三木清のレビュー一覧

  • 人生論ノート

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    幸福・死・友情など普遍的なテーマを簡潔に掘り下げ、人間の生き方を静かに問いかけるような内容であった。特に「死を思うことで生を深く味わえる」という逆説的な視点が印象的で、生きることの重みを再認識させられる。友情を人格尊重の関係として描き、希望を未来を切り拓く力と捉える姿勢も現代的であり、時代を超えて生きる勇気を与えてくれる本だと感じた。

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    2025年09月21日
  • 人生論ノート

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    人生論というタイトルの言葉の通り非常に哲学的な内容でした。健康や個性や旅など色んなジャンルの話を書いてと言われてもここまで高度な文章で表すことは出来ないと思うので感心します。
    前半はじっくり読ませて頂きましたが、後半は文章の多少難解な部分に躓き読みたいところだけ読みましたが満足です。
    こういった本は何年後かに読んで今と違う感じかたをするのも良いと思いました。、

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    2024年12月21日
  • 人生論ノート

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    奥付は昭和57年68刷。10代の頃は無知ゆえに本書の文章がすんなり頭に入ってきたのか? 50代の今、人生経験を重ねてしまったために「これは違う、これは何だ、これは納得」という気持ちが入り混じり、理解を妨げているような気がする。哲学者は全ての事象を難しく理解・表現せねばならぬ生き物らしい。23題の中で良い言葉・文章があった。10代の頃は死、嫉妬。50代の今は成功の題が印象に残った。反面、難解で理解できないものが少なからずあった。まだまだ修行が足りない。そして哲学、形而上学は向いていないのだと思った。

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    2024年05月15日
  • 人生論ノート

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    一つ一つ立ち止まらず、意味を深く考えない事が完読出来た理由だと思う‼️
    一つの読書体験にはなったが、この作品から何を学べたのかは今はわからない‼️

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    2023年10月16日
  • 人生論ノート

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    いい意味でフランクさがない。

    ①全ての根源は想像力である。
    想像すること=期待すること=原動力『社会の基礎は契約ではなく期待である』

    ②生きること=形成すること
    形成の根源は希望であるが、この希望は常に他者から与えられるものであるが故に、失うことができない(確実性)。→人間は形成し、与えることで価値を持つ→それは人間が本来的に虚無的な存在であるからだ。

    ③個性は先天的なものではなく、獲得していくものである。

    ④人生は旅である。
    旅においては、到着点(結果)が重要なのではなく、その「過程」で見たもの、新しく視点に加わったものが重要である。その点において人生も旅のようなもので、結果を追い求

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    2023年08月04日
  • 人生論ノート 他二篇

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    ネタバレ

    人間は幸福だと幸福のことを考えない。
    内面的なだけでは幸福ではなく、幸福は表現するもの。外に現れて他の人を幸福にするものが真の幸福。
    古代には成功は存在せず、幸福が目指すところであったが、現代は成功が主要な課題となり、幸福は関心事ではなくなった。
    成功と幸福を同一視することは憐れむべきことである。
    ヘーゲルの哲学は、一時的に熱狂的に信奉されるが、やがて顧みられなくなる。
    すべての悪は、孤独であるこたできないところから生じる。創造的な生活は虚栄を知らない。孤独は山にはなく街にある。大勢の人間の間にある。
    すべてのストイックは本質的に個人主義者である。
    ひとは軽蔑されたとき最も怒る。自信があるもの

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    2023年01月14日
  • 人生論ノート

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    TVをつけて、殺人やら詐欺やら、不幸な内容ばかりで、精神が参ってしまいそうになることもある。

    不幸なことばかり、話しているから、幸福は味わえない。この本では、幸福についてもっと語ろうと書いてある。

    失敗しても不幸ではない、ただ成功したからと言って幸福ではない。

    本書では23のテーマから、著者の哲学が語られている。

    私が印象に残ったところ

    人生においては何事も偶然であり、また必然である。こうした人生を私たちは運命と称する。希望は運命のようなものだ。運命的な存在である人間にとって、生きていることは希望を持っていることである。

    希望を持つことはやがて失望することだ。その苦しみを味わいたく

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    2021年04月07日
  • 人生論ノート 他二篇

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    内容は難しいですが、色々なテーマが書かれているので何かしらプラスになる部分が必ずあるはずです。

    瞑想を不意な来客と書いてある部分は面白かった。

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    2020年05月21日
  • 人生論ノート

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    哲学者の著書は読みづらく、なんとか完読できたが理解できなかったところも少なくない。巻末の「個性について」ではあえて独語表記する必要があるのだろうか。その中で、「嫉妬について」「旅について」が比較的わかりやすく良かった。2019.11.27

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    2019年11月27日
  • 哲学入門

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     人間が日常的に見るモノや経験する事柄はどう認識されるのか、そしてその認識がどう知識と結びつくのか、知識とはどのようなものか、そしてその認識が行為とどう結びつくのか、そして行為とはどのようなものか、といったことが語られている。「先験的と経験的、合理的と実証的、構成的と模写的、主観的と客観的というように対立したものは認識において形成作用的に、弁証法的に統一される」(p.113)といった話。
     …と思うのだけれど、とても難しかった。一昔前の人はこういう本を書いたり読んだりして、頭いいなあと思う、というなんか的外れな感想をまず持ってしまった。そしておれは全然知らなかったのだけど、三木清という人は戦前

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    2018年01月02日
  • 人生論ノート 他二篇

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    NHKで紹介していた一冊。
    何とか読みきった…というのが本音です。難しかった…
    ただ、最初の「人生論ノート」は比較的平易な言葉で書いてあります。
    人生で起こるいろんな出来事や感情について、「なるほど」とか「わかるわかる」といったような共感できる記載が折々あります。
    とはいえ、こういう種類の本は、作者の考えを一方的に突きつけられるもので、物語のように読者の想像が入り込む隙がないため、読むのは疲れるかもしれません。
    哲学にご興味ある方、ぜひ。

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    2017年05月16日
  • 人生論ノート 他二篇

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    やはり難解であった。ちょうどNHKで取り上げていたので並行してようやく理解できるかなという感じ。そんな中でも心に残るメッセージがいくつもあった。「愛する人に対して、自分が幸福であること以上に善いことを為し得るだろうか」「習慣として形作られるのでなければ情念も力がない。」「どのような天才も習慣によるのでなければ何事も為し得ない」「神は憎むことを知らず、怒ることを知っている」「幸福が存在に関わるのに反して、成功は過程に関わっている」「一切が必然なら希望はない。一切が偶然でもまた希望はない」

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    2017年04月17日
  • 読書と人生

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    中学の課題図書で読んだ、読まされた「人生論ノート」
    なんだかむずかしいイメージが定着して、なかなか手の伸びない作者だったけれど、カバーにある「-日本ファシズムに抗し、無法な拘禁の下に獄死したー」に興味をそそられて。単純だね。

    相変わらずむずかしく、知らない専門用語があちこちに出てきたけれど内容ある1冊。
    「原典を原書で」
    この言葉はアメリカに来てから身にしみたもの。
    翻訳小説は退屈で嫌いだったのだけれど、英語で読んでみるとおもしろい。文章にかかれていないビートを感じることができる。

    あと、西田幾太郎の横顔を描いた『西田先生のことども』も好きだ。

    ありがとう。

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    2011年05月10日
  • 哲学入門

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    哲学を志す者に向けての入門書でなので基本的哲学用語、思考方法などが身についていないと読み難いだろう。一般向けでは無い。京都学派的道徳観が明白に出ている倫理学寄りの内容。簡にして要を得る歯切れの良い記述が心地よい。

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    2009年10月07日