加藤嘉一のレビュー一覧
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中国で一番有名な日本人が聞いた北朝鮮主導層の肉声。という触れ込みですが、内容のほとんどは中国と北朝鮮との間の国境を旅したときの記録に終始しております。タイトルだけ見ていると違うものを想像するでしょう。
本書は題名こそ『北朝鮮スーパーエリート達から~』となってはおりますが、彼らとの交流が描かれているのは最初のほうだけで、後はひたすら筆者が中国と北朝鮮の国境を歩いたときに感じたことやであった人間との邂逅を記した記録となっております。
僕は本書のプロフィールではじめて知ったのですが、筆者は北京大学で朝鮮半島についての研究センターに所属していたのですね。それはさておき、北京大学というのは本当に中 -
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ネタバレ社会学者の古市憲寿と日・中・英の3か国語でコラムを執筆している加藤嘉一の対談本であり、加藤が日本の現状について質問し、古市が答える形が主となっています。
1章では語学について、必要性から習得するものであり、実際に使用することで身につくと、ごくごく一般的な内容。2章では情報収集について、加藤は1冊の本を時間をかけて読み、古市は必要な情報だけを読み無駄に時間をかけない。新聞については、加藤は何紙も読むのに対し、古市の認識ではゴミ。3章では執筆について、加藤は集中して一気に書ききり推敲をしないのに対し、古市は他のことをしながら同時並行で進め、集中せずマイペースで行う。4章では自己管理について、加藤 -
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意欲的なタイトルで、週刊誌のコラムをちょこちょこ見てたことから購入。北京大に留学し、8年間にわたる中国生活で「中国で最も有名な日本人」となったそう。知らなかったのは、中国の個人主義の集大成の「暇人」の存在だ。一日中、公園で寝ていたりする人たち。政治やオリンピックには全く無関心だが、根底にあるのは中国独特の半径5メートルのことを重んじる個人主義から生まれる「無関心」と説明している。そう言ったふわふわと空気にまん延する雰囲気はなかなか知れるものではない。
中国の反日感情という日本が抱える「チャイナリスク」は、中国では同じく「ジャパンリスク」ともなり得る。著者は「中国は日本と敵対することのメリッ -
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北朝鮮は政治が悪い。しかし人民はどうなのか?そんな疑問を得た。
北朝鮮のスーパーエリート達は日本人のエリート達より更に努力をして勉強をしている。世界を分析し、英語と中国語を操る。
彼らは「言論の自由」がある日本で、それを活用していない日本人をあざけている。「日本の大学生の自己管理レベルはわが国の小学生以下だ」と。国家のために命をかける、と言い切れる北朝鮮の若いエリート。
かたや現状のぬるま湯につかり、行動を起こさない日本人達。
果たしてどちらの若者達が未来を作って行けるのか。私は幕末の志士達の志を思い出さざるを得なかった。
本書では中国の微妙な立ち位置も解説されている。北朝鮮は「鶏のレバー」。 -
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ネタバレ高校三年になり、地方の大学に行こうかどうしようかと悩んでいるだけで精一杯のわたしからすれば、北京大学にスカウトされるよう自己PRするだなんて、よくそこまで行動できたなぁと敬服する。しかも中国語も話せないし知り合いもいない、お金もないときた。よほど強い意志がないと、できないことだと思う。
本書は中国で出版したものを、大幅に加筆修正して日本語版として出版したもの(ちょっと古い)。中国版を翻訳したからか、文章が少し読みにくいが、よく中国のことを勉強しているのが窺える。しかし、その一方で本当に日本のことを客観的にしか見てくれていないのだな、という印象を受けた。
まず「ぼくたち自身が選んだ総理大臣がな