中谷美紀のレビュー一覧
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女優・中谷美紀のan・an連載をまとめたエッセイ集。
20代後半頃のものみたいなのでけっこう前の本だけど、いくつか読んだ覚えがあるものがあったから、連載時代になんとなく読んでいたのかも。
ひとつの項目が1200文字(原稿用紙3枚分、と文中にある)と短めなのでさらっと読みやすくて、尚且つ文章が上手いのでとても面白かった。
女優さんもけっこう地道な苦労をしているのだ、ということが分かる。
韓国語が必要な作品のオファーを受ければ事前に勉強を始めなきゃいけないし、“女らしさ”を受け入れ始めたこの時代の中谷さんは、茶道や日本舞踊なども始めていて、その大変さも面白おかしく綴っている。(元々は“シキタリ”が苦手だったのだとか。今の優雅な立ち居振舞いを見ると想像もつかないけれど)
仕事や習い事を真面目に綴るだけならいわゆる意識高い系っぽく映るけれど、失敗談や自虐もいろいろ盛り込まれていてそう思わせないところはさすが女優だなぁと思った。バランス感覚がすごい。
中谷さんはひとつの作品が終わるとその台本は一切処分するって前にどこかで発言していたのを覚えているのだけど、このエッセイでは、ひとつの作品が終わるとリセットするために海外に飛ぶことが書いてあって、作品に取り組んでいるときはなるべく関わって勉強もするからこそ、終わるとリセットを意識するのが必要なのかしら、と想像したりした。
それでもすべてが消えるわけではなく、積み重なっていっているものはきちんと残るわけで。
俳優さんにもいろいろなタイプがいるのだろうけど、不器用だからこそこうするのだろうか、と考えたりした。
日常で愛するものやゲイの友人のこと、美味しい食事にこだわること、ヨガやインドのこと、毎月(隔週?)のエッセイだからその時期により様々な内容で、盛りだくさんだけどさらっと終わるところが良かった。
美人で上品な人、というイメージに、けっこうおっちょこちょいでなかなか大胆、というイメージが加わった。 -
Posted by ブクログ
中谷 美紀 『ないものねだり』
(2006年1月・マガジンハウス / 2008年2月・幻冬舎文庫)
どんなに格好悪くても、健康管理のための「赤い腹巻き」と朝晩二回の「鼻うがい」は欠かさない。
そんな女優も、撮影現場では子供に「オバサン」呼ばわりされ、ファンに愛の証とばかり、牛に「ナカタニミキ」の名をつけられる始末…。刑事に詐欺師、娼婦にエルメス、とさまざまな人生に身を任す女優の台本のない日常を綴った赤裸々エッセイ集。
中谷美紀さんのエッセイはいろいろ読んできたので安心して手に取ったが、どうやらこの本が初のエッセイ集だったらしい。
最近特に演技や立ち姿に筋が通ってきた印象が強かったが、そのへんの葛藤や舞台裏が覗けて楽しめた。
それにしても美しい文章を書く人である。
自分が向き合っているコト、モノ、思い、をそのまま人に伝えるのは照れくさいものだが、
「見られている」ことを意識しながらも姿勢を崩さない、凛とした文が書かれている。
こういう文章が書けたらなぁ、と常々思う。
積ん読にしてある『インド旅行記1~3』も楽しみだ。
80点(100点満点)。 -
Posted by ブクログ
ネタバレインド旅行記の第二弾。第一弾を読んで興味があったので読んでみた。
第一弾の時に感じた中谷さんの表現力の凄さ?は健在で、風景描写など読み進んでいくと、目の前に見たこともないのに自分なりの風景を思い描いているのである。ときおり風刺的な発言もはさみつつ、ここはインドなのだからしょうがない。。。郷に入れば郷に従えということなのでしょうか。。。といいながら最終的にまた来ることになるだろうと思ってしまうインド。なぜインドに行くの?と質問されても答えようがないんでしょうね。
で、私もたぶん第三弾を読むことになるでしょう。なぜ?と聞かれても答えようがないんです。