志賀直哉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
9.25~9.29
高校の現代文で城の崎にて を勉強してから 少しだけ近代文学に興味があった。最近の若者は読書をしない。読書をしなさい。と父母、先生更には国語の評論文にも。流石に耳にタコができるわ!と思い何でもいいから1冊、と思って手に取ったのが志賀直哉。
ある日から読書に抵抗を持つようになっていたが、冒頭の小僧の神様を読んで一変した。主人公が少年、面白い内容。年齢に親近感も湧き、一瞬でした。
次の清兵衛と瓢箪。お金持ち、ということは聞いていた為書くことも上流階級なのかな…と思い…
少年の持っていた瓢箪、買った瓢箪って一体幾らなんぞや?と思い、簡易的に換算して衝撃を覚えたり…
ある意味、近 -
Posted by ブクログ
分厚さも薄いし短編集なので肩ひじ張らずに読める。
表題作でもある「小僧の神様」は文学史でも、志賀直哉=小僧の神様 的に学んだのでワクワクして読んだが、オチ…。最初にこの話が来たので始終こんな話かと思ったらそうではなかった。多分この著者は大恋愛を創作するタイプではなく、身近なこととか日常はそのままにその捉え方を工夫して話にするタイプなのかと感じた。多くの話は一見地味なようだが心のどこかがじんわり(話によってはひんやり)するような、そんな感じである。瓢箪はまた違うテイストだが。変なお涙頂戴だとか娼婦との一時の恋だとか、そんなのが出てこないので個人的には安心して読むことができた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ志賀直哉さんの作品、腰をすえて読むのは今回が始めてだ。
確か中学か高校のときに国語の試験(塾の模試だったか)で
「城の崎にて」を読んで生き物の儚さというか、
変な気持ちを抱いたような記憶がある。
短編は僕の苦手とするところなんだが、この小僧の神様とその他10篇の中でも
特に印象的だったのが、「清兵衛と瓢箪」だ。
前にも書いたが、教育の成功とは生徒が自分のやりたいこと、
熱中できるものを見つけることだと僕は思っている。
この清兵衛にとって瓢箪とは彼が熱中できるものだった。
友人と遊ぶことを忘れてまで熱中できるというのはなんという素晴らしいことか。
それを教師によって清兵衛の瓢箪好きを否定さ -
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「城の崎にて・小僧の神様」志賀直哉
小話、私小説など短編集。特になし。
志賀直哉は初めて読みました。
こ難しいのと軽妙なののあいまっている印象、ですがとても読みやすい小説なんだろうな。
明治四十五年から大正十五年迄の作品だそうです。古めかしく感じない。
『小僧の神様』で作者の視点の継げ足しで終わらしたり、『転生』で途中からお伽噺としたり、何となく意外な読みごこちがありました。
そういった意味であっけなく終わってしまう短編も多かった。
そこが面白かったです。
作中の旦那を見る限り、志賀直哉はモテそうだなあと思いました。実際は分かりませんが…。(3) -
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近頃昔教科書で読んだ文学作品を再読するというのがマイブームで「城の崎にて」を目当てに読みました。
どういう話だったのかほとんど忘れていました。「トカゲは好きだ、ヤモリは嫌いだ」というくだりしか覚えてなかったのですが(なぜかそこだけ覚えてた)今読むとかなり味わい深かったです。静と動、生と死の対比が淡々と描かれていて、静かな城之崎の情景が目に浮かぶようでした。好きだなこれ。読み返してよかった。城之崎に行ってみたくなりました。
他には「小僧の神様」「正義派」も好きです。
でも私小説(城の崎にて除く)はあんまり面白いと思わなかった。回りくどい文章が「城の崎にて」の雰囲気には合ってるんですが、他のは読ん