小笠原豊樹のレビュー一覧
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「中二階のある家」のリーダと画家の会話が面白い。貧しい労働者の支援に働いているリーダに対して、そんなことではなんの解決もできないと画家。人間の価値は精神活動をすることなのだから、労働に縛られる時間を大きく減らさなければだめで、要求事項や経費を増やすのは逆効果だと。
今の時代でも同じことと感じた。生活...続きを読むPosted by ブクログ -
「かわいい女」、「犬を連れた奥さん」の題名は知っていたが、チェーホフだから、てっきり戯曲かと思ってた。
短編なので、基本主人公中心の物語なのが演劇と違う処。
「かわいい女」、「犬を連れた奥さん」は現代の日本でも成り立つような話。
その他の短編から立ち上がってくるのは、不労所得を得ている地主や工場主...続きを読むPosted by ブクログ -
あー!また犯人はずれたー!
でもあのひととこのひとが結ばれるのは早い段階でわかった!クリスティはこういうのすきだよね(^^*)
無実であることの証明は難しい。これにつきる。Posted by ブクログ -
ナボコフはぼくにとって躓きの作家だ。
文学の鑑賞のしかたがきっと根本的に違うから。
彼の主義主張はざっとこんな感じだと思う。
・文章はぶつ切りにして顕微鏡の下に晒せ
・描写の緻密さ・特異性こそ至高
・会話文がおおい俗な小説は犬にでもくれてやれ
・「感傷性」と「感受性」を区別すべし→青臭い感情移入...続きを読むPosted by ブクログ -
アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフの短編7編を収録。
どの作品もロシア革命少し前に執筆されたものだけあって、貧しく虐げられた農民・使用人の描写と働かなくてよい階級への批判、将来は誰もが少しだけ働き、皆で豊かな生活を送れる社会がやってくるという理想願望の主張といった思想がところどころ散りばめられ、当...続きを読むPosted by ブクログ