村上靖彦のレビュー一覧

  • 「ヤングケアラー」とは誰か 家族を“気づかう”子どもたちの孤立

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    ここ数年来に知られるようになった「ヤングケアラー」。何冊か類書を読んでいるが、本書はその中でも異色というか、深く問題を掘り下げ、またヤングケアラーだった人、サバイバーと言ったらよいのか、その人たちからの聞き取りをまとめたものなので、実情がより具体的であり、またその支援も具体的である。事例の方々は、よくこんな過酷な状況を生き抜いてきたなという人たちばかりである、本書に登場する人達は、西成にある「こどもの里」に関わっている人たちであり、こどもの立場に立って、包摂する場があったからこそ今があると言って良いと思う。全国津々浦々なかなかこのような場はないと思うが、参考にはなる。また子供への支援ではあるが

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    2022年09月24日
  • 子どもたちがつくる町――大阪・西成の子育て支援

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    文章がひじょうに読みやすく、私のように西成地区や児童福祉に関する知識に乏しい者でも問題を把握しやすい。また、インタビューの取り上げ方が絶妙で、村上先生の考察と合わせて、支援者が何を見てどう感じ行動しているかをありありと知ることができる。

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    2021年11月23日
  • ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと

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    ケアについて,現象学的アプローチから実践ベースに語られた良著。私はメイヤロフ,ノディングズなどに明るくないが,それでも読み切れてしまう。

    〈出会いの場〉〈からだ〉など現象学チックな言葉づかい,概念も多いが,平易な文章のため難なく読めるのではないだろうか。

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    2021年10月23日
  • ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと

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    自分自身では本年最高の読後感であった。現場の声から本質を捉えていく方法論で紡いでいく本書であるだけに力があるものだと思う。まずケアのゴールからであるが、「当事者が自身の<からだ>の感覚を再発見し、自らの願いを保てる、そのような力の発揮を目指すことこそがケアのゴールだ」で始まり、以下コミュニケーションを取る、小さな願いと落ち着ける場所、ということでACPにも言及。「いるつら」でも有名になった、存在を肯定する、「居る」を支えるケア、死や逆境に向き合う、「言葉にならないこと」を言葉にする、最後にケアの行方、当事者とケアラーのあいだで、ピアについて言及して締める。言葉にならないことを言葉にすることがそ

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    2021年10月19日
  • 子どもたちがつくる町――大阪・西成の子育て支援

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    ここに書かれている事は「書ける事」であり、実際にはもっと複雑な事があるのだと想像していくことが大切だと思う。

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    2021年06月08日
  • 母親の孤独から回復する 虐待のグループワーク実践に学ぶ

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    困難な状況の中で孤立している母親への手当てと、つながりの再構築への道のりが丁寧に描かれています。

    グループワークを行う機会の多い私にとって、参加者目線の言葉と、ファシリテーターの言葉と、観察者としての筆者の言葉の重なりが、とても参考になりました。

    ホールディングという観点からグループワークの「場」を見つめてみた経験がなかったので、興味深く、ぐいぐい引き込まれました。

    他者の語りを聴くこと。自分のことを語ること。
    ホールディング。グループとのつながり。グループとの響き合い。
    この世界の中に、自分の居場所を見つけ出すこと。

    「孤立していたときの過去が世界の中に位置づけられることで、未来の行

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    2020年04月04日
  • 治癒の現象学

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    「治癒とは…創造性の回復(である)。創造性は困難な現実への適応を可能にするだけでなく、それ自体として健康であるという感覚を生むからである」という箇所にしびれました。なるほど!
    この本は現象学という分野から治癒について述べているのですが、現象学にも哲学にも縁遠い私には、1つの文章だけに注目すると、書いてある意味がさっぱりわからないことが多かったです。でもがんばって読み進めていくと、なんとなく全体としては少しだけ(雰囲気だけ)わかったような気がしてきて、だんだんおもしろくなってきました。
    次は同じ著者の「レヴィナス 壊れものとしての人間」に挑戦します!

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    2013年08月11日
  • ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと

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    ケアラーにとって大切なことが明確に書かれた一冊。著者が様々な福祉現場の方の話を聞いた中からできた考察がまとめられている。
    ケアラーが日頃から感受性を高めて接することで、例えそれがもう話せない相手あっても、それがコミュニケーションにつながるのだと、最期までコミュニケーションを取ろうとすることを諦めてはいけないと気付かされた。

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    2025年09月30日
  • ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと

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    教育の現場に当てはめて考えながら読んだ。
    「そこにいる存在」がケアの第一歩というのが自分の教育観と重なった。教員として、子どものために何ができるか考え、関わり続ける訳だが、何よりもまずは子どもたちと一緒にその場にいることが重要だと思う。

    ケアの現場でも相手のために自分を犠牲にしてまで働くことがあり、その結果精神的に辛い状況になることがあるという。いつのまにかケアをする人がケアをされる側になっているということだ。
    これは教育現場でも同じことが言えるだろう。
    教員も子どもたちを支えようと一生懸命になりすぎて、自分を見失い、休職したり、退職したりすることがある。
    そんな時に、誰しもそういう弱さがあ

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    2025年09月28日
  • 客観性の落とし穴

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    研究用の文章を書いてて「そこに客観性はあるのか」というツッコミが来そうだなあとよく思い悩むので、この本を読んで安心できた。

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    2025年08月26日
  • 客観性の落とし穴

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    数値化の鬼とは逆の思考で、数値が全てでは無い、個別具体の意見が存在するのだって言う主張。
    あるものの視点を大衆側では無く、ニッチな方の視点に立って一度観察することが客観性を排除するためには重要である。

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    2025年08月16日
  • 客観性の落とし穴

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    ある人の考え方や言動をみていると、頭の中で分析して何かにカテゴライズしてしまう。そしてこの人はこういう人だからと決めつけてしまうことがある。たまたまその時の状況や環境がそうさせているだけであって、本当は簡単に割り切れるものではないのかもしれない。まあこれは主観でやっていることなので、客観性とはちょっと違うのだが一般化していることに変わりはないだろう。

    客観性は大事だが、そこから切り詰められた個別性を無視するのは乱暴なことで、どちらも大切にしたいと思った。本書に書いてある現象学の考え方は組織作りにも参考になりそうだ。

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    2025年06月08日
  • となりのヤングケアラー ――SOSをキャッチするには?

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    中高生向けの編集で、易しく読みやすい。社会構造の変化によって、家族の形も様々となり、身近に頼れる存在が無くなってしまった。そんな現代社会のブラックホールというかエアポケットに、誰もが吸い込まれてしまう可能性があると思う。微かなSOSへの気づきについて深く考えさせられた。

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    2025年06月03日
  • ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと

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    職業的なケアをしたことがなくて、これからケアをしようという人とか,ケアをしたことがない完全に異業種の方向け?の教科書のようで、エピソードの積み重ねのようなところがあって、さらっと読みやすく面白かった。
    ひとつだけ、なぜこの事例を入れたのか分からなかったのが、骨髄腫か何かで入院しているのに良くならなくて、看護師もコミュニケーションを取るのが辛くなって病室を訪れて話しかけなくなったころ、自死をしてしまったケースのことかな。
    この部分を読んでいて、すごくぞっとしたのは私だけ?。これってもっと真剣に検討されるべきケースな気がした。なんのためにこのエピソードを入れたのだろうか。

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    2025年06月01日
  • 「ヤングケアラー」とは誰か 家族を“気づかう”子どもたちの孤立

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    ヤングケアラーとされた(されている)人々の語りから、定義だけではわからない、必死に生きる子どもたちの姿が浮かんでくる。
    まさに事象である。

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    2025年05月30日
  • 客観性の落とし穴

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    数値には表れない経験に思いを寄せ、寄り添うことが、真の主体性である。誰のための客観性なのか?考えて数値の裏側にある意図を考えるようにしていきたいと感じた。筆者が寄り添ってきたように、競争社会で『弱者』とされてしまい取り残されてしまう人たちを見捨てないことが、より良い社会を実現する第一歩なのではないだろうか。

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    2025年05月20日
  • 客観性の落とし穴

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    仕事しているとデータを取りまとめて分析し見出す客観的な視点と、感覚的にはどこかおかしい、そうではないという視点が対立することがままある。

    最終的にどちらが正しいのか、ということはわからないけども、感覚的なところで腹落ちできることの方が自分にとっていい考え方、判断だったと思う。また、自分が思っていることは、みんなも思っているが正しさを表現できないから黙っているだけということもある。

    客観性だけにとらわれて物事を判断するのではなく、それが当事者の思いに寄り添ったものなのか、誰のための客観的な考え方なのか、大事にしたいことは何なのか、データだけを鵜呑みにすることなく、広く視点で物事を考えていくこ

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    2025年04月21日
  • ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと

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    興味深い事例や語りが多い

    「私の病気であなたの人生が変化したからには、あるいはあなたの病気で私の人生が変化したからには、共に考えて応答するしかないのだ」p.184

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    2025年04月19日
  • ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと

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    ちょっとやりすぎかなぁと思っていたことは、ケアだ!と思った。そもそも感じ取れなかったらそこにケアは生まれるのか。本人の言葉を無視しちゃいけない、見立てはありつつもそれはそれだなぁ。ユマニチュードも気になった。動画見たことある。

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    2025年03月26日
  • 客観性の落とし穴

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    プリマー新書でやさしい文体だけれどあえて大人向けとした。社会を見る目にはマクロ的視点とミクロ(個別の経験)的視点の両方が必要だが、本書は後者の意義を説明した本。事前知識なしで読むと、個人は前者の視点をもたなくてもよいと捉えてしまうかもしれない。子どもたちにはバランスを意識しながら紹介したい。

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    2025年03月22日