あらすじ
どんなときに「クラスメイトの中にヤングケアラーがいるかもしれない」と感じるだろうか。家事や介護だけでなく、精神疾患をもつ家族を助ける子どももいる。複雑な感情を抱え、孤立を深めているケースも多い。ヤングケアラーが近くにいたとき、何ができるか。“居場所”をキーワードに考えていく。
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Posted by ブクログ
【目次】
第1章 ヤングケアラーってどんな存在?
ヤングケアラーの発覚
子どもが誰でももつ権利
第2章 家事や介護だけがケアなのだろうか?
親が精神疾患の子どもたち
社会から排除される家族
定義の試み①「家族への心配から逃げることができない子ども」
定義の試み② 災害のなかの家族、災害としての家族
第3章 愛憎相半ばする……
相反する感情のゆらぎ
家族が心配であり、家族と一緒に過ごしたいし、家族のために役に立ちたい
家族にしばられて苦しい
「私」がなくなる
孤立
第4章 ヤングケアラーという言葉をどう受け止める?
マイナス面だけでないとらえ方
ヤングケアラーという言葉をどう受け止めるか
第5章 なぜヤングケアラーが注目されるのか-社会構造の変化から考える
昔の「ヤングケアラー」と今のヤングケアラー
社会構造の変化とヤングケアラーの誕生
第6章 ヤングケアラーに必要な支援
かすかなSOSへのアンテナ
本人への応援と家族への応援-現在整備されている支援制度
相談できる人・自分サイドの大人
居場所と仲間
生活支援と親支援-地域での子育てへとひらく
将来のモデル
終章 それぞれの「居場所」をみつける
困りごとをサポートし合う社会へ
一人ひとりのまなざしと、ユニバーサルなケア
おわりに:ヤングケアラーのみなさんと、そのまわりにいるみなさんへ
Posted by ブクログ
中高生向けの編集で、易しく読みやすい。社会構造の変化によって、家族の形も様々となり、身近に頼れる存在が無くなってしまった。そんな現代社会のブラックホールというかエアポケットに、誰もが吸い込まれてしまう可能性があると思う。微かなSOSへの気づきについて深く考えさせられた。
Posted by ブクログ
何人か、仕事で関わりのある子が該当するので読んでみた。
ヤングケアラーという言葉によって、そういう立場の子どもが存在するんだと世の中に認識されたことはよかった。
でもまだまだ、彼らを支援するにはその方法も制度も人材も不足しているのが現状。現場も手探り。
私自身、アンテナは充分に働いていただろうか。安心して話せる相手と認識してもらえただろうか。全くもって自信がないが、とにかく、まずは孤立させないこと、そこから始めていくしかない。
彼らの言葉を聴き取ることはとても難しいが、とにかくやっていくしかない。
Posted by ブクログ
読みやすく、勉強している気もさらさら感じないがとても勉強になった。やはり教員が大事な位置にいる…総合的な学習の時間や生活科などで取り入れていきたい
Posted by ブクログ
私もケアというと家事・介護方面で考えてたんですが、家族の精神的ケアも含むこと、勉強・遊び・睡眠に支障をきたしていたら手伝いの範疇を超えているという線引き、大切なのは孤立させないこと、などなど分かりやすく書かれてていい本でした。なくなればいいんですけどね。
Posted by ブクログ
・「ヤングケアラー」とは、家族ごと災害に見舞われた状態、に近い
・ヤングケアラー本人だけでなく、家族全体への支援が必要
・孤立感
・ヤングケアラーをネガティブな響きとする必要は無い。不登校やネグレクトのように悪い意味を刷り込むのではなく家族へのケアが必要なグループ、くらいの扱いにした方が良いのではないか。
・頼れる大人と出会える仕組み作り