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やがて訪れる死や衰弱は、誰にも避けられない。自分や親しい人が苦境に立たされたとき、私たちは「独りでは生きていけない」と痛感する。ケアとは、そうした人間の弱さを前提とした上で、生を肯定し、支える営みである。本書は、ケアを受ける人や医療従事者、ソーシャルワーカーへの聞き取りを通じて、より良いケアのあり方を模索。介護や地域活動に通底する「当事者主体の支援」を探り、コロナ後の課題についても論じる。
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Posted by ブクログ
看護をするなかで初心に戻れる本だと思う。 そもそものケアとは何かを問うことが看護職として、看護職である前の人間として必要だと思う。 このまま看護師への道に進んでも良いか迷ったときに、もう一度読みたい。
ケアラーだけでなく、全ての人に読んで欲しい本。 この本は医療福祉従事者のための専門書ではなく、人と人が共に生きていくために大切なことを考える哲学書だと思う。
非常に面白く読めた。史実的な行為がクローズアップされるが、それに至るまでのコミニュケーションが大事。意思疎通を図ろうとする努力そのものがケアである。 人が人を相手にする仕事だからこそ様々な形でのコミニュケーションがある。
仕事柄、病や逆境と向き合う患者さんと多く接してきた。その接し方で見えてきたことの答え合わせをしたくて手にした本。 患者さんの中には、悲嘆から抜け出せないでいたり、希望を持てないでいる方も多く、声掛けにも応じず、否定が重なる。まさに人生の歯車が止まっている状態だ。ここに関わる者は、ケアラーとして...続きを読む役に立てず自分が不甲斐なく感じることはないだろうか。 確かに病や死は避けたくても避けられない。受け入れるしかないものである。しかし、これらの逆境は人との関わりが断たれるだけでなく、その孤独を表明することすらできなくなる辛さを伴う。 ケアラーとして、良いケアを考える時にヒントとなるのは、逆境の淵にいる人が再び自分らしさを取り戻して動き出すための触媒となることだった。 本書には、ケアラーの立ち位置や向き合い方について、相手の反応の受け取り方を大切に、自分が考えていたことよりも大変温かく、繊細に表現してくれている。
ケアといってもいろんなケアの場があり、この本でも医療者による患者への、介護職による利用者へのとか、子どものケアをしている人とか著者の長年の研究をもとにしたケアの場面から見えてくるものが紹介され、ケアに含まれるさまざまな要素が示唆される。 ケアとは何かと説く本をこれまでにも何冊か読んできて、そのたびに...続きを読む感じこの本を読んでも感じたことなんだけど、かなり意気込んで読み始めるんだけど途中でわからなくなっちゃうんだよね。興味ありながらもケアの場にどっぷり身をおいていないので実感が伴わないのか、哲学的な話になっていくと理解できなくなってしまうのか……とにかく残念なことよ。 とはいえ、この本を読みながら思ったのはケアって技というよりは、相手に思いを寄せることなんだということ。解説されれば当たり前のようにうなずけるかかわりなんだけど、実際に誰もができているかというとそうでもない。当たり前のようなことだから考えてするというよりは、アンテナを立てておいて感じたままに相手にかかわるという感じじゃないかと想像する。こういう大切なことが、お金を交えた社会の仕組みや希薄化する人間関係のなかでないがしろにされているとも感じた。 「看護・福祉で大事なこと」という副題らしきものは的を射ていないよね。この本は人と人がかかわり合っていくうえでのケアというものの大切さを説いているのだと思うから。看護・福祉なんて限定してしまうと、対人援助職向けという感じがしてしまう。おそらく著者ではなく編集者が付け加えたもので、一番の読者層と目される対人援助職に訴求はしやすいだろうけど、第二、第三層の読者に広がるのを邪魔してしまっていないかな。
ケアについて,現象学的アプローチから実践ベースに語られた良著。私はメイヤロフ,ノディングズなどに明るくないが,それでも読み切れてしまう。 〈出会いの場〉〈からだ〉など現象学チックな言葉づかい,概念も多いが,平易な文章のため難なく読めるのではないだろうか。
自分自身では本年最高の読後感であった。現場の声から本質を捉えていく方法論で紡いでいく本書であるだけに力があるものだと思う。まずケアのゴールからであるが、「当事者が自身の<からだ>の感覚を再発見し、自らの願いを保てる、そのような力の発揮を目指すことこそがケアのゴールだ」で始まり、以下コミュニケーション...続きを読むを取る、小さな願いと落ち着ける場所、ということでACPにも言及。「いるつら」でも有名になった、存在を肯定する、「居る」を支えるケア、死や逆境に向き合う、「言葉にならないこと」を言葉にする、最後にケアの行方、当事者とケアラーのあいだで、ピアについて言及して締める。言葉にならないことを言葉にすることがその人の力になる、それを援助することがケアにつながることを紡いでいる。あらためて人の話をしっかり聞く、話せれない人でも接触を持つ、アナログではあるがあらためて原点に返る力を与えてくれた本であった。
ケアラーにとって大切なことが明確に書かれた一冊。著者が様々な福祉現場の方の話を聞いた中からできた考察がまとめられている。 ケアラーが日頃から感受性を高めて接することで、例えそれがもう話せない相手あっても、それがコミュニケーションにつながるのだと、最期までコミュニケーションを取ろうとすることを諦めては...続きを読むいけないと気付かされた。
教育の現場に当てはめて考えながら読んだ。 「そこにいる存在」がケアの第一歩というのが自分の教育観と重なった。教員として、子どものために何ができるか考え、関わり続ける訳だが、何よりもまずは子どもたちと一緒にその場にいることが重要だと思う。 ケアの現場でも相手のために自分を犠牲にしてまで働くことがあり...続きを読む、その結果精神的に辛い状況になることがあるという。いつのまにかケアをする人がケアをされる側になっているということだ。 これは教育現場でも同じことが言えるだろう。 教員も子どもたちを支えようと一生懸命になりすぎて、自分を見失い、休職したり、退職したりすることがある。 そんな時に、誰しもそういう弱さがある、辛いと感じている、やめたいと思う時がある、そういう話をし合える関係性が現場に必要だと思った。 校内研修で授業をつくるとかどうこう言っている場合ではない。もっとみんなが弱さを自己開示してフラットな関係で話せる場があったらいいなぁ。
職業的なケアをしたことがなくて、これからケアをしようという人とか,ケアをしたことがない完全に異業種の方向け?の教科書のようで、エピソードの積み重ねのようなところがあって、さらっと読みやすく面白かった。 ひとつだけ、なぜこの事例を入れたのか分からなかったのが、骨髄腫か何かで入院しているのに良くならなく...続きを読むて、看護師もコミュニケーションを取るのが辛くなって病室を訪れて話しかけなくなったころ、自死をしてしまったケースのことかな。 この部分を読んでいて、すごくぞっとしたのは私だけ?。これってもっと真剣に検討されるべきケースな気がした。なんのためにこのエピソードを入れたのだろうか。
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