志賀直哉のレビュー一覧

  • 小僧の神様 他十篇

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    わしの「本統の生活」ってなんでしょうねぇ…
    教材として読んでみたけど、案外読みやすくて良いな志賀直哉

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    2018年10月23日
  • 小僧の神様 他十篇

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    ああ『小僧の神様』の、この感覚。
    本名を明かさない。店から足が遠のく。気が小さいという。
    自分にもあるちょっと後ろめたいような、モヤリとした部分。
    「寂しい」と表現に、そういう面もあるのかもと思いが巡る。
    最後のわざわざ書き残された作者としての迷いには、文豪とも言われる方ながら近しいものを感じてしまった。
    祠で終わらなくてよかった。

    そして『真鶴』
    幼いと若々しいとの間くらいの心持ち、かな。
    町で見かけた大人の女性に、弟の手を引きつつも気持ちをすっと持っていかれる様子が、なんとも甘酸っぱい。
    弟君の我慢強さもほほえましかった。

    その他、どの作品も情緒があった。時が過ぎたらまた読み返したくな

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    2018年10月26日
  • 小僧の神様 他十篇

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    『スミスの本棚』で紹介されていた、『小僧の神様』遠い昔に読んだことがあったような…。

    職人の卵の少年と彼らを支える大人の交流、私の好きな世界だった。
    大人のほうの、控え目な態度がいい。
    少年は「彼に恥ずかしくない」仕事をしようと、思うのだろうな。

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    2014年08月05日
  • 城の崎にて・小僧の神様

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    中学?の国語の教科書に載っていた?あやふやな記憶を頼りに読んでみました。
    掲題作「城の崎にて」は圧巻でした。わずか8ページの短編ながら、身近な出来事から死への恐怖を連想させられます。
    本書は短編集ですが、他の作品も、日常のある部分を切り取り、鮮明なイメージを植え付ける「山椒は小粒でも…」的な作品が多いです。
    解説を読むと、この短編を描いた時期は、志賀直哉の私小説的部分と空想小説的部分が曖昧になっているとのこと。その事実を聞いた上で、妻の情事を聞き、がっかりしながらも心の底では興奮を禁じ得ない主人公を描いた「雨蛙」は、ぴりりを飛び越え、若干ぞっとします。
    「小僧の神様」は痛快なヒーロー小説?にな

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    2014年01月16日
  • 小僧の神様 他十篇

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    教科書で「城の崎にて」を読んだ当時は、なんて退屈な作品なんだと思った。
    「清兵衛と瓢箪」 もしこの作品から出会っていたら志賀直哉に対するイメージはガラリと変わっていたはずだ。
    まあ何事も第一印象は大事。
    この文庫は本棚にずっとしまっておきたい。

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    2013年12月28日
  • 小僧の神様 他十篇

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    ネタバレ

    「ところが、どうだろう、この変に寂しい、いやな気持ちは。」

    評判通り、文章が非常に綺麗だった。

    小僧の神様では、善行の後に残る不快感をみごとに表現している。
    赤西蠣太では、ふと芽生えた愛情に揺れる男が描かれている。
    清兵衛と瓢箪は、昔読んだ懐かしい作品だった。
    范の犯罪では、妻から強く逃げられない男の弱さがうかがえる。
    流行感冒では、人間的にできていない”石”が悪くも、良くも活躍する。

    清兵衛と瓢箪は、小学校の授業か何かで読んだ作品で、最後の瓢箪を売られる場面を今でも覚えていました。その作品に再び会えたことに驚き、また、よいものを小さいころから読ませられていたんだなと、改めて思いました。

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    2013年11月18日
  • 城の崎にて・小僧の神様

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    今年5月に初めて城崎温泉に行った。

    翌日帰る間際に、1軒ある小さな書店でこれを見つけて購入。
    ひさしぶりに角川文庫手にしたかも。
    この表紙はとても風情があってかわいい。

    こんなに有名な作家さんなのに、
    実はこれまで読んだことがなく、
    なのであの名作の「暗夜行路」なんかも残念ながら読んだことがなく、
    全くもっていい齢してお恥ずかしい限りですが、
    きっかけはともあれ、この時代の文学に触れ直すきっかけをもらった1冊。

    印象的だったのは「城崎にて」もさることながら、
    「母の死と新しい母」
    「小僧の神様」
    そして「雨蛙」

    追記
    志賀直哉が城崎を訪れてから、今年がちょうど100周年とのこと。わたし

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    2013年10月29日
  • 城の崎にて・小僧の神様

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    あまりにもいまさらwww感があるけど、まぁこれはこれで。どの短編も生き死にを自分の身近に置くことを由とするような淡々とした感情が込められている、気がした。てゆーか諸行無常?(ケロロ軍曹のモアちゃん(CV能登)の口調で)

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    2013年05月26日
  • 城の崎にて・小僧の神様

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    わたしはふだん、装丁なんかどーでもいい、本は中身、装丁はいいから安くしてくれ、とか、とんでもないことを思っているが、この本は異様にカバーに惹かれ、なんの脈略もなく志賀直哉。たぶん三十年ぶりくらいの志賀直哉。
    いや、でも、おもしろかった。ものすっごく短い短編ばかりだけれど、文章が濃く、なんというか水気のあるというかしっとりしているというか。話もどうとはいうことがないのだけれど印象深い。「小僧の神様」なんてすごく好き。「転生」もおもしろくてキュートで好き。
    こういう日本文学もやっぱり読まないと、と思った。
    短編より長編が好きなので「暗夜行路」読もうかな。

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    2012年09月06日
  • 城の崎にて・小僧の神様

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    高校の教科書以来の志賀直哉。ギュッと濃縮された無駄のない文章の垣間に、子どもたちや、ちいさなことものに向けられたあたたかいまなざしが感じとれる、角砂糖のような短編たち(決してあまあまな砂糖ではないけれど)。「焚火」「清兵衛と瓢箪」「小僧の神様」がよかったなぁ。

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    2012年08月16日
  • 城の崎にて・小僧の神様

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    表題作の二つと「焚火」は好ましい軽みというか。後半の作品について、現代、口先では何とでも言うけど、男の性質は大して変わっていないのでは。

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    2012年08月03日
  • 城の崎にて・小僧の神様

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    短編15編入り。恥ずかしながら志賀直哉は高校の教科書以来。
    「山科の記憶」など作者の人間性についてちょっと引く話もある。しかし全編通して自己の経験・情動の描写が実に緻密であり、激情的でも抑鬱的でもない、貪欲な感性を感じさせる。

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    2012年07月29日
  • 小僧の神様 他十篇

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    志賀 直哉の文章は、やはり今でも読みやすいと思う。
    とても物語もはっきりしているし、リアリティーがあって、ぐっと引き込まれる部分が多数あり、読んでいてとても楽しい。
    自分の体験談に即していたり、聞いた話をもとにしているからかもしれないが、とても面白い話ばかりだった。

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    2012年04月12日
  • 小僧の神様 他十篇

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    赤西蠣太、懐かしい。教科書に出てきた。赤西蠣太と銀鮫鱒二郎‥このように主人公が短い名前で相棒が長い名前のものって多い気がする。メロスとセリヌンティウスとかジョバンニとカムパネルラとかルドルフとイッパイアッテナとかチモンとプンパアとか。単にリズムがいいってこと?
    トムとジェリー、ピーターとベンジャミンバニー、ハリーとトント、アトムとコバルト‥ああ、なんかずれていく。

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    2014年02月11日
  • 城の崎にて・小僧の神様

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    城崎温泉旅行中に読んだ。生死観の話とは思わなかった。ページも少なく片手間に読めたし自分好みの内容だった。

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    2025年11月23日
  • 小僧の神様 他十篇

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    ネタバレ

    表紙は城の崎にての沢蟹か。
    小僧の神様と清兵衛の瓢箪はいつか読んだことがあった。知っていた小説だからかこの二つの小説は際立って優れたものであるように感じた。ひいき目すぎるか。
    小僧の神様は二つの視点から進んでいく話を神の視点から把握することができるのが面白い。片方のみだとこの情緒は生まれないだろうなんてありきたりなことを考えた。小僧の無知さから生まれる勘違いが可愛らしい。
    母の死と新しい母は志賀直哉の私小説らしい。たしかに主人公=志賀直哉自身の心情が素直に描かれているなと感じた。母の死に心を痛めるも新たな美しい母にも素直に心を開いていく様子が淡々とした状態の文章ながらもやさしく述べられている。

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    2025年10月21日
  • 小僧の神様 他十篇

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     志賀直哉の小説は初めて読んだ。文豪の作品となると「難しい」という先入観が先に立つが、一編が10から20ページ程度の短さでとっつき易かったし、尚且つ読み易いのに深みを感じさせる文体が美しかった。
     中学や高校の国語便覧の作者紹介で代表作として挙げられていた「小僧の神様」「清兵衛と瓢箪」「城の崎にて」を、1冊で網羅出来たのがなんだか嬉しい。憧れの人にようやく会えたような不思議な感覚である。
     善いことをしたはずなのになんだかもやもやした後味になったり、信じたいのに心のどこかでは疑ってしまっている自分を自己嫌悪したり、命の儚さに想いを馳せたり、身近な心理に材を取っていて共感を覚えた。

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    2025年07月07日
  • 城の崎にて・小僧の神様

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    昔読んだことがある、小僧の神様が読みたくて。
    お寿司の食べ方の説明が印象的だったのだけれど、改めて読んでみるとちょっと違った。
    旦那さんが浮気して、奥さんに愛想尽かされるって言う場面が多い。
    城の崎の冒頭、「山の手線の電車に跳ね飛ばされて怪我をした」だったのですね。すごすぎる!

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    2024年07月04日
  • 小僧の神様 他十篇

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    あまり日本の古典文学を読んだことがないことに気づき、ちゃんと読もうと思ってまずは短編から…と手に取った。
    清兵衛と瓢箪はおそらく中学生の時に予備校のテキストで読まされた本、なんとも懐かしく、また当時は気づけなかった大人の思い込みが起こす悲劇を目の当たりにした。
    他の短編も人の本質を見ているというか、こういうところは自分にもあって良くない…と思ってしまうところが多く、なるほど小説を読むことで人は成長するというのを一冊で納得させれた
    何よりも細かな描写が素晴らしい一冊

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    2023年11月27日
  • 小僧の神様・一房の葡萄

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    小僧と神様 志賀直哉 日本文学館

    武者小路実篤と共に学習院で学んだと言う
    とても繊細な人だったらしい
    小説の神様と呼ばれてもいたようだが
    夏目漱石とは別の文体で
    言葉使いが違うせいか馴染めない所も多く
    「小僧と神様」と「雪の遠足」を読んで閉じた
    どちらも寂しい話で尻切れとんぼであるところが気になったし
    現象面に引き摺られてしまう主人公の悩みがわかるような気がする

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    2023年05月21日