小笠原豊樹のレビュー一覧
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冒頭から怪しい様子で、これから殺人が起こると思った。
主人公が向かったのは、2年前に殺人事件が起こった家。そこに住む子供のいない夫人が殺されていた。夫人は、戦争孤児を引き取り夫と共に暮らしていた。解決していた事件が冤罪だったことによる家族のもつれを描いている。最後まで犯人はわからず、読み応えありでク...続きを読むPosted by ブクログ -
アガサクリスティーの代表作『そして誰もいなくなった』が家庭内で起こる。人々の疑心暗鬼が良く描かれている。犯人はいつものごとく予想外。Posted by ブクログ
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谷間。もう少し救われないかと思う。少しずつ、少しずつ、さみしくて辛い。どんより、どんより初冬の小道をテコテコ行く感じ。なんにも変らない、ありそうな範囲でしか事は起こらない。なのにちょっとの温もりが、しんみり迫ってくるようで。Posted by ブクログ
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ある人物が、無罪であるということは、
別の人物が、有罪である可能性があるかもしれないということだ。
ある人物が、無罪であるということは、
よい知らせだと思い込んでいることがある。
利害関係者にとっては、利は害と背中合わせである。
利があるところには、かならず害もあるのだということが、本...続きを読むPosted by ブクログ -
リアリズム文学で知られるチェーホフの短編編集。
どうしようもない現実や残酷な運命に翻弄される人間は、しかし、そんな厳しい世の中で、不幸と比べてあまりにも小さな希望を見つけ、それを糧に生きていく。
チェーホフの物語は、どうしようもなく救いがなく、だからこそ私たちが共感できる部分を含んでいる話が多い。Posted by ブクログ -
おもしろいと評判のチェーホフの短篇。やっぱり、おもしろかったです。
切なくて苦くて、(優しくないのかもしれないけど)優しく感じる所がいいです。Posted by ブクログ -
獄中死した家族の無実を証明する人物がやって来たことから、一家の鎮まっていた生活が掻き乱される。では誰が真犯人なのか…。
終始根底に静かな憎しみが潜んでいるような感じを受けた作品。単なる謎解きではないけれど、真実を探りながら人間の深い心理が浮き彫りにされている。Posted by ブクログ -
一族の汚名を雪いだはいいものの、それによって歯車が大きく狂い、様々な苦悩を生んでしまう。
Ordeal by Innocence というタイトルがそれをよく表している。
レイチェルによって「人為的な方法によってつくられた」一家。レイチェル自身は本当の家族になれると信じて疑わなかったのだろう。でも、最...続きを読むPosted by ブクログ