志賀直哉のレビュー一覧

  • 小僧の神様・一房の葡萄

    Posted by ブクログ

    有島武郎の一房の葡萄を読みたくて借りたが、小さき者へが圧倒的に良かった。父からの手紙という設定も面白かった。子を持つ親は、これを子供に言えることがいかにカッコいいか。わかるのではないかなと思う。

    0
    2026年08月01日
  • 城の崎にて・小僧の神様

    Posted by ブクログ

    普段死について考えることがないからこそ文学者の死生観に触れられた良い機会だった。虫たちが死んでいくというたまに見る光景が必要以上の感情を挟まず淡々と記されており、そのテンポ感が読んでて不思議な爽やかさがあった。

    0
    2026年01月23日
  • 城の崎にて・小僧の神様

    Posted by ブクログ

    どの作品も非常にウイットが効いており、面白い。
    これが高校の教科書に載っていた小僧の神様か、、とおもいながら読んだりしていた。
    後半の3遍の不倫話、続きものになっていて笑う。
    私小説というか、それに加えて旅エッセイのような趣があり、それも含めて好きな感じだった。
    自然や景色の色や匂いや手触りなども、無駄な言葉が一切省かれているのに正確に手に取るように分かる。谷崎が評していた、最低限の言葉を並べることで、その奥の人の心持ちまで読者に伝えてくる文体。
    美しく歯切れ良く、心地よかった。だが現代人が朗読するとなると、一々つまづいてしまいそうなほどの日本語の高尚な難しさも感じた。

    0
    2026年01月21日
  • 小僧の神様・一房の葡萄

    Posted by ブクログ

    小五が読んだ。
    知らない言葉の解説が同ページ内にあるので読みやすいとのこと。

    志賀直哉の文体は簡潔でわかりやすいらしい。拒否感なく読んでくれて親はホッ。
    私自身は読んだことがないので評価はなし。
    興味を持った時に渡す本としてはこのシリーズがいいんだろうなと思っています。

    0
    2025年09月27日
  • 小僧の神様 他十篇

    Posted by ブクログ

    とてもサラサラと流れるような書き方なのに、全く同じ感情や考えになると錯覚してしまう、志賀直哉のファンになってしまった。
    清兵衛と瓢箪、くすっと笑って親には分からない大切な大切なことを思い出したお気に入りの一編。

    0
    2025年02月23日
  • 小僧の神様 他十篇

    Posted by ブクログ

    素朴ながら心地よく、簡潔ながら余韻の残る文章。いくつか学生時代に国語の科目で読んで、問われれば問われるほど、深みにはまっていくような気がしたことを、いまだ覚えている。

    小僧の神様、小僧さんが出鱈目の住所を訪ねていったのをあえて書かないと決めた、とあえて語り手の視点を入れる物語構成、新しい母の子供の数を淡々と数え上げた後の最後のたった一文で流れた歳月を示してしまう効果、城崎にての死を書くことにより浮かび上がる生(書かないもの)の生々しさ。

    ほんとうに偉大な作家だと思う。いつまでも読み継がれていってほしい。

    0
    2023年07月17日
  • 小僧の神様 他十篇

    Posted by ブクログ

    “人を喜ばす事は悪い事ではない。自分は当然、ある喜びを感じていいわけだ。ところが、どうだろう、この変に淋しい、いやな気持は。何故だろう。何から来るのだろう。丁度それは人知れず悪い事をした後の気持に似通っている。”(p.16)


    “両方とも今とその時と人間は別に変りはしないが、何しろ関係が充分でないと、いい人同士でもお互に悪く思うし、それが充分だといい加減悪い人間でも憎めなくなる。”(p.172)

    0
    2021年03月26日
  • 城の崎にて・小僧の神様

    Posted by ブクログ

    角川とてぬぐい店"かまわぬ"のコラボの和柄ブックカバーシリーズ。
    私はてぬぐいコレクターでして家に100枚くらいあるのですが、これと同じ柄も持ってます。

    さて。
    志賀直哉は授業として習ったものと、「暗夜行路」しか読んだことはありませんでした。
    改めて読んでみると実に素晴らしい文章。ただ何ということもない情景が、実直で淀みない言葉で語られる。小説の神様なんて言われるだけある。


    『母の死と新しい母』
    著者の実体験エッセイ。
    妊娠中の実の母が悪阻が酷く寝込みそのまま他界した。
    やがて父に後添いの話が来る。実母が亡くなったときに泣き暮らした著者だが、実母の死と新しい母が来るということは、徐々に事実として受け入れていった。

    『清兵衛と瓢箪』
    瓢箪が好きで小遣いを瓢箪に注ぎ込み暇さえあれば磨いている12歳の清兵衛。
    そんな清兵衛と瓢箪との縁が断れて、その熱中を新たに絵を描くことに注ぐまで。

    『正義派』
    電車に轢き殺された幼い少女。
    目撃した工夫は証言を申し出る。だが雇われ人である彼らも強いことはできない。
    帰りに事故現場を通った。やりきれない、ああただやりきれない。

    『小僧の神様』
    秤屋で奉公する仙吉は、番頭たちの寿司話を聞いて自分も食べてみたくてたまらない。
    使いの帰りに屋台の寿司屋に入るが、彼のなけなしの銭では一貫分にも足りなかった。
    過ごすごと屋台を出るその様子をAという客が見ていた。Aは、この小僧にあまり目立たずに寿司を食べさせてやりたいなあと思うのだった。

    『城の崎にて』
    怪我の療養で城の崎を訪れた著者。
    蜂、鼠、蜥蜴のような小動物の死を目の当たりにする。
    普段は小動物を殺すことのあるし気にも止めないのだが、今はなんだか淋しい嫌な気持ちになってしまう。彼ら橋に自分が生きていることを感謝しなければすまないような気持ちだ。「自分が希っている静かさの前に、ああいう苦しみのあることは恐ろしいことだ、死後の静寂に親しみを待つにしろ、死に到達するまでにああいう動騒は恐ろしいと思った(P53)」
    だから滞在を早めて東京に帰ってきたのだ。

    『好人物の夫婦』
    秋の夜、夫婦の会話。
    夫が気ままに旅行に出るということで浮気を心配する妻。
    翌日妻は親族の病床に呼び出されて二ヶ月の留守をする。
    家にいた夫は、若い女中の妊娠に気がつく。
    妻も気がついたのだろうか、その場合自分が疑われるのだろうか…。

    『雨蛙』
    文学趣味の賛次郎は、妻のせきと行く予定だった知人の講演会に行けなくなり妻だけを送り出す。
    せきは美しく健康的だが、溌剌とした光を持たない自己を持たない女だった。
    翌朝宿にせきを迎えに行った賛次郎は、妻は別の宿に他の男女と泊まっていると聞き驚く。
    せきに聞くべきか、聞いたら多分正直に答えるだろう。
    そして賛次郎は、正直に答えたそのせきを愛おしく思うのだった。

    ===「暗夜行路」に別の結果を与えてみた、というかんじ。

    『焚火』
    山小屋での会話。
    雪道を歩きながら眠りそうになっていた自分を母が「呼んでいる」と迎えを寄越したという話。

    『真鶴』
    少年は幼い弟と下駄を買いに来た。だが海兵に憧れる少年は小遣いを海兵帽に使ってしまい、さらに旅芸人の女に惹かれて跡を着いて行く。どうしようもなく兄に手を引かれて歩く弟。
    遅くなり家に帰った母を見たときに、弟は本来の幼さを取り戻した。

    『山科の記憶』
    「Aという女がある。良妻賢母である。しかしこの女の一生でただ一度、はっきりとは意識せぬ恋を感じ、心をときめかしたことがある。それを良人だけがカンジダ、それと相手の男だけが感じた。しかし何事もなく、そういう機会もなく、そのままにそれは葬られた。Aという女も今はそのことを忘れている、Bという女がある、この女にも同じことがあった。しかしBという女はそのことを自ら意識さえしなかった」この場合、Bが妻だった。(P122)

    『痴情』
    女と分かれるように妻に言われた。
    女がいても妻への気持ちは減らないと言っても納得しなかった。
    女と別れて、最終の電車で家に帰った。

    『些事』
    京都まで仕事だといったが、本当は会いたい女がいたんだ。

    ===夫婦のちょっとした浮気心テーマが続くんだが、志賀直哉夫妻なにかあったのかな。

    『堀端の住まい』
    著者が山陰松山に住んだ時のことを書いたエッセイのようなもの。
    隣の家の雌鳥が猫に殺され、罠にハマったその猫を殺すという出来事について少し考える著者。

    『転生』
    あるところに気の利かない妻を持つ男があった。男は常に妻への不満を持っていたが、だがそれなりに彼ら夫婦は仲良く二世を誓いあった。次の世では、夫婦仲の良い狐になるか、それとも鴛鴦(おしどり)になるか。やはり鴛鴦になって仲睦まじく暮らそうと誓う。
    先に死んだ夫は鴛鴦になり妻を待った。しかし妻は、自分は狐になるべきか、鴛鴦になるべきかを忘れてしまっていたのだった。

    ===笑っていいの?いいよね(笑)

    『プラトニック・ラブ』
    私は昔通っていた芸者がいた。旧友にかけたはずの電話に出たのは彼女だったのだ。
    今更名乗るわけにもゆかず切ったが、なぜ彼女に電話をかけてしまったのか?この十五年ぶりのプラトニックラブに笑ってしまう。次に彼女と触れ合うのはまた十五年後だろうか。

    0
    2019年12月27日
  • 小僧の神様 他十篇

    Posted by ブクログ

    心に生まれる、言葉で割り切れぬ感情が、言葉で表現されている。
    すごい。

    特に印象に残ったのは
    『正義派』『清兵衛と瓢箪』『范の犯罪』

    『正義派』では、正しいことをしたいけれど、組織の中で生きるしかない男たちの哀しさを。
    『清兵衛と瓢箪』では、子供ながら瓢箪にハマり、その趣味が周りの大人に全く理解されない辛さを。
    『范の犯罪』では、自分の犯した罪が、故意なのか過失なのか、自分自身でもわからない。そういうもんじゃないかという人間のわからなさを。

    0
    2019年09月14日
  • 小僧の神様 他十篇

    Posted by ブクログ

    柔らかくて澄んだ日本語を味わえる。とても読み心地が良い11の短篇。大正時代の日常は現代の非日常であり、新鮮味がある。「小僧の神様」は無性に鮨を食べたくなる。「赤西蠣太」は元ネタを知らなくても楽しめた。「好人物の夫婦」の奥さんは可愛い。「焚火」の静かさと優雅さはヨーロッパ的だなと思った。暗夜行路や大津順吉など、他作品も読んでみたい。

    0
    2014年02月10日
  • 小僧の神様 他十篇

    Posted by ブクログ

    久し振りに志賀直哉を読んだ。やっぱすげえ。

    Kさんは勢よく燃え残りの薪を湖水へ遠く抛った。薪は赤い火の粉を散らしながら飛んで行った。それが、水に映って、水の中でも赤い火の粉を散らした薪が飛んで行く。上と下と、同じ弧を描いて水面で結びつくと同時に、ジュッと消えてしまう。(『焚火』)

    なんとまあ美しい描写であることよ。

    0
    2013年10月12日
  • 小僧の神様 他十篇

    Posted by ブクログ

    自分の経験した事を書いてるのに、文学作品にまで昇華できるの凄いな。凄いとかでなく、神がかっているというか、もっと凄さを表現したいのだがそれを書けない自分が歯痒い。

    ”流行感冒”と”城の崎にて”を読んで。

    0
    2026年05月25日
  • ハムレット! ハムレット!!

    Posted by ブクログ

    シェークスピアが開けた小窓から無限の宇宙が広がっていく。16-17世紀に書かれた作品が現代でもこれほど人の心を掴んでいることに鳥肌が立つ。文学の持つ底知れなさを思う。

    0
    2026年03月28日
  • 城の崎にて・小僧の神様

    Posted by ブクログ

    「城崎にて」
    死を垣間見た出来事自体ではなく、その直後に見た死にまつわることをなぞらえて心情を表している。かえって生々しく、暗い気持ちになった。臨死自体よりも人の思い悩みの方が重い。

    0
    2026年03月12日
  • 城の崎にて・小僧の神様

    Posted by ブクログ

    高級温泉に来てテンションが上がって読んだが、タイトルから想像される、温泉さ〜いこ〜う的なノリではなく死生観が描かれていて面食らった。だが、生の偶然性と貴重さに気づかされ、人生を楽しもうと考え直された。その後、温泉に4回入った。

    0
    2025年06月30日
  • 小僧の神様 他十篇

    Posted by ブクログ

    いいことをしたはずなのになぜか後ろめたいという、不思議な感覚を上手く描いた表題作他の短編集。最後の方は小説というより私信エッセイのような感じで何ともはやと思ったが、「正義派」はSNSが広まって無責任に声を出したくなる昨今にどこか通じる感じがあるなと思いました。

    0
    2025年05月12日
  • 日曜日/蜻蛉 生きものと子どもの小品集

    Posted by ブクログ

    志賀直哉の周りにはいつもいきものが溢れている。蟋蟀、蝗、蟷螂、蛇、鼠、雀、山鳩、百舌鳥、栗鼠、兎、猫、犬、熊たちをすぐに手懐けてしまう。といっても芸を仕込むわけでもなく、彼の周囲で自由に自然にさせているだけで、決して固執することもなく、去る者は追わず、いや去る生き物は追わずという感じだ。まるで手塚マンガに出てくるみたいな人だ。この本にたくさんの生き物が出てくる。印象的だったのは「堀端の住まい」だった。松江で暮らしていた頃、大家の飼う鶏が猫に殺された。大家は罠をしかけて猫を殺処分する話だ。志賀直哉は、その猫を救うべきがどうか逡巡するが、結局、気づいた時には処分されたあとだったという話。この話を読んだのは二度目だった。なのに僕はてっきり猫を逃してやるだろうという結末を描いていて了っていた。多分、経験されたことをそのまま書かれているんだと思うのだけれど、もしこれが創作だとしたら、やっぱり志賀直哉は小説の神様やなと、脈略は関係なく思った。

    0
    2025年03月27日
  • 小僧の神様 他十篇

    Posted by ブクログ

    城の崎にて目当てに購入。小僧の神様、范の犯罪、真鶴、好人物の夫婦も良かった。人物の感情描写を書くのが上手いなと思った。

    0
    2024年10月01日
  • 小僧の神様・一房の葡萄

    Posted by ブクログ

    作品紹介・あらすじ

    仙吉が奉公する店に、ある日訪れた一人の客。まるで自分の心を見透かすように鮨屋に連れていってくれたこの客の正体に、仙吉は思いをめぐらせ-。少年の心情を鮮やかに切り取った「小僧の神様」をはじめ、白樺派を代表する作家三人の作品を収録。

    *****

    わけあって志賀直哉の「小僧の神様」が読みたくて書店に行った。本当は岩波書店から出版されている旧かなづかいの一冊が欲しい、なんて大それたことを思っていたのだけれど、残念ながら書店の検索機に引っ掛からず。たった一冊引っ掛かったのがこの「少年少女日本文学館」シリーズの中の一冊だった。対象年齢がいくつなのか分からないけれど、僕は多分「少年少女」の範疇外だと思うので「どうしようかな」と躊躇したのだけれど、結局購入。「現代かなづかい、現代送りがな」が使用されており、全ての漢字にルビが振られている。また分かりづらいと思われる言葉(例えば「触角」「君子」「カンテラ」)などには図解付きの注釈が付いている。至れり尽くせりの一冊なのだけれど、注釈はちょっと煩わしく感じられた。とは言っても、例えば「行李」「掛け茶屋」「按腹」など僕の知らない言葉にも注釈があり、「なるほどそういうことか」と頭が良くなったようにさせてくれるのだから、始末に悪い。それはそうとして。

    収録されているのは志賀直哉の「小僧の神様」「網走まで」「母の死と新しい母」「正義派」「清兵衛と瓢箪」「城の崎にて」「雪の遠足」「焚火」「赤西蠣太」、武者小路実篤の「小学生と狐」「ある彫刻家」、有島武郎の「一房の蒲萄」「小さき者へ」の全13編。作者の名前は勿論、作品名も知っていたものが多いのだけれど、恥ずかしながらどれも読んだことはなかった。今回読んでみて「なるほど」とそれなりの面白さを感じることは出来た。特に志賀直哉の人間の心理状態の移り変わりを巧みに表現している内容にはぐっとくるものがあった。「小僧の神様」のA氏の仙吉や自身の行動に対する微妙な心の揺らぎや、「赤西蠣太」の女
    性に対する心理に軽く振り回される様は、自分に置き換えることで読み手である僕も妙にドキドキさせられた。

    明治から昭和初期くらいにかけての日本の小説家はあまり読んでこなかったのだけれど、これを機に少しずつ読んでみようかな、と思わせてくれた読書体験だった。

    0
    2024年09月20日
  • 小僧の神様 他十篇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    志賀直哉が気になって読みました。
    「小僧の神様」ですごくファンタジーな作風なのかなと思ったら、「正義派」や「母の死と新しい母」、「城の崎にて」では死の儚さや人間の残酷さが描かれていて、幅広く書いていた人だと思いました。
    正義派で、他人のことについては正義を振りかざすが、いざ自分の身になれば、正義感を持って考えることはできなくなる。城の崎にてで、死は悲しいけど、生きていることが幸せなのかは疑問である。と言うように、人間を正直に描くスタイルが気に入りました。

    0
    2024年07月17日