三木清のレビュー一覧

  • 人生論ノート

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    170ページちょっとの薄い本。
    だがしかし、内容が濃い。
    私の場合は精神年齢が本に追いついていないせいか
    内容を理解するのに時間がかかりました。
    昭和二十九年発行。
    当時の学生さんはすんなり本の内容を受け入れていたのかと思うと、昔の人々の成長スピードの速さに驚かされます。

    この本が難しく感じる理由として、具体例がないことが挙げられます。
    使っている単語が難しい(なじみのない言葉)上に、具体例がないので、文章から自分の経験に落とし込んで理解する必要がありました。
    (辞書引きながら本読んだのは学生の時以来です)
    正直、著者の言わんとしていることを全て理解できたかというと?です。1/3くらい理解で

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    2023年09月11日
  • 人生論ノート

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    昭和初期に活躍した哲学者、三木清氏の人生について、考え抜かれた23項目の小論文的なエッセイ。
    さすがに、俯瞰的に考えていられて、時代を感じさせない。
    個性について、というのが最後に掲載されている。これは、附録とされ、大学卒業直前の「哲学研究」掲載の文章とのこと。それまでのものと比べると、長く、難しい。その中で、自分自身の個性に触れているところがあり、「万の心をもつ人」であるという。そして、心理学者がそれを理解する試みをするだろうと。そして、自分の定義がされればされるほど、その価値が減じるように思うという。
    たぶん、おそらくは、私達が理解しかねるところを、解説書を読むのではなく、ご本人の著述を読

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    2022年12月08日
  • 人生論ノート 他二篇

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    「人生論ノート」P173の『語られざる哲学』の中で三木は自分のことを正直に書いている。私は今まで獄中で死んだ彼をおとなしく理性的な人物だと思っていた。意外な感じがしたが、魅力的な行動的な人間だという印象を新たにした。
     思索を重ね、語られざる哲学の意味をじっくりと醸成していく様子を読み続けたい。

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    2022年03月22日
  • 三木清教養論集

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    初めて三木清の文章を読んだのだけれど、1930年前後とは思えない内容で驚いた。
    現代にも通じるもので、至極真っ当なもの。読んで良かった。

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    2021年11月16日
  • 三木清教養論集

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    この本には冒頭の「読書論」のほかに「教養論」と「知性論」も収録されている。1945年、拘置所で亡くなったこの哲学者の言葉に触れると、思わず、現代の私たちはどう見えるだろうか?などと思われてくる。
    「三木先生の時代にすでにあったことが今もより大きなうねりとなって続いているように思いますので、先生の言葉はこの時代の人にも理解されると思います」と伝えたい。だが、きっとそれをお喜びにはならないであろう。(コアラ)

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    2020年01月25日
  • 読書と人生

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    著者とその周囲の人々の、ひたむきな勉強ぶりに圧倒されました。
    「如何に読書すべきか」の項目が、ためになりました。

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    2019年12月17日
  • 人生論ノート

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    ネタバレ

    本書裏表紙の説明文に、著者のことを「ハイデッガーに師事し、哲学者、社会評論家、文学者として昭和初期における華々しい存在であった」とし、本書については、その著者の肌のぬくもりさえ感じさせる珠玉の名論文集」と解説されていた。

    本書は文学ではなく、社会評論の要素が少し入った、どちらかというと哲学なのかなという認識で読んだ。そして、確かに肌のぬくもりは感じられたし、現代でもうなづけるような言葉が幾つもちりばめられていて、結構な箇所に傍線を引いた。

    自ら選んだ23のテーマについて語っている。かつて「文学界」という出版物に連載されていたもののようだ。

    後半のほうでは、例えば次のような定義にイチイチ納

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    2019年12月11日
  • 人生論ノート

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    論語みたいに、当然大切、そうやって生きていくべきだ、ということが淡々と地に足を付けて語られていると思った。
    新入社員になりたてのしんどい時期に、毎朝の通勤バスの20分間でこの本を読んでいたおかげで、不安な毎日ながらも気持ちを落ち着けて過ごせた。ずっと読もうと思っていて、偶然バスで読むことに決めた一冊だったけれど、すごく救われた。

    「鳥の歌うがごとくおのずから外に現れて他の人を幸福にするものが真の幸福である」(幸福について)

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    2019年08月25日
  • 人生論ノート

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    こんな薄い本なのに人生にかかわる哲学がいっぱい詰まっています。
    再読ですが、とても深くもう一回読んで味わいたいと思います。

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    2018年06月16日
  • 人生論ノート

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    古典を青空文庫で読むのを続けて、今度は三木清。
    それぞれのテーマに沿って、ほんのわずかな引用のほかは、自分の論拠で文章を書き連ねる濃密な内容でしたが、これのどこに治安維持法に引っかかるものがあるのか見えないほどの純粋な文でした。
    三木清の獄死は、戦後日本の第一歩における大きなつまずきだと残念に思います。

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    2018年04月30日
  • 人生論ノート

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    ネタバレ

    健康は個性である、健康は不健康によって認知される。この言葉がすごく心に刻まれている。きっと読まなかったら、この本に出てくる感情を混同し認識つづけていたと思う。
    比較的難解な言い回しもなく、じっくり噛み締めるように読んだ。何度も見返していきたい。

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    2017年07月13日
  • 人生論ノート

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    ネタバレ

    死、幸福、懐疑、習慣、虚栄、名誉心、怒、人間の条件、孤独、嫉妬、成功、瞑想、噂、利己主義、健康、秩序、感傷、仮説、偽善、娯楽、希望、旅、個性という23のテーマについて書かれています。

    こうした系統の本にしては、言葉が率直であり比較的読みやすい方だと思います。
    どちらかというと軽快な文章で、読み物として読めるのではないでしょうか。

    ネットのレビューを見るとわかりくいと言う方や
    内容がぴんとこないという方もいらっしゃるようで
    賛否両論の様子ですが、
    私は大変わかりやすく、また内容もしっくりくるものばかりでした。

    筆者の三木清は、ドイツに留学してハイデッガーに師事し、
    昭和初期に活躍した哲学者

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    2019年05月30日
  • 人生論ノート

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    三木清は、京都帝大で西田幾多郎に学んだ後、ドイツに留学しハイデガーらの教えを受けた、昭和初期に活躍した京都学派を代表する哲学者。
    本書は、死、幸福、懐疑、習慣、虚栄、名誉心、怒、人間の条件、孤独、嫉妬、成功、瞑想、噂、利己主義、健康、秩序、感傷、仮説、偽善、娯楽、希望、旅、個性という23のテーマについて論じた評論集。
    昭和50年代の大学受験の(模擬)試験問題では、丸山眞男の『日本の思想』、小林秀雄の『考えるヒント』とともに定番となっていたのを懐かしく思い出す。
    死について・・・「執着する何ものもないといった虚無の心では人間はなかなか死ねないのではないか。執着するものがあるから死に切れないという

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    2016年01月11日
  • 読書と人生

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    自分にとつて現實的に問題になつてゐないことを、それが流行であるからといつて、或ひはそれについてひとが論じてゐるからといふので、問題にしたのでは、わからないものになるのは當然であらう。

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    2016年05月19日
  • 読書と人生

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    哲学は原典によるべし。
    原語で読みたいからと言って翻訳本を読まないでいるのは愚かである。
    古典を読むのが一番いいけどたまには新刊本も読んだほうがいい。

    いつの時代も古びない読書論でした。
    読書遍歴は、素晴らしい出会いとともに本が紹介されている。まさに読書と人生。

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    2014年05月09日
  • 哲学入門

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    哲学の入門書というと、「タレスは万物の根源を水と論じ、、、」のように、哲学の歴史や流れが書いてあるが、この本はちょっと違う。
    考え方、臨み方が書いてある。

    何十年も前の本とは思えない。

    読んでから知ったけど、この作者の運命がとても悲惨なもので不憫に思った。

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    2013年06月25日
  • 哲学入門

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    [ 関連図書 ]


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    2011年05月10日
  • 読書と人生

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    本によって自分をいかに成長させるか、そのようなことを考えるときにお勧めです。三木さんの哲学へのアクセスの歴史が本を通して分かるのと同時に、どのように、読者一般への本への姿勢が書かれています。良い本にアクセスしていく技術を身につけられたら、と読み終わったあと、改めて感じました

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    2009年10月04日
  • 人生論ノート

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    最後の章が個性で終わることが象徴的だと思った。
    作者がこの本を書いた時代の日本は、彼の思想を良しとしなかった。
    故に投獄され死を迎えることになった。
    その様な時代背景を鑑みて、彼が何を伝えたかったのかを考えながら読むと伝わってくるものがあり、心が揺さぶられた。

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    2025年10月27日
  • 人生論ノート

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    断章形式であり短いため読みやすい。なんてことはなく、哲学書さながらの難解な単語が、時折出てくる。
    しかし、他の哲学書と比べ、比較的に易しいのは確かである。

    偽善、虚栄などのテーマは、ある程度繫がりがあるように思えるため、飛ばし読みはあまりおすすめしない。

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    2025年10月16日