三木清のレビュー一覧

  • 人生論ノート

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    ネタバレ

    哲学の本として分類されていたので難しい本だと思って読み始めた。しかし意外と分かりやすく、実践的な内容もあって面白かった。「自ら作ること」が何回か強調されていたので、自分も実践できないか考えてみる。何年かしたら再読したい。

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    2024年11月27日
  • 人生論ノート

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    三木清は先崎彰容氏の推薦ということで手に取ったが、大変良かった。

    構成は、「習慣について」「怒について」など短い章に分かれている。 
    言われていることはヨーロッパの思想に似ているが、それを唐突に直感的に書いていて、背景と理由は説明してもらえないところが日本思想。

    と思いつつ読み進めていたら、まさにその点を指して、
    「確実なものの直観は…論理の証明を要しないのに反して、不確実なもの…こそ論理を必要とする」
    とあっさり論じてくれた。
    「感情は多くの場合客観的なもの、社会化されたものであり、知性こそ主観的なもの、人格的なものである」というのも、その言い換えである。

    社会と論理から思想を導くヨー

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    2023年12月12日
  • 人生論ノート

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    【読もうと思った理由】
    かなり時間は経ってしまったが、以前読んだ「行く先はいつも名著が教えてくれる」(秋満吉彦氏著)の中で、名著として紹介されていた書籍の中の一冊だ。(他の名著が気になる方は、上記書籍の感想欄に一覧を載せております)最終的には、秋満氏が名著として紹介していた12冊は、全て読みたく思っている。その中で三木清氏の本を今回選んだ理由が、もう一つある。

    それは、今から約100年前の1927年、岩波書店から日本初の文庫本が出版されたんだそう。ドイツのレクラム文庫という文庫を参考にし、文庫本というスタイルを、日本で初めて発案したのが、著者の三木清氏らしい。当時、三木氏は法政大学で教鞭をと

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    2023年07月10日
  • 読書と人生

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    初めて三木清の本を読んだが、学生向けに書かれているところもあって面白かった。読者は多読と精読がどっちも大事で、読書をする時間を作ることが大切だというところが印象的だった。継続的に本を読んで、良い本からいろんな視点や考えを学んで行きたいと思った。

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    2021年09月23日
  • 人生論ノート 他二篇

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    懐疑について、デカルトの懐疑は一見考えられるように極端なものでなく、つねに注意深く節度を守っている。
    個性について、詩のように美しい個性賛歌である。「個性の奥深い殿堂に到る道はテーバイの町の門の数のように多い。」から始まる。
    何度でも読みたい。

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    2021年08月10日
  • 人生論ノート

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    ネタバレ

    戦前から戦中期の哲学者・三木清による23章の哲学エッセー。

    「不確実なものが根源であり、確実なものは目的である。」(「懐疑について」より)。やっぱり、人の基本部分って「ゆらぎ」であるということを言っていると思いました。僕もずっとそう考えています。どこかひとつの位置に安住するものではない。できるだけ物事をしっかり見つめ、捉えていたいのならば、そうなのです。

    懐疑には節度が必要である、と三木清は言う。手順を踏まず、工程を飛ばした懐疑は節度がない、といえると思います。節度のない懐疑は、独断であり、宗教化に陥り、そして情念に基づいて働く、と著者は続ける。また「真の懐疑家は論理を追求する。しかるに独

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    2024年08月14日
  • 人生論ノート

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    薄い本なのに、読み進められないところがある。
    そう思うと、あまりの言い分に首っ引きになってしまう項がある。

    1つ1つのカテゴリー、例えば生や死、娯楽といった分野ごとに話をまとめてくれているので、どこからでも読むことができます。

    なので、★5をつけていながら、ほとんど読み込めていないところもあります(きっと10年後にはそこに興味がいくかもしれません)

    座右の書にあげたのは、かれの言い分が自分の価値観を壊してくれたからです。

    特に娯楽に関する項目は、「娯楽は仕事の疲れを癒やしてくれるもの」「娯楽だけで生きていけるなら、こんなに素晴らしいことはない」と風潮していた20代、30代を笑い飛ばす。

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    2024年07月23日
  • 人生論ノート

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    一回だけでは、全てを理解しきるのは難しい。
    けど、今の時代に必要なことがそれぞれの要素として短くも濃くまとまっている。

    そのときに必要だと思った項目だけ読むのだけでもいいと思える。

    生きることで起こりうるものであり、何が自分達にとってふさわしい生き方であるのか、よく考えてみたいときには推奨できる。

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    2021年01月17日
  • 人生論ノート

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    2018/5/31

    幸福と成功の違いに関する説明が明解で分かりやすく、納得できた。幸福は自分が尺度になり、成功は他人が尺度になるということ。

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    2019年12月29日
  • 読書と人生

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    古い本ではあるが、色褪せない名著。
    西田幾多郎先生の下で学び、様々な薫陶を受けた作者による読書指南。
    時代が移り変わっても、読書とはこうあるべきだと教えてくれた本。たまに読み返して自分の読書への姿勢を考え直すきっかけをくれる。

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    2019年11月07日
  • 人生論ノート

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    ちょっと思い悩んだとき、或いは気になることがあったときにページをめくると、スッと気持ちが落ち着く本。どのテーマも身近なものばかりだけど、気軽に読めるというわけではない。哲学者だけあって、難しい表現もあるので、一度読んだだけでは自分のレベルでは理解できないことが多かった。
    この本は手元において、何度も読み続けるとじんわりと温もりを感じてくる。そうかぁ、これが味わい深い表現ってことなんだ。素敵な文章が散りばめられている。

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    2019年11月01日
  • 人生論ノート

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    ハッとさせられるようなフレーズが随所に散りばめられている。
    人は言葉を使って考える以上、その言葉の意味をどう理解するかで、見える世界は変わってしまう。
    現代人の抱えるあらゆる問題の「根っこ」を見るために、今、このように丁寧に言葉・概念を掘り下げることは、とても有効で重要なことだと感じた。

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    2018年12月06日
  • 人生論ノート 他二篇

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    高校の現代文の教科書で「旅について」で,三木清に出会ったと思う.高校生ながらにして,とても引きつけられる文章で,国語の授業として読むものというよりも,何度も読み返して反芻したくなるものだった.
     
    最近,岸見一郎さんがこの三木清の人生論ノートを解説する本を出したりして,もう一度じっくりと読みたくなった.色々な出版社からも出ているけれど,角川ソフィア文庫から岸見一郎さんの解説で出版されたものがあったので,購入した.
     
    解説を読むと,より深い理解が得られる.この人生論ノートがどのような時節に書かれたものなのか.そういったことも踏まえてもう一度読み直すと,凄く攻めていることがわかる.
     
    哲学とい

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    2017年04月09日
  • 人生論ノート 他二篇

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    目から 鱗が落ちっぱなし。読前と 読後では 人生観が変わる。人生の希望の書。

    「○○は〜である」という断定文が心地いい

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    2017年04月07日
  • 人生論ノート

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    「哲学・思想という分野に興味はあるが、とっつきにくい」
    という固定概念があったがこの本は大正解。
    難解なカタカナ用語が時々出てくるが、抽象的な表現はなく非常に具体的で簡潔。先人の思想や著者の自説を交えながら日常的に使える考えやヒントが豊富。
    戦前の著書だが、システムや価値観が多様化した現在の方がしっくりくるような提言ばかり。
    ハンパな自己啓発本よりもはるかに価値ある一冊。

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    2017年03月21日
  • 人生論ノート

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    普段自分が持つような疑問、考えに真正面からこたえてくれる。文体も量も読みやすく、感銘を受けた文章がたくさんある。これから何度も読み返したい。「君たちはどう生きるか」と並ぶ、個人的に枕元にでも置いておきたい一冊。

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    2016年10月16日
  • 人生論ノート

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    「死は観念である、と私は書いた。これに対して生とは何であるか。生とは想像である」

    ・・・わからん!!!!!!!!!


    死や、幸福、怒り、孤独、成功、嫉妬、偽善などのテーマについてそれぞれの考察が短く書かれておりますが、

    ・・・・わからん!!!!!!!!


    十年後読んでみて、一文一文がすごく心に突き刺せいます

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    2021年09月22日
  • 読書と人生

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    古典の重要性の実感。
    また、哲学への面白さを実感。
    生き方自体に、羨望と劣等感を抱く。
    さまざまな書物から学んでいこう。
    もちろん、人からも同じように。

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    2010年06月23日
  • 哲学入門

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    とりが中学2年(14歳)のとき、はじめて出会った哲学書。
    著者は「哲学入門は哲学概論ではない」と言い切る三木清。ここに眠たいだけの哲学史はない。「現実の中から哲学する」という哲学する姿勢を学べる一冊。

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    2009年10月04日
  • 三木清 戦間期時事論集 希望と相克

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    難解だが真理を明かしている。
    「悲劇を知らぬ国民」と「教養と時代感覚」では、特にそう感じた。現代の文章だといわれても違和感がないからだ。前者のどうにかなるだろうという楽天性は生々しい。

    153ページの「偉大な書物は無駄な書物」というフレーズはいい喩えだ。この本がまさしくそうで、いろいろな引用から様々な見方を知ることができた。

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    2023年12月19日