加藤嘉一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
筆者は高校を卒業してすぐに中国へ渡り、北京大学に在籍しながら中国メディアでコメンテーターとして活躍している。本書では日中の歴史観の捉え方や政治の違いについても言及されている。本書で1番気になった問題提起は「日本は本当に自由なのか、中国は本当に不自由なのか」である。改めて考えてみると、日本には言論の自由が確保されていながらも閉塞感が漂っている。筆者はこれは日本独特の暗黙の了解、つまりは空気を読むという文化に起因していると説いている。
今後日中の関係はますます重要になってくるため相互理解は欠かせない。しかしながら、両国民同士のお互いの信頼関係はまだまだ紆余曲折している。そんな中、年も1つしか変わら -
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【ポイント】
28/公共の秩序というものが存在しないというより、人々がそれを重んじていない。
だから秩序が生まれない。(遠慮のない中国人)
31/公共の場での道徳教育は、子供に対して、ことの是非をわからせる最も 効果的な方法(日本)
32/日本人は、公共の場で礼儀正しい自分を演じ、周囲の人に対して細かく 気を払う。
公共の利益と良好な秩序を何よりも優先している。
敗戦後は特に、周りに遠慮する、気を遣う、空気を読むという習慣の形 成に力を注いできた。
それは、国民一人ひとりが個人の自由と引き換えに形作ってきた妥協の産 物かもしれない。
37/公共の場は、社会のメン -
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Posted by ブクログ
自分にとって中国は唯一海外での駐在生活をしたことがある国で、そういう意味でも特別な国のひとつです。
不幸な出来事もあり、必ずしも満足できる日々ではありませんでしたが、あれから数年経って中国ビジネスから離れた今でも未だに自分を魅了し続け、気になって仕方ない存在です。
そんなわけで、中国関連の情報収集は訪問や書籍を通じて続けているのですが、現在中国で最も有名な日本人と言われる加藤嘉一氏による著作に勝るものはそうありません。
自分の広報経験から言っても、マスコミの報道は初めに結論ありきの裏付け取材が基本だと思いますし、物事のある一面は言い当てているかもしれないですが、それ以上ではない。
その -
Posted by ブクログ
ネタバレ博報堂で若者研究を専門に行っている原田氏と中国で日本人オピニオンリーダー的存在の加藤氏の対談本。
80後と90後での考え方・ファッション・人生観・ブランドに対する考え方の違いについては詳しく書かれています。
また、421構造(80後の前半の世代の多くが夫婦二人が一人の子供を育てながら、それぞれの両親の面倒を見ないといけない状況)や、2010年に起きた李剛事件(結局懲役6年)、入試における少数民族に対する優遇(加分)制度、映画「狙った恋の落とし方」に見られる海草族など、通訳の大切さ(できればハーフを採用すべき等)、中堅大学卒業者採用のメリット、薬を買うためのローンがあること、メンツを重ん