渡辺努のレビュー一覧

  • 世界インフレの謎

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    今読むべき良書。わかりやすく、新書ながら学びも多い。
    パンデミックによる消費者・労働者・企業の3つの行動変容が世界インフレの原因という解明が前半。
    後半はデフレの続く日本経済の現状と処方。デフレ脱却は、消費者の物価上昇予想と労働者の賃上げがポイントと説く。安倍政権のトリクルダウン理論への言及もわかりやすい。(賃金解凍スパイラルの回転方向が逆だったので、デフレ脱却のスパイラルが起きなかった)

    この本の出た2022/10時点では物価上昇の気配は出始めたが、賃上げ動向は不明だった。2023春は物価上昇は大勢となり、春闘も賃上げの流れとなり、著者の説だと日本もついにデフレ脱却へのスパイラルが始まるは

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    2025年12月17日
  • 物価とは何か

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    ◯巨額の債務があるにもかかわらず、貨幣の魅力が決済サービスのみに由来するという伝統的な考え方に固執しているという点で、日本とブラジルは同じ間違いを犯している(34p)

    ◯Xが低すぎる場合には、臨界点を超えると対応不能であり、その予想を潰せません。この意味で、中央銀行が物価をコントロールする能力は、インフレとデフレで非対称なのです。(112p)

    ◯価格据え置きの常態化は、現場の技術者から前向きな商品開発に取り組む機会を奪うというかたちで、社会に歪みを生んでいるのです。(283p)

    ◯緩やかな物価下落は、日本企業から価格支配力を着実に奪っていくこととなりました。(287p)

    ★語り口が丁寧

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    2023年05月07日
  • 物価とは何か

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    名著。筆者は研究者であるが物価理論という雲を掴むような理論を素人にも分かりやすくアウトプットする能力に著しく長けている。ページを読み進めるごとに目から鱗が落ちる感覚を味わった。また、コロナでインフレが起こることを予言する先見の明からも分かる通り研究者としての知見見識も目を見張るものがある。
    堅苦しいと思われがちな種々の理論を分かりやすく噛み砕いて説明し、ステルス値上げや鳥貴族の値上げ挑戦といった身近な話題も絡めながら物価を取り巻く理論構造をわかりやすく説く。物価の謎を研究し解き明かすことは楽しいことだと思わせてくれた。

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    2023年05月05日
  • 物価とは何か

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    卑近な例が多くてわかりやすかった。

    値札の書き換えコストにより経済理論通りには値上げ値下げが行われないということや、アメリカ等と比較して日本は消費者の値上げ受け入れ耐性が弱いことから価格転嫁が行われずデフレになっているということ、中央銀行の貨幣供給や金利引き上げは人々の予想に反した形で行われないと効果が薄れるということなど、経済学の奥深さを感じた。

    中央銀行が目指すべき物価の安定の基準は、人々が中央銀行の動きを気にせず身の回りのことを考えられることだという理論が印象に残ったし腑に落ちた。

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    2026年02月25日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    大学の経済学部のゼミで輪読したら面白そうだなぁと思った本。

    最近知って買ったが、1年以上前に出版されていた。

    この著者の本を読むのは多分3冊目。
    パンデミック以降、著者の研究テーマである物価が世界中でフォーカスされ、世界中の物価について言及している著者の本はどれも面白く読んでいる。

    なお、かつて日銀にいらっしゃったそうだ。
    よって、マイナス金利導入のあたりにもわかりやすい言及があり、少しアドバンストな入門書にいいと思った。

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    2026年01月18日
  • 世界インフレの謎

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    2022年10月に出版されて、3年温めて読み終わりました。2025年にはようやく金利が上昇する世の中になりました。人手不足もかなり深刻化して、新卒の初任給が在籍者の給料より高くなって、やってられないといった状況も発生したりしています。

    素人ながら、フィリップス曲線は、単純に反比例グラフなんじゃないかと思いました。インフレ率と失業率の関係が、需要不足なのか、供給不足なのかが逆転したので、その辺りの関係も逆転するのではないかと、思いました。

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    2026年01月10日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    分かりやすくてとても面白かったし学びになった!後ろの方はやや難しく飛ばし読みしてしまいましたので星4に…。でも星5でもいいくらい感銘を受けた本でした。普段読まないジャンルの本だったので、紹介で知れて良かった。

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    2025年12月27日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    斜め読みになったので、26年には改めて改めて物価の部分を読み直したい。食用油の例えは分かりやすい。なぜ価格改定するのかについて考えることができた。
    ・地域差、品目差が現れることが高インフレや慢性デフレ期の悪いバラツキ
    ・慢性デフレで価格支配力が弱まり経済の活力を失うというグリンスパンの指摘
    ・慢性デフレにおいて影響を及ぼす経路(資源配分の歪み、非価格競争に変質、企業の価格支配力喪失)

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    2025年12月27日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    日本の物価に関する、間違いなく良書。
    なぜデフレが長らく続いたのか、デフレが何故悪いのか等、素朴な疑問を分かりやすく説明してくれている。一方で、筆者の本気モードの理論的な話にジェットコースターの様に急に突入する場面もあり、分かったような分からなかった様な、若干振り回された様な読後感もあり、星マイナス一つ。
    結構、読破するのに時間もかかる。

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    2025年11月15日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    経済学全くの初心者でもスラスラ読めました。
    丁寧すぎるほど解説してくれています。

    -----感想-----

    物価がどう変化するのかを、具体的に順序立てて解説してくれて、本当に分かりやすかった。

    基本的な経済の知識はもちろん、日本と世界各国の対比、日本の現状、政府の政策の結果など、とても勉強になった。
    気にならずに生活してたことが、よく見えるようになったと思う。

    経済は本当に読むのが難しい、練りに練った政策も予定通りにいかないものだなーと思った。筆者の、「人が作り出したものは完璧じゃない」というのが頷ける。

    ある程度の知識が入ったおかげで、日々の経済ニュースに関心を向けることができそう

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    2025年11月11日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    ネタバレ

    まとめメモ

    自分が生きてきた間、日本はずっと物価も賃金も据え置きの「慢性デフレ」状態にあった。

    日本人はこの環境に慣れ、「価格を据え置くこと」が常識になり、値上げがあると批判が起こる社会になっていた。

    しかしコロナや戦争といった外的ショックによって、人々の意識が少しずつ変化し、「物価が上がるのは仕方ない」という認識が広まりつつある。

    この変化を契機に、物価・賃金・金利の正常化が進めば、適度なインフレ=健全な経済成長へとつながる。

    政府や日銀の政策だけではなく、「物価の正常化」を支えるのは消費者自身であり、社会全体が自意識をもつことが重要。

    経済を動かすのは数値ではなく、人々の「予想

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    2025年10月23日
  • 世界インフレの謎

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    パンデミック後の世界的なインフレ発生の要因に関する著者の探求の過程がわかりやすく語られている。またそれを入口にして、物価に関して蓄積されてきた学問的な知見について紹介されている。金融政策において、需要過熱によるインフレには打つ手があるが、供給不全によるインフレやデフレにはほぼ打つ手がないこと。物価について考えるには、モノ・サービス・労働力(賃金)それぞれの需要と供給について見ていく必要があること。近年、インフレの行方を左右するのは、その時代および社会において支配的な「インフレ予想」がどのようなものであるかということ。日本では、失われた30年の間「インフレ予想」とそれが「自己実現」した結果として

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    2025年10月17日
  • 物価とは何か

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    分かりやすい本、という感想を見たのだけれど、前提知識がなさすぎる自分には、正直難しかった。

    日本のゆるやかなデフレの話は、実感もあって面白かったかも。
    →デフレが定着すると、少しの値上げでも顧客が逃げてしまうのではと企業は恐れ、原価が上昇しても価格に転嫁できない状況。企業は前に進む力を失い、行き着く先はコストカット、後ろ向きの経営。
    新商品(世代交代)の値戻し、ステルス値上げといった変則的な値上げが生まれている。

    この本が書かれたのが2022年で、今は、その時よりは値上げが行われているような気もするけれど、今はインフレなのだろうか。

    物価の動きには、人々の予測とノルムが関係してくるという

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    2025年10月01日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    経済に詳しくないが、非常にわかりやすく、勉強になった。物価については、誤った解釈をしていた所もあり、定期的に読み直そうと思う。

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    2025年09月27日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    『物価とはなにか』から新書を挟んでブラッシュアップされた内容。この期間に限らず、経済の進展と学究の振り返りという形でより鳥瞰的な内容で、前著を踏まえたうえで読むなら。

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    2025年08月02日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    個別の製品の価格ではなく集合値としての物価がどう変動するか。

    コロナの需給バランス 人手不足 企業の対応 などこれまで価格を上げないことが前提の動きからの変化を解説

    読み切るのに時間がかかったので理解しきれていない

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    2025年07月12日
  • 物価とは何か

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    面白いと世評高い本。物価という難問を数式なしにわかりやすい説明に努めていることに感心した。
    食料品の物価については貨幣の登場とともに政権の問題になってきたが、こんなにわかっていないことなのかと驚いた。
    一言で言えば、みんなが上がると思うから上がる、上がらないと思えば上がらないという言葉に言い尽くされるのか。
    そのために、中央銀行のメッセージなど苦心惨憺していることはわかるが、日銀のインフレターゲットは、そんなはずないよねと全く相手にされていないように思える。
    それならば戦中にやったように、政府が直接物価に介入した方が効果的ではないか?
    わからなかったのは、貨幣流通量や輸入品の値上がりなどの経済

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    2025年05月12日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    とてもいい一冊でした。分かりやすく解説されながらも、この分野は私の専門外ですので分かりませんとハッキリ伝える著者の潔さもとても好感を受ける。ただ何度も読みながら理解を深めないと一度読んだだけではまだまだ浅いな、もう一度読まないとなと思わせてくれる内容でした。

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    2025年04月10日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    渡辺先生か常々話されていた「労働供給減少によるインフレ」が、日銀副総裁の「this time is different」に繋がり、利上げに踏み切ったと認識。

    日本のデフレのキーワードは、30年続いた「自粛」

    ノルムは渡辺先生が、海外の友人向けに使った方便。価格と賃金の据え置きは日本の社会的な規範(ノルム)。企業も労働組合もその規範に従って行動する。

    日本人には超リカーディアンが多すぎる!
    減税しても、将来の増税を見越して貯蓄に回してしまう。

    名目賃金に下方硬直性があるので、目標インフレ率は正の値になる。2%は「置き」の問題。本来は4%くらいで良いと考えている。

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    2025年04月13日
  • 物価を考える デフレの謎、インフレの謎

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    面白かった。インフレもデフレも何が悪いのかは、聞かれるとうまく答えられないので、こうしてしっかり学べる事ができて非常に良かった。たった数千円で、日本の物価研究の第一人者の本が読めるのだから、本の魅力はそこだよなーと改めて思った。

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    2025年01月19日