加藤嘉一のレビュー一覧
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ネタバレタイトルで購入してしまった本。そして期待を越えた本だった。日中の関係は、あらゆる部分で大きくなっている今、お互いを理解し、より実質的未来志向の問題において他を携えることが重要という。第7章の歴史認識での言及も著者らしい。最終章では、「日中両国民は’どうやってつきあうか’を明らかにする前に、まずは’どうやってお互いを知るか’ということをかんがえるべきだ」という。両国民が、どのように相手と自分を知るかを考えなくてはならない。そして、他人への理解が自分の利益を決定せることもあるのだ。と言及している。最後のコメント「中国人は本当にそんなに日本人が嫌いか」にこたえた部分がいい。
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Posted by ブクログ
ネタバレ今日、中国で最も有名な日本人と言われる、加藤嘉一氏の著書。
北京大学に留学して8年、今では北京大で教鞭をとる以外にも、
中国・香港メディアへの出演や、昨今では日本メディアへの出演も増え、
日中間を跨いだジャーナリストとしての活動をなされている氏だが、
著書の中では、中国に偏ってるわけでもなく、
一方で、日本の肩をもっているわけでもない。
いくつかの側面から、双方の立場を分析し、
どちらが良い・悪い関係なく、どちらにも尊厳を示しながらも、
正すべき点は明示さえ、自身の主張をはっきりの述べておられる。
その中で、個人的に注目した点の1つを紹介。
【中国は自由な国か、日本は自由な国か】
日本人の多くが「中国には自由がない。中国人には自由がない。」という印象を持っている。自分もそれは否定できない。ただ、氏は、何を「自由」とするのか、西欧や日本人の考える自由と中国人の考える自由は異なる、と述べている。 我々はたいてい、言論や宗教といったものにおける自由を考えるが、中国人のそれとは違うと。そもそも共産党が人々の生活に介入していることが常識化しているゆえに、政治に対しての自由を追求することは時期尚早であると考えている。それよりも今彼らが共通して目指しているのは、自由ではなく発展であると割り切っているのだ、と。
では、一方で日本人は自由なのか?氏はこのような問題を提起している。公の場における他人への配慮。厳格な法整備。これらによって、国の秩序が保たれている一方で、ある種の「空気」が日本人の自由を妨げていることも考えられないだろうか、と述べている。だからこそ、プライベートな空間に一端入ると、安心感がどっと湧きあがってしまう。
このように、相手を批判することがあっても、自分自身、自分の国についてしっかり考えることを怠っていた、ということを改めて認識した。日中間における貿易依存度は高まり、ヒト・モノ・カネの流動はより進んでいくであろう今だからこそ、相手の影の部分だけを見つけてはつつくのではなく、双方の立場をしっかりと理解し、受け止め、尊重すること。自分の常識を、相手に求めること自体間違っている。時には日本を、時には中国を、鋭い論調で示しながらも、相互の関係が、「結果として」良好に向かうことを願っている氏の今後の活躍を期待したい。
自分個人のこれからの北京留学に向けての、貴重な一冊となった。 -
Posted by ブクログ
(2012/5/12)
新渡戸稲造の「我太平洋の橋とならん」からタイトルを取ったと著者。
小学校の時から日本固有の「空気」に違和感を持ち、高校時代にチャンスをつかみ
北京大学に特待生として呼ばれ、またまたたまたまメディアの生放送のチャンスに
日中どちらにも媚びないしっかり自分の意見を述べたことで一躍中国メディアに
引っ張りだこ、いまや中国で一番有名な日本人になった著者。
1984年生まれ。まだ三十前。
大前研一さんの中国研究で、外の目から見た中国は少しは理解しているつもりだったが、
中国語を完璧に学び、中国にどっぷりつかって、中から中国を、そして日本を見ている
著者の分析は興味深い。
また主張も本当にしっかりしている。中国メディアが、国民がひきつけられるわけだ。
興味深かったのは、
中国は自由がないというが、日本の空気のほうがよほど行動を拘束する
確かにそうだ。私も何かというと記者クラブや官僚のシステムを批判するが、
あのシステムはまさに空気が作っているものだ。
記者も個人個人は「小沢裁判は無罪が妥当」と言ってるらしいが、
いざ記事にすると「心象はクロ」「説明責任を」「国民の声は有罪」
とかになってしまう。
官僚もきっと一人一人は消費税増税反対なんじゃないのかな。
ビッグファイアウォールは確かにあるが、すべての情報を制御などできるわけがない
我々単純に、中国人は情報統制されていると思い込んでいる。
そんなことはできてないらしいし、やっても形だけらしい。
そんなことしたらそれこそ余計に国民感情に火をつける。
むしろ情報統制されているのは日本人かも。
官報複合体からの情報操作にまんまとはまって、思い込んで、
そうして出来上がる世論にもう一度踊らされる。
「社会保障維持のためには消費税増税やむなし」なんて、
年収二百万か三百万で頑張ってる若い世代や子育て世帯がいうわけがない。
過去の増税は所得税とバーターだったが、今度は違う。
ただむしり取って、借金返済といいながら、完了が自由に使える金を増やすだけ。
老人への医療と年金の厚遇を変えない限り、増税など無意味と思う。
・・・話がそれた。中国人のほうがよほど海外の情報に接し、
真剣に内外の政治を考えているということだ。
3億人の「暇人」の扱いが鍵の中国政府
なんのことかわからなかった「暇人」大前さんの本でも出てきたことはないのでは?
大都市の公園で平日の昼日中から将棋を指し、酒を飲む人たちだそうだ。
最低限稼いで、余りある時間を楽しく過ごす人たち。
週に一度稼いだ日は皆にご馳走し、他の日は他の人にご馳走してもらうコミュニティを持つ人たち。
農村部から出てきて働く人とは違って、都市に家をもっているからこそできるらしい。
「金はないけど時間はある」
羨ましい!
自分も失業時代は「手当が切れたら生活できなくなる」という不安は大きかったが、
日々の暮らしは楽しかった。
子どもの受験が終わるまでは受験サポート中心で、就職活動が従の日々。
震災後は原発関係の情報を集めまくり、自分のブログで発表し、そのアクセス数に満足する日々。
これはこれで結構楽しかった。平日昼間に自由報道教会の記者会見を見て、メモを取り、発信する。
今は絶対できないものなぁ。
子育てが終わればそういう暮らしもいいなぁ。
マラソンを走り、ラグビーを応援し、大前さんを通じて学び、ネットを通じて情報の受発信をする。
憧れる。
また話がそれた。
そういう?暇人を労働力にすると、農村から来た人が職にあぶれ蜂起するかもしれないし、
暇人を刺激して運動をおこさせるようなことになると、無名ではあるが3億人、大変なことになる。
いまのままにしておくのがいい、ということらしい。
有名人は今の立場があるから、決して体制批判はしない。こわいのは名もなき暇人、というわけだ。
中国人は面子を大事にする。一か月分の稼ぎを使ってでも奢る時は奢る
客を招いたら自分が払う、というのだ。
割り勘文化がなく、年長者梶本の人が払う。
面子が通貨のよう。
まあこれは日本でも、何かいただいたら今度はこちらが、というのはある。
でも一か月分の稼ぎを使うようなことは私はできないなぁ。
「実」を取ってしまう。せこいかな。
中国人は合理的と思ったが、それ以上の何かがあるのでしょう。
この面子をつぶされたのが尖閣問題だったのでしょう。
自民政権時代であればこういうことが起こっても、
「船長の10日間拘置延長」なんてことはせずにとっとと国外退去させていたのに、
当時の某外務大臣は本気でかかってしまったから、中国政府が面子をつぶされ、怒ったわけだ。
中国政府は事なかれで行きたいところを、前原は真っ向から「自分が正しい、日本が正しい、中国が間違ってる」と子供のように攻めてきたからおかしくなった。
バカだねぇ。
今も「日本は三審制だ」などとほざいている。
三審制は推定無罪が前提の話。
判決確定までは無罪なのに、起訴されただけで党員資格停止しておいてこのセリフ。
自ら大臣を辞める原因になった罪には一切触れず、期ズレの罪を思い切りたたく。
何が大事なんだろ、この人、あるいはこの人たち。
とにかく相手を理解しないと、進むものも進まなくなる。
面子と体面、いっしょか?を大事にする中国。
日本の学生は世界に出でよ、就職前に二年間の猶予、一年は介護インターンシップ、一年は海外留学を
韓国には二年の徴兵制、中国も半年。平和憲法日本にはそれはないから、その代わりに、という案。
介護を通じて老人から学ぶ、というのだが、どうかね、これは。私は基本的に老人介護に否定的。
むしろ今大活躍で見直されている自衛隊に一年入り、被災地支援をしたほうがいいんじゃないかね。
というところで、なかなか知的刺激を与えてくれる本だった
震災によって日中の関係は10年進んだとも書いてある。
ページもそんなに厚くなく(192ページ)読みやすい。おすすめ。
われ日本海の橋とならん
内から見た中国、外から見た日本──そして世界
目次
はじめに
第1章 中国をめぐる7つの疑問
疑問 ① 中国に自由はあるのか?
疑問 ② 共産党の一党独裁は絶対なのか?
疑問 ③ 人々は民主化を求めているのか?
疑問 ④ ジャーナリズムは存在するのか?
疑問 ⑤ 本当に覇権主義国家なのか?
疑問 ⑥ 途上国なのか超大国なのか?
疑問 ⑦ 反日感情はどの程度なのか?
第2章 僕が中国を選んだ理由
環境は人をつくり、時代は人を変える
世界で勝負するには英語が必要!
中国政府の国費留学で北京大学へ
半年の猛勉強で中国人になる!?
北京大学の超エリートたちの勉強漬けの日々
「お前は日本を嫌っていたんじゃないのか?」
「加藤現象」はなぜ起きたのか?
加藤嘉一の「ストライクゾーン」とは
胡錦濤国家主席との邂逅
僕が中国に留まる理由
第3章 日中関係をよくするために知ってほしいこと
日本だけが抱えるチャイナリスク
地下鉄で胸ぐらを掴まれる
中国が切ってきたカードの意味
現代中国が抱える意外なリスクとは?
反日デモとは「反・自分デモ」である
チャイナリスクとジャパンリスクの関係
日中が乗り越えるべき2つの壁
第4章 中国の民意はクラウドと公園にある
インターネット人口5億人の衝撃
街に溶け込むインターネット
検閲の「壁」をチャンスに変える中国人
ネット時代の「万里の長城」とは?
なぜインターネットが脅威なのか?
「暇人」のエレガントな生活
すべてを諦めれば幸せになれる
陰の支配者は誰なのか?
「無関心」という名の生き方
お金よりも大切な「面子」とは?
面子は貨幣のように流通する
第5章 ポスト「2011」時代の日本人へ
「自分にできること」はなにか
日本に寄せられた共感と敬意
リーダーに求められること
四川大地震をチャンスに変えた中国
復興には競争原理を持ち込め
「我慢」で国難を乗り越えられるのか?
日本の若者よ、海外に出よう
すべての大学生に2年間の猶予を
いまこそ真の開国を!
ページもそんなに厚くなく