンスはある程度把握していましたが、憲法に対して環境権を追加するという議論が出ていたり(結局のところ、権利を主張するあまり行政が進まなくなる欧州の実情を憲法審査会で視察した結果、慎重な姿勢になったそうですが)、原発には明確に反対する姿勢はなかなか大手メディアからは伝わってきていませんでした(メディアの怠慢?)。本書にある山口さんの考えから公明党を改めて見直すと子供の暴走(自民党)を抑制する大人の与党という気がしますが、なにぶん子供の数が多すぎるので・・・、なかなか暴走を止められていません。桜を見る会などの説明責任しかり、地球環境問題への対応しかり公明党がもっと自民党に積極的にアプローチをお願いしたいです。加えて地方議員も約3000人と全国最多とのことなので、公明党流のより良い政策がもっと議論できるのではないでしょうか。
あと田原さんがとぼけているのか、本当に知らないのか分かりませんがちょっと山口さんの回答に対するものを知らなさすぎる気がしますね(特に教育関係)・・・。 -
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ネタバレ本当は借りる予定ではなかったけど、パッと目にしてこれは読もう・・と。もともと黒柳徹子さんの著書は好きで読んでるから、徹子さんが書き手の一人というのは動機として一番大きい。
それと、やはり戦後75年で、テレビ番組や何かでいろいろ戦争のことが取り沙汰されることも、この本ともう一冊戦争関連の本を借りた理由の一つかもしれない。
先年亡くなった父は、自分にとって一番近しい人物であったとともに、貴重な一番身近な戦争体験者だった。まだ聞きたいことはいろいろあったけど、もうあとは自分で聞いたことを次の世代に伝えていくしかない。それと同時に、自分自身もあの戦争が何だったのか、そして戦争を体験してきた親世代の平和への思いをどう伝えていくか、それを知るために得られる知識はインプットし続けていかなければならないと思っている。
徹子さんの話は、これまで読んできたものと重なる部分もあったけど、戦争というテーマを低層に置いて読むとまた違ったようにも思えた。これまで「そういうもの」だと漠然と感じていたことが、今となってはすごく重く感じたりする部分もあった。テレビの仕事と平和への思いとか、ユニセフでの活動とかも含めて。
同年代の田原総一朗さんの話は、ご自身の体験としてはいわゆる一般的な軍国下の少年の話ともいえる。ただ、ジャーナリストとして生きてこられた独特の視点もあり、あの戦争における問題点、戦後の元政府へつながる諸々が、読みやすくまとめてあると思った。
発行は4年前だが、今もまだ読むべき一冊だと思う。この国がまた変な方向に行ってしまわないように。 -
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ネタバレ医学の研究成果が出るのが何十年後っていうのはよくあることなんだなぁ。
結果を出せない時がこんなにも続く事を想像すると頭が痛クラクラするのと同時に、一つ一つの技術に対して、ホントすごいなぁって思う。
そして、読んで他に思ったのは「自分の生き方について」。【第6章 人はどのようにして120歳社会を生きるのか】では、これから生きるには、人工知能に仕事を奪われないようにするためには「モチベーションを上げること」が必要であるという。
モチベーションを上げるには?やりたい事をやる。
やりたい事とは?それが何なのか、知らない事の中に隠されている。なので学ぶ必要がある。
どんどん本読んで、気になる事をどんどんやって知らなければ!という気になってきた。 -
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これが絶対的に正しいと、教えられたのに、実は、間違ってましたと、
言われたら、どうすればいいか?そういう視点で、この二人の戦時下の体験記
を読みました。また、お二人の父親、母親は、どうその時代を生き抜いてきたのかも、
参考にしたいと思いました。
戦前生まれで、戦後が青春時代だった人は、ある見方では恵まれた世代かもしれません。
なぜなら、何もかも失われてからのスタートだったからです。若さが、そのスタートを支えたからです。
戦前生まれで、戦後すぐに中年だった人は、本当に大変だったと思います。
あの戦争に、一番関わり、一番犠牲を払った世代だからです。まさに、このお二人のご両親です。
特に、田原少年のお父さんの記述は、非常に印象的でした。
お二人とも、未だにテレビで活躍されていますが、
なぜ、あれだけエネルギッシュなのは、正解だったものが、実は間違いで、
信じるものは何かを常に問い続けることから生まれるかもしれません。 -
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明治以降の近現代史を俯瞰できる。明治14年の政変、大正デモクラシーの挫折、1940年体制といった節目が現代につながっていることがわかる。
明治14年の政変では、薩長藩閥の伊藤博文や井上馨がプロシャ風の専制君主国家をつくると主張し、佐賀藩出身の大隈重信が中津藩出身の福沢諭吉と共にイギリス風の立憲君主国家をつくることを目指して国会開設の意見書を提出して対立したが、大隈が失脚して下野した。
1911年に関税自主権を回復し、不平等条約の改正を達成したという意味では、日清・日露戦争は日本の独立戦争だった。
第一次世界大戦では、日本は特需景気で経済規模が3倍くらいに膨らんだ。その頃の大正デモクラシーの時代は、旧体制の崩壊の流れの中にある。大正時代の半ばにサラリーマンという言葉が生まれ、日給から月給になり、私鉄が通勤線を敷設して郊外に住宅が建てられ始めた。夏目漱石や森鴎外などの読者や雑誌も増えて、政党が人々の欲求を吸収するようになった。原内閣は、藩閥の影響を受けない初めての政党内閣だった。原敬は、出世がコネによる抜擢だった官僚機構を壊して、優秀な人材を評価して任命していった。原敬が暗殺され、藩閥時代のコネがなくなっただけでなく、抜擢人事もなくなり、成績だけが評価の尺度になった。その結果、意思決定を先送りしていくシステムができあがってしまった。
岸信介は、官僚時代に1年間の外遊を経験し、ソ連で始まった第一次五か年計画に大きな影響を受けた。1931年に重要産業統制法を成立させると、日本は自由経済から統制経済へと舵を切り、政府の指導の下に企業をカルテル化させることで生産量の増大を図った。1940年には、終身雇用・年功序列の賃金体系が整い、直接税中心の税制を採用して財源を集中化し、源泉徴収制度が導入され、国家目的の達成を使命とした日本銀行法が制定されて、株式市場からの資金調達ではなく、銀行中心の間接金融が行われ、業界団体がつくられ、営団や金庫が生まれた(1940年体制)。戦後の高度経済成長も、岸が立てた生産力倍増十か年計画を基にした官僚主導の国家社会主義的な政策によるものだった。
総理大臣になった岸が取り組んだ日米安保条約の改定のポイントは、アメリカが新しい基地をつくるときは事前に日本側と協議すること、日本が危機に陥った時はアメリカが救うことで、日米地位協定は改定できなかった。
田中角栄は、世界の石油を完全に牛耳っていたオイルメジャーに対抗して、和製メジャーを作ろうとし、ブラジルやオーストラリアなどに働きかけたことが、アメリカに大反対されて命取りとなった。
立法は国会の専権と憲法で規定されながら、実際には官僚が法律をつくっている。戦前は天皇主権、戦後は国民主権が名目だが、実際には戦前も戦後も官僚主権である。冷戦が崩壊した1990年頃までは、田中角栄を例外として、官僚出身の政治家が総理大臣を務めた。官僚機構には、省庁間の権限争いなどが起きた時、それを国家意思としてまとめる能力はない。平時はどうにかなるが、国難ではそうはいかなかった。 -
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ようやく読めた!ソクラテスからプラトン、デカルト、カント、ヘーゲル、ニーチェと有名どころを時代を追って紹介。こむずかしくてだめだった哲学だけど、現代になぞらえつつ西研さんが解説してくれる。鼻息荒くてあつくるしいけど質問するどい田原総一朗と西研のおだやかーな語り口による対談形式で、ところどころウケつつ、少しだけ身近に読めた。
ソクラテスプラトンあたりは遠い昔話…でもないけれど、やっぱりヘーゲル、ニーチェあたりの近代哲学くらいが今の働き方生き方に近づいて考えられていて身近。
自由になることで生きる意味を喪う、他人から承認されたくてする仕事⇔この仕事にどんな意味があるかという理性の到達点としての仕事(ヘーゲル)、
認められないこと、恵まれないないことなどによって、その人が本来持ってるエネルギーが恨みつらみの形にねじまがること=ルサンチマン(ニーチェ)
お仕事をする上でも、この仕事はなんのためにしている?ということを言語化するプレ哲が勧められていて、わりと頭では考えているけど言語化が苦手な自分には背中押してもらえたと感じた。