中原中也のレビュー一覧
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中也の後記より
「私は随分と苦心はしたつもりだ。
世の多くの訳詩にして、正確には訳されているが分かりにくいという場合が少なくないのは、
語勢というものに無頓着過ぎるからだと私は思う。
私はだからその点でも出来るだけ注意した。
出来る限り逐字訳をしながら、その逐字訳が日本語となっているように気を付けた。
語呂ということも大いに尊重したが、語呂のために語義を無視するようなことはしなかった。」
ランボーの詩集は新潮から出ていた古いものを所有しています。
間違いなくそちらの方がスタンダードなのですけれど、
過去に何度もそちらで挫折を繰り返してしまった私には、
断然こちらの中也訳の方が分かりやすく、身 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでる感じは確かにあるんだけど、確かに迫ってくるものはあるんだけど、実質的なものを伴わない、浮遊する感覚がが故に、それを得ようと繰り返し繰り返し読みかえす。なかなか読みすすまない(笑)とりあえず頭じゃなく感じることだけを頼りに読み終わる。で年譜、吉田ヒロオさんの解説を読むと「名辞以前」という中也の詩に脈々と流れる考え方が紹介されており納得。言葉という形をなす前の心象を描くことで心へ直線に語りかけてくるんだから言葉を追って理解しようとしても無理なはずである。
‥そのインパクトとしてある彼岸と此岸を往き来する浮遊感は時にモノクロであり時に色彩ゆたかな天然色だったりする。とても感覚的で、どの詩が良 -
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浦野所有。
悲しく、暗い、中原中也の世界をぜひ。
<詩集『山羊の歌』より「汚れつちまつた悲しみに」>
汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れつちまつた悲しみに
今日も風さへ吹きすぎる
(略)
汚れつちまつた悲しみは
なにのぞむなくねがふなく
汚れつちまつた悲しみは
倦怠(けだい)のうちに死を夢む
キーワードはノスタルジーなんでしょうか。それとも過去との決別なのか?
中也は何を詩に託したんだろう。
<詩集『在りし日の歌』より「初夏の夜」>
――色々のことがあつたんです。
色々のことをして来たものです。
嬉しいことも、あつたのですが、
回想されては、すべてがかなしい