小笠原豊樹のレビュー一覧
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ネタバレまるで大航海時代にアメリカ大陸を発見して、
その後やってきたことを、
舞台を火星に置き換えた話のようだった
ウイルスの持ち込みとか、まさに歴史の投影
テーマとしては、話は全く違うけど、
『華氏451度』にも通ずるものを感じた
文化や本が失われる事への深い喪失感と同時に、
未来への警鐘を鳴らしてる鎮魂歌のように感じた
文化や書物は人間を人間たらしめる
最良のツールだと思う
叙事的な文章
ことばはすでに惑星間の空間にあり、
もしもなんらかの宇宙の光輝によって
照らし出されたそれらのことばが、
熱に耐えかねて発火したとするならば、
ジャニスの愛はいくつかの惑星を照らし、
地球の夜の側を時ならぬ
夜明けの光でおどろかせるかもしれない。
やっぱ詩人でしょ、この人 -
Posted by ブクログ
ネタバレ人類の火星進出を舞台に、人間の(実際はアメリカ人らしいが)愚かさを風刺的に描いた作品。
かつてアフリカやアジアを蹂躙した欧米人を連想させる。
勝てば官軍、ではないが、残念ながら人類は地球で犯した過ちを反省する機会がなかったので、火星でも同じことを繰り返し、最終的には地球は滅びてしまう。
ブラッドベリ(訳者?)の淡々とした語り口は悲壮感は漂わないが、語られる内容はディストピアに該当するのかもしれない。
とても考えさせられるし、血気盛んな政治家は読んだ方がいいのではとも思うのだが、自分個人の評価がぱっとしないのは、単純に好みの問題。淡々としていると言っても、冷静というよりは、人形劇のようなちょっとずれた淡々さで、各短編になんとなく似たような印象をもってしまい、読み終えるのに時間がかかってしまった。
夢中になれなかったとでも言えばいいのか。
一般的にはとても評価が高いのは知っているのだけど。
そんな★3。 -
Posted by ブクログ
ロシアのチェーホフの短編集
なんてことのない話を心理の移り変わりで見せる
実は「犬を連れた奥さん」を読んでみたくて買ったわけなのだけど
上流階級の婦人の退屈な日々が主人公と会い…
よくわからん
犬を 連れた 奥さん
犬が主要人物の女性印象のアイコンでしかなく、小道具にすらなっておらず、主人公には子供がありながら浮気相手に会いたい一心で高級ホテルに部屋を取り
だめだ、僕にはわからん
オーケストラの劇場にて音楽がどうでもよくなるシーンは読めたのだけれど
昼ドラがよくわからない僕には合いませんでした
まあ、キッズ・ウォーみたいのなら見れますけど
他も可もなく不可もなく
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Posted by ブクログ
ネタバレまだほとんど読めていない戦後のクリスティー作品の1つ。
舞台は『ねじれた家』で形式は『そして誰もいなくなった』みたいな感じだった。最近は初期のポアロシリーズを読んでいたので、ガラッと雰囲気が変わって面食らった。資産家夫婦の5人の養子の人間模様が複数視点で丁寧に描かれ、まるで自分ごとのように読ませてしまう力がある。日本の新本格作家(好きですよ)に足りないのはこういうところなのだろう。
親の愛情は子にとっての束縛となる。血の繋がっていない親ならなおさら倒錯した感情を抱いてしまうのだろう。犯罪をゲームのように楽しむフィリップだけがこの重さにそぐわずかなり浮いている(てかちょっとサイコっぽいw)。得意の恋愛描写も健在だが、最後は少し雑かな。
パズル好きの私の嗜好とは少しズレた作品だが『ねじれた家』と共に自著ベスト10入れているのも何となく頷ける。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの話には探偵は出てこない
そして誰もいなくなったを読んだらこれも読むのをおすすめとあって読んだのだけれど、この本は一回読んだだけではその面白さはわからないと思う
最低でも2回以上読むことをおすすめしたい
ここからはネタバレとなります
まずこの物語の核となるのがアーサーキャルガリという地理学者である
二年も前の事件をほじくりかしてせっかく落ち着いていたアジール家に老婦人が殺されて逮捕されたジャッコの冤罪を告げにいく・・・というその来訪はとてつもなく迷惑なことだった
そりゃそうだ!そんな話迷惑に決まっている
元々評判の良くない老婦人の養子であるジャッコが逮捕されて(しかも獄中に肺炎で死亡)落ち着いてた家庭に2年も経ってから彼は犯人ではないと告げにくる
家の中はめちゃくちゃだ
そこからでは誰が犯人なのか?という犯人探しが始まる
今の時代であればこうゆう発想も出てくるだろうけれどこの話を書いたのは遥か昔のことで、さすがアガサクリスティーと思う
毎度登場人物が多いのでメモ用紙に関係性と簡単なプロフを書きながら読んでいくのだけれど、その中でも今回はラストが衝撃だった・・・
???という衝撃なぜこうなったのだろう・・・という衝撃
ちなみに先に言ってしまうと犯人はその老婦人宅に雇われていた家政婦である
それも金欲しさに・・・正確に言えば愛するジャッコと共になるために
婦人の財産を狙っての犯行 主犯はジャッコであるが・・・
ちなみに家政婦はかなりの年配者でありジャッコはまだ若者である
うん・・・騙されたね!
しかもジャッコにはもう妻がいて・・・まぁ発端はその妻がアジール家に
遺産の申し立てに行ったのが発端になったのだけれど
愛は盲目だ・・・どうして相手にされると思ったのだろうか
そしてこの無実はさいなむでは3組のカップルが成立する
それは読んでみてのお楽しみ
だけれど私は最後は衝撃を受けた・・・あっそこくっつくんだという
同じように思った人コメントください -
Posted by ブクログ
【ノンシリーズ】
1958年クリスティー68歳。
クリスティー自身が選ぶベスト10に入っている。
あらすじ
2年前に母親が殺害され、息子ジャックが逮捕された。そこにジャックが無罪であることを証明できる証人が訪れる。
ジャックが犯人でなければ誰がやったのか…。
この屋敷の中に殺人者がいる。
お互い疑心暗鬼になるけど、それを仕切る探偵はいない。
『そして誰もいなくなった』の家族版のようだけど、この作品はドキドキ感が少ない。
なぜなら一族で話し合い、回想がひたすら続くから。しかも2年前のことを。
なかなか進まない展開に、ポアロがいてくれたらと何度思ったことか…。
でも段々と殺された母親の本当の姿がわかってくると、犯人当てとはまた別の面白さが出てくる。
『春にして君を離れ』(1944年)と同じようなタイプの母親。
『春にして』は実子だけど、この作品は養子でしかも5人もいるので、より複雑化している。
更に『娘は娘』(1952年)の親の再婚の要素まで追加される。
人気作品のお得な盛り合わせのように感じた。クリスティー晩年期だからこそできる技。
自分は盛り合わせよりも、1作品ずつの方が濃厚に楽しめるので好きかな。
クリスティーの選ぶベスト10は、今までほぼ★5か★10だったので、この作品も期待していたら意外と普通だった。
クリスティーはこの作品のどういう点が気に入ってたんだろう?
★3.5 -
Posted by ブクログ
ネタバレSF入門企画で紹介されていたので手に取った一冊。
色々と考える所が有りました。
本作での"火星"は言わずもがな、アメリカ人に取ってのアメリカ大陸、火星人はインディアンのメタファーですね。
けっこう早い段階で火星人は滅ぼされてほぼ死滅します。その原因が地球人がもたらした細菌によって、と言うもの。これはヨーロッパ大陸特有の伝染病をもたらした移住者達、と言う構造です。
短編集と言う形を取っていながらもどちらかと言うと連作短編と言うイメージで、火星で移住者達の中で起きたエピソードを時系列順に描きます。
個々のエピソードは個人間の諍いとか家族の話なのですが、背景にある地球-火星の間での出来事(例えば核戦争とか)を絡ませるので、構造的に知る造りです。
科学考証が厳密にあると言う訳でもなく、スター・ウォーズみたいにワクワクする感じの作品では無いのだけれど読んで損は無いと思います。 -
Posted by ブクログ
時代と社会が全く違う私の拙い感想は何者にもならないが、この小説の特徴は魅力的な登場人物とストーリーの複線化だと思う。
登場人物は輪郭の濃淡をかき分けているように思うが、特に主人公が輪郭のはっきりしていない。
一人称視点なのか、三人称視点なのかがよくわからない。
主人公は全編を通して出てくるのに、時々消える(笑)
演劇でも役者が幕間の時に「さてその時!」と講談師よろしく口上を打ったかと思うと劇中にもどるのに似ている。
歴史は繰り返すというが、そっくりそのまま時代と人を変えて双子のようなストーリーが埋め込まれていて、一方と一方が絡まり合ってハラハラさせる。
MVPはマスロボーエフです!