山下肇のレビュー一覧
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岩波文庫 ゲーテとの対話
1822年〜1832年のエッカーマンの追補、ゲーテ年譜、人名索引など 下巻が一番充実している。下巻はまた読みたい
上中巻同様に格言は秀逸。神について、天才論など長めの論調も読み応えある。
ゲーテが神の恩寵を受けた 天才と認めたのは、モーツァルト、ラファエロ、シェークスピア。ゲーテが影響を受けたのは、シラー、ナポレオン、バイロンだと思う。
ゲーテ自身、自分の作品のうち「親和力」を最も高く評価している?読んでみたい。
ゲーテ曰く「本の読み方を学ぶのに〜私は八十年費やした。まだ今も目的に到達しているとはいえない」とのこと。
格言
*名声は労苦の泉、隠世は幸 -
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岩波文庫 ゲーテとの対話 上巻。1823年〜1827年のゲーテの言葉をまとめた本。
ゲーテの人生戦略がよくわかる。仕事にしても、人生にしても、対象を小さく絞ったり、自分を限定して他から隔離したり、一つの専門に限定し通暁したり、小さいことからコツコツやる感じ。
芸術論にも 差別戦略がよく現れている「特殊なものを描写することが芸術の生命である〜一般的なものは誰にでも模倣される。特殊さが人に受け入れられないか心配する必要はない〜どんな特異なものでも普遍性を持っている」
ゲーテの他人、世界、結果に期待していない言動は好感が持てる
*そう簡単に平和はこない。世の中は謙虚になれるような代物では -
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ついに読み終わった。初めて上中下巻読み通した。難しかったし分からないことは多々あったがとりあえず初めて世界有数の偉大なもの、崇高なものと繋がることができた。単純に嬉しい。もちろん今回読んだだけですぐに何かが変わる訳ではないが、今後繰り返し再三再四読んでいく(ニーチェ)ことで少しでもゲーテに近づいて行くことが残りの人生を有意義に使うことだと思う。人の使命は生きてきた時より少しでもマシになること(稲盛和夫)ならこの道はきっと正しいはず。まだ全く何も見えてはいないが。この先に生きる糧が見つかるとそう信じてこれからゆっくりと本を読んでいきたい。途中本が古い方のバージョンに変わったのでメモったところが多
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前々から読んでみたいと思っていたが難しそうなのでついつい敬遠しがちだったのだが、三島由紀夫のインタビューをYouTubeで見たときに「畏敬の念を抱く作家は誰ですか?」と聞かれた時にまず最初にゲーテの名前が出てきたのでそんな事もうっすら気になってついに初めて手にとって読んでみた。エッカーマンがゲーテとの対話を収めた三部作の上。この頃のゲーテはすでに最晩年にあたると思うのだがまだ若いエッカーマンに対する姿勢など非常に芸術に対する姿勢が純粋であるというイメージを抱いた。そしてちょくちょく法務大臣がゲーテの館を訪れたりこの時のゲーテの境遇というのが一体どういうものなのか気になった。何やらすごく盤石な様
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ネタバレある日突然虫になってしまったザムザ。
そのあと戻れるというふうなハッピーエンドにもっていくことも、もっと残酷な仕打ちで終わらせることもできただろうけど、淡々とザムザが死んで、ザムザが必死で支えてきた家族はザムザが死んでくれて喜ぶという流れになっていてすごくリアルな感じがした。
虫になるというとファンタジーすぎて一瞬ピンとこないけど、これが仕事をバリバリしてて家族から頼られてたのに病気なり怪我なりで働けなくなり家族に今度は面倒をかける側になってしまった
…と考えるとゾッとする。
これは結構あることで、自分も自分の身の回りにもいつ起きるか分からないことだから。
断食芸人も、人に理解されないまま自 -
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エッカーマンが9年にわたる、ゲーテとの対話の数々を蒐集し、自身が価値ありと、あるいは珍しいと思ったものを文字で書きうつしたもの。
世界的名著。
一度読むだけでは到底理解の及ばないもの、これからも読み続けなければいけないし、その価値がある本。
以下抜粋です。
...市民もまた、彼が生まれあわせた身分によって神から定められた分を守っているかぎり、貴族と同じ感じように自由だ。…われわれは自分の上にあるものをすべて認めようとしないことで、自由になれるのではなく、自分の上にあるものに敬意を払うことでこそ、自由になるのた。なぜなら...上にあるものの価値をみとめることで、自分自身がいっそう高いものを身 -
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エッカーマンによる晩年のゲーテの言行録。一八二三年から一八二七年まで。当時の文学に対するゲーテの見解、色彩論にはまりこむゲーテとエッカーマンの様子、ゲーテが見聞した政治的事件についての感想など、「はざま期」(コゼレック)を生きた人間による貴重な証言が豊富に詰まった作品。「いちばん合理的なのは、つねに各人が、自分のもって生まれた仕事、習い覚えた仕事にいそしみ、他人が自分のつとめを果たすのを妨害しないということだ」という言葉には、革命以降のゲーテの作品――『ヘルマンとドロテーア』や『ヴィルヘルム・マイスター』――に一貫して流れる彼の思考が読み取れる。確かにこれは民主主義革命の時代に対する反発であり
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文豪ゲーテの晩年に約10年身近で過ごした若き詩人エッカーマンが、ゲーテとの談話や対話を日記のように書き綴った手記。1822年9月~1832年3月を収めた、三分冊の下巻(中巻とは年月日が前後している部分あり)。
そのテーマは、文学、芸術、科学から人生の過ごし方に及び、優れた上達論として読むことができる。
「生まれが同時代、仕事が同業、といった身近な人から学ぶ必要はない。何世紀も不変の価値、不変の名声を保ってきた作品を持つ過去の偉大な人物にこそ学ぶことだ。・・・偉大な先人と交わりたいという欲求こそ、高度な素質のある証拠なのだ。・・・シェークスピアに学ぶのもいい。けれども、何よりもまず、古代ギリシャ -
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文豪ゲーテの晩年に約10年身近で過ごした若き詩人エッカーマンが、ゲーテとの談話や対話を日記のように書き綴った手記。1828年6月~1832年3月を収めた、三分冊の中巻。そのテーマは、文学、芸術、科学から人生の過ごし方に及び、優れた上達論として読むことができる。
「ひとかどのものを作るためには、自分もひとかどのものになることが必要だ。ダンテは偉大な人物だと思われている。しかし彼は、数百年の文化を背後に背負っているのだよ。・・・こういうことには、どれ一つとっても、人が想像するよりももっと深い根があるものだ」
「ことにナポレオンが偉大だった点は、いつでも同じ人間であったということだよ。戦闘の前だろう -
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文豪ゲーテの晩年に約10年身近で過ごした若き詩人エッカーマンが、ゲーテとの談話や対話を日記のように書き綴った手記。1823年6月~1827年9月を収めた、三分冊の上巻。
そのテーマは、文学、芸術、科学から人生の過ごし方に及び、優れた上達論として読むことができる。
「一方をやれば、他方はおろそかになり、忘れられてしまう。だから、賢明な人というものは、気を散らすような要素は一切しりぞけて、自分を一つの専門に限定し、一つの専門に通暁するわけだよ」
「趣味というものは、中級品ではなく、最も優秀なものに接することによってのみつくられる・・・だから、最高の作品しか君には見せない」
「重要なことは・・・けっ -
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上巻中巻下巻、数年かかってやっと読み終えた。文体が難しいというわけでもなく、内容も退屈というわけではないが、「のんびり」「こつこつ」「とぎれとぎれ」取り組んでいるうちにかなりの歳月が過ぎ去ってしまった。日記形式なので1日1日少しづつ進めていこうと思ったのだが、数行で終わる短い日もあり、十数ページにわたる日もありなかなかペースが掴みづらい。また、中巻と下巻の繋がりに少々混乱することもあった。
とはいえ100年以上にわたって読み続けられている名作。ゲーテの言葉とエッカーマンのセンスは非常に価値あるもので、あらゆる手段を駆使して読破するべき名著である。生きてきた時代も地位も異なる文豪ゲーテの言 -
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岩波文庫の「ゲーテとの対話」は上・中・下巻の三巻からなり、中巻は原著「その生涯の晩年における、ゲーテとの対話」の第二部(1828年から1832年(ゲーテ没年)まで)を収録している。
著者であるエッカーマンがゲーテとの談話や対話をまとめたもの。詩人・作家であるエッカーマンが書いた内容は当然のことながら芸術、殊に文学に対する話題がほとんどを占めている。中巻では「ファウスト」の話題が良く出てくる。
文学や戯曲に関心がある人は興味深いものになるだろうが、私は人生訓となるような部分に関心を持って読んだので、ゲーテの人間心理に関する考察を引用しておく。
ナポレオンの話題で、エッカーマンが「ナポレオン