【感想・ネタバレ】人生論ノート 他二篇のレビュー

あらすじ

如何に生きるか?生きるとは何か?愛と死、幸福と嫉妬、瞑想と懐疑、孤独と感傷、虚栄と名誉心、利己主義と偽善、旅と個性…、透徹した真摯な眼差しで人生の諸相を思索する。
近代と現代の狭間で人生の処し方・生きざま・死生観が問われた時代に書かれた、今なお読み継がれる畢生の論文集。
『人生論ノート』/死について/幸福について/懐疑について/習慣について/虚栄について/名誉心について/怒りについて/人間の条件について/孤独について/嫉妬について/成功について/瞑想について/噂について/利己主義について/健康について/秩序について/感傷について/仮説について/偽善について/娯楽について/希望について/旅について/個性について/後記
ほか、『語られざる哲学』、自分の娘へ当てた書簡『幼き者の為に』所収。
解説/岸見一郎

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

懐疑について、デカルトの懐疑は一見考えられるように極端なものでなく、つねに注意深く節度を守っている。
個性について、詩のように美しい個性賛歌である。「個性の奥深い殿堂に到る道はテーバイの町の門の数のように多い。」から始まる。
何度でも読みたい。

0
2021年08月10日

Posted by ブクログ

高校の現代文の教科書で「旅について」で,三木清に出会ったと思う.高校生ながらにして,とても引きつけられる文章で,国語の授業として読むものというよりも,何度も読み返して反芻したくなるものだった.
 
最近,岸見一郎さんがこの三木清の人生論ノートを解説する本を出したりして,もう一度じっくりと読みたくなった.色々な出版社からも出ているけれど,角川ソフィア文庫から岸見一郎さんの解説で出版されたものがあったので,購入した.
 
解説を読むと,より深い理解が得られる.この人生論ノートがどのような時節に書かれたものなのか.そういったことも踏まえてもう一度読み直すと,凄く攻めていることがわかる.
 
哲学というものの扉を開く,良い読み物だと思う.何度も反芻して読み直したい.

0
2017年04月09日

Posted by ブクログ



哲学エッセイ。ジャンル関係なく 今まで読んだ本のなかで トップ10に入る名著


角川ソフィア文庫 三木清 人生論ノート


それぞれのテーマについて 賛否両方を論じる構成。初読では読みにくいが、繰り返し読むと 著者のテーマの目付けが見えてくる。「パンセ」や「エセー」より面白い


生き方の参考にしたい名言
「幸福は人格である〜幸福はつねに外に現れる」
「時には人々の期待に反して行動する勇気をもたねばならぬ」
「善く隠れる者は善く生きる」

まるで映画のセリフのよう
「愛するもののために死んだゆえに彼等は幸福であったのではなく、反対に、彼等は幸福であったゆえに愛するもののために死ぬる力を有したのである」

「孤独は山になく、街にある。一人の人間にあるのでなく、大勢の人間の間にあるのである」


まるで現代のネット監視社会を描写しているよう
「噂の根源は不安である」
「噂には誰も責任者というものがない」





解説本2冊。とても面白かった

#岸見一郎 #三木清 #人生論ノート を読む

「死」に平和と希望を見出し、「虚無」を人間の条件とし、「孤独」を超え、「懐疑」に思想の自由を見出し、人生をフィクションとする 凄い哲学


新たに見つけた名言
「善く隠れる者は善く生きる(世の中が虚栄的であることを見抜いて生きる)」

「成功主義者は容易にコントロールできる」は 思い浮かぶ人がいる

「断念することを真に知っている者のみが真に希望することができる」
何かを断念することで別の道に希望を見出す

「人生問題の解決の鍵は新しい基準を発見することにある」

「節約は教養である」最大の効果を上げるための最少の費用すら惜しむ利己主義者に節約はできない



「死について」
*死をそんなに恐ろしく思わなくなった
死は平和という実感
*死は観念である
死を経験することはできないので、観念として考えるほかない
*死は死別したものたちと再会できる希望である
*執着するものがあるから死ねる
執着する気持ちが生きる力になり、死ぬ力にもなる

「幸福について」
*成功と幸福は同じものではない
*成功主義者は容易にコントロールされる
*幸福は人格である


「虚栄について」
*虚栄心とは人間的なパッションである
自分をより以上のものに見せたい意味と自分をより高めたい意味
*人生はフィクションである
想像力が人間の生を作っていく


「人間の条件について」
*虚無は人間の条件である
生命とは虚無をかき集める力である〜それは虚無からの形成力である
人間の条件が虚無であるからこそ、人生は形成であることが導かれる

虚無から形成を行うのは、人間の想像力

「孤独について」
*無限の空間の永遠の沈黙
*孤独は山になく街にある
*孤独を超える
物を救うことによって自己を救うことになる


「希望について」
*希望は、欲望、目的、期待とも同じでない
失われる希望は希望ではない

*愛は希望と結びつく
愛は私と相手の間にある
間とは、人と人との関係を成り立たせる場のこと

*希望は失うことができない
人生問題の解決の鍵は新しい基準を発見することにある

*断念することを真に知っている者のみが真に希望することができる
断念することは形成
何かを断念することで別の道に希望を見出す

  
「懐疑について」知性の自由
*知性の自由は懐疑のうちにある
*懐疑は、精神のオートマティズムを破る
オートマティズム=精神の習慣性、機械的に結論を出してしまう傾向

*独断家は知性の敗北主義者である
独断=知性の自由を拒む
*懐疑は無限の探究にほかならない
真の懐疑家ソクラテス〜無知の知は探求の出発点


「習慣について」自由と束縛
*習慣はデカダンスに陥りやすい
習慣=私たちの生活秩序
デカダンス=精神を失って形骸化した様子

*習慣を自由になし得る者
*習慣は技術である
*習慣によって我々は束縛される

*習慣を破るものは流行である
流行=新しいものを学ぶこと
流行そのものがデカダンスになる場合、それは最も恐るべき
習慣を破るものは他の習慣である

「噂について」不安と噂
*噂には誰も責任者がいない
*あらゆる噂の根源は不安である
*噂は歴史に入る入口
噂が永続し神話に変わる

「利己主義について」
*純粋な利己主義は稀である
*我々の生活は期待の上に成り立っている
時には人々の期待に反して行動する勇気をもたねばならぬ
*利己主義という言葉は他人を攻撃するために使われる
集団のなかの個性を潰すためのレッテルとして使われる、という意味

「秩序について」心の秩序と深い智慧
*どのような外的秩序も心の秩序と合致しない限り、真の秩序ではない

*節約は教養である
最少の費用で最大の効果を上げることを前提として、最少の費用すら惜しむ利己主義者に節約はできない

*秩序の構想には価値体系が必要である
*無秩序が独裁政治の基盤になる
内面的なアナーキーこそ独裁政治の地盤

*人格も自由も秩序であることを理解すれば〜虚無主義には陥らない(現実はそうではないと三木は危機感を募らせている)

「仮説について」
*各人は一つの仮説を証明するために生まれている
自分のテーマを追求することが人生であることを意味

*常識は仮説的なところがない
常識は信仰である

「旅について」
*旅は日常からの脱出であり過程である
過程なのだから、到達点がどこかは関係ない

「偽善について」
*人間は生まれつき嘘つきである
*偽善のなかにある阿諛(媚びへつらい)が人を破滅させる
*世の中が虚栄的であることを見抜いて生きる
善く隠れる者は善く生きる

「懐疑について」知性の自由
*知性の自由は懐疑のうちにある
*懐疑は、精神のオートマティズムを破る
オートマティズム=精神の習慣性、機械的に結論を出してしまう傾向

*独断家は知性の敗北主義者である
独断=知性の自由を拒む
*懐疑は無限の探究にほかならない
真の懐疑家ソクラテス〜無知の知は探求の出発点

「習慣について」自由と束縛
*習慣はデカダンスに陥りやすい
習慣=私たちの生活秩序
デカダンス=精神を失って形骸化した様子

*習慣を自由になし得る者
*習慣は技術である
*習慣によって我々は束縛される

*習慣を破るものは流行である
流行=新しいものを学ぶこと
流行そのものがデカダンスになる場合、それは最も恐るべき
習慣を破るものは他の習慣である

「噂について」不安と噂
*噂には誰も責任者がいない
*あらゆる噂の根源は不安である
*噂は歴史に入る入口
噂が永続し神話に変わる

「利己主義について」
*純粋な利己主義は稀である
*我々の生活は期待の上に成り立っている
時には人々の期待に反して行動する勇気をもたねばならぬ
*利己主義という言葉は他人を攻撃するために使われる
集団のなかの個性を潰すためのレッテルとして使われる、という意味

「秩序について」心の秩序と深い智慧
*どのような外的秩序も心の秩序と合致しない限り、真の秩序ではない

*節約は教養である
最少の費用で最大の効果を上げることを前提として、最少の費用すら惜しむ利己主義者に節約はできない

*秩序の構想には価値体系が必要である
*無秩序が独裁政治の基盤になる
内面的なアナーキーこそ独裁政治の地盤

*人格も自由も秩序であることを理解すれば〜虚無主義には陥らない(現実はそうではないと三木は危機感を募らせている)

「仮説について」
*各人は一つの仮説を証明するために生まれている
自分のテーマを追求することが人生であることを意味

*常識は仮説的なところがない
常識は信仰である

「旅について」
*旅は日常からの脱出であり過程である
過程なのだから、到達点がどこかは関係ない

「偽善について」
*人間は生まれつき嘘つきである
*偽善のなかにある阿諛(媚びへつらい)が人を破滅させる
*世の中が虚栄的であることを見抜いて生きる
善く隠れる者は善く生きる

「希望について」
*希望は、欲望、目的、期待とも同じでない
失われる希望は希望ではない

*愛は希望と結びつく
愛は私と相手の間にある
間とは、人と人との関係を成り立たせる場のこと

*希望は失うことができない
人生問題の解決の鍵は新しい基準を発見することにある

*断念することを真に知っている者のみが真に希望することができる
断念することは形成
何かを断念することで別の道に希望を見出す




















0
2025年12月18日

Posted by ブクログ

「人生論ノート」P173の『語られざる哲学』の中で三木は自分のことを正直に書いている。私は今まで獄中で死んだ彼をおとなしく理性的な人物だと思っていた。意外な感じがしたが、魅力的な行動的な人間だという印象を新たにした。
 思索を重ね、語られざる哲学の意味をじっくりと醸成していく様子を読み続けたい。

0
2022年03月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人間は幸福だと幸福のことを考えない。
内面的なだけでは幸福ではなく、幸福は表現するもの。外に現れて他の人を幸福にするものが真の幸福。
古代には成功は存在せず、幸福が目指すところであったが、現代は成功が主要な課題となり、幸福は関心事ではなくなった。
成功と幸福を同一視することは憐れむべきことである。
ヘーゲルの哲学は、一時的に熱狂的に信奉されるが、やがて顧みられなくなる。
すべての悪は、孤独であるこたできないところから生じる。創造的な生活は虚栄を知らない。孤独は山にはなく街にある。大勢の人間の間にある。
すべてのストイックは本質的に個人主義者である。
ひとは軽蔑されたとき最も怒る。自信があるものはあまり怒らない。
瞑想はつねに不意の客である。思索と瞑想は違うもの。対話している間は瞑想はできない。
我々の生活を支配しているのは、ギブアンドテイクの原則である。すなわち利己的になるのは意識的にならなければできない。利己主義者は期待しない、信用しない人間である。
感傷には常に何らかの虚栄がある。
人生は仮説的なものである。常識には仮説的なところがない。
「善く隠れる者は善く生きる」自然のままに生きることは隠れることである。そのくらい世の中は虚栄的である。
娯楽は近代的な観念である。機械技術によって娯楽と生活を対比するようになった。娯楽より生活を楽しむべき。
希望は運命のごときものである。運命だから絶望的である。失われる希望は期待と呼ぶべきもの。消して失われないものこそ希望。
旅には旅のあわただしさがある。旅はつねに遠くあわただしいもの。旅の利益は、初めてのものを見ることではなく平素自明のものに驚異を感じ、見直すところにある。

0
2023年01月14日

Posted by ブクログ

内容は難しいですが、色々なテーマが書かれているので何かしらプラスになる部分が必ずあるはずです。

瞑想を不意な来客と書いてある部分は面白かった。

0
2020年05月21日

Posted by ブクログ

NHKで紹介していた一冊。
何とか読みきった…というのが本音です。難しかった…
ただ、最初の「人生論ノート」は比較的平易な言葉で書いてあります。
人生で起こるいろんな出来事や感情について、「なるほど」とか「わかるわかる」といったような共感できる記載が折々あります。
とはいえ、こういう種類の本は、作者の考えを一方的に突きつけられるもので、物語のように読者の想像が入り込む隙がないため、読むのは疲れるかもしれません。
哲学にご興味ある方、ぜひ。

0
2017年05月16日

Posted by ブクログ

やはり難解であった。ちょうどNHKで取り上げていたので並行してようやく理解できるかなという感じ。そんな中でも心に残るメッセージがいくつもあった。「愛する人に対して、自分が幸福であること以上に善いことを為し得るだろうか」「習慣として形作られるのでなければ情念も力がない。」「どのような天才も習慣によるのでなければ何事も為し得ない」「神は憎むことを知らず、怒ることを知っている」「幸福が存在に関わるのに反して、成功は過程に関わっている」「一切が必然なら希望はない。一切が偶然でもまた希望はない」

0
2017年04月17日

「学術・語学」ランキング