渡辺努のレビュー一覧
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コロナ感染後、ウクライナ戦争開始の時期に書かれたので若干古いところはあるが、インフレとデフレについてわかりやすく解説されている。
印象的なのは、経済というものがいかに人々の心理要因によって左右されるかということ。
今後、物価は上がるのか、景気は良くなるのかという予想が行動に反映し、経済を動かす。
バブル崩壊後、物価も賃金も上がらない、景気は良くならないという予想のもとに動いてきたのが日本経済であり、その停滞を招いたというのはなるほどと思わせる。
そうだとすれば、経済は自由放任ではなく、政府によるコントロールが有効であり、必要でもあるということとなる。
もう一つの感想は、これでは経済学が物理学の -
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ネタバレ物価賃金の据え置きは1990年代後半から始まった。
消費者の信念=物の値段は上がらない、と、円高で日本の給料は高い、が悪循環の始まり。コンフリクトインフレーションの逆。喧嘩両成敗の考え方。
一過性の輸入物価の値上がりが向上的な物価上昇に繋がらなかった。
低賃金の中国に対抗するには、賃金を据え置くべき、労組は賃上げを要求せず、物価も上昇せず、というスパイラルに入った。
パンデミック以前は、サービス経済化が進んでいた。パンデミックでサービスの購入が控えられた。その結果、サービスが過剰でモノが不足する状態。
サプライチェーンの混乱で、脱グローバル化が進展。インフレの要因となる。
しかし、1970年 -
Posted by ブクログ
本書の紹介文に「学者も中央銀行も読み間違えた!」とあるように、経済理論はギャンブル要素が多い。
地震、台風、洪水などの自然災害や、パンデミック、戦争などが起きる時期や規模や影響度など予測できない。
ここ数年間の世界的インフレについては、今まで頼りにしていた経済理論では説明できないらしい。
そこで、なぞの要因"ファクターⅩ"を見つけようとしたのが本書の内容みたいだ。
経済活動なんて、人の気分次第で変動するもの。
行動経済学が注目されているように、人間の欲望や思考の癖が大きく経済活動に関係していると思う。
今のインフレは、パンデミックと戦争が供給網の寸断を招いた結果のものだ