渡辺努のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昨年読んだ本だが、今年の夏祭りでフランクフルトが800円に値上げされている!と話題になっていたので再読してみた。
著者は、日経・経済図書文化賞を受賞した前作『物価とは何か』で、専門的な物価分析を鮮やかに書いた東大の経済学部教授である。
日本で物価上昇を実感し出した2022年は、ちょうどロシアのウクライナ侵攻の時期も相まって、戦争をインフレ原因とする見方が一般的だった。
しかし、欧州のインフレがじわじわ始まり出したのは2021年である。本書では戦争以外の何らかの原因を突き詰めて考察する。
前半は、米国中央銀行(FED/FRB)にとって、金融政策の検討のもっとも頼りにしているフィリップス曲 -
Posted by ブクログ
コロナ後に起きたインフレの原因は何か?を論じた本。
インフレは需要が供給を上回った時に発生する。コロナ後のインフレは、労働者が職場に戻らず供給が減ったことが原因と推察している。
インフレを含めた物価の安定は中央銀行が金利操作で行っているが、これは需要調整に有効だが供給能力には影響しない。そのため足元実施している金利上昇は、コロナで減ってしまった供給力まで需要を減らす縮小均衡によってインフレ解消を目指す動きとのこと。これは景気後退につながる。しかし他に手段がないため止むを得ず実施しているとのこと。
景気後退が見込まれるなら、手持ちの株は売ってしまった方が良いのかな?と思いました。 -
Posted by ブクログ
前作の「物価とはなにか」も大変面白くタメになった本であったが、こちらは今世界で起こっているインフレの解説と、本作発売時(昨年秋)の日本のデフレ状態から、どのように脱却するかの処方箋がより分かりやすく解説されている。
本作では、今回の世界的インフレが需要過多でなく供給不足にある新しい形である事が、その対策を難しくさせている事を指摘している。このくだりは中々説得力があり、これゆえに米欧のインフレは収束に手間取る可能性が高いのかもしれない。
今現在TMFを多少買っている私は損切りも検討しないといけないかもしれない。昨年秋発売時にすぐ読んでいればよかった・・泣き
日本だけインフレがおきない状態か -
Posted by ブクログ
著者がこの本の一年後に書いた本「世界インフレの謎」を先に読み、今この本に追いついた。先日受けたセミナーで、参考書の1つとして取り上げられていた。物価だけではなく経済学全体について理解を深められる本。世界インフレの謎に比べるとぐっと難し目の記述だけれど、学者が一般人の目線に頑張って合わせて書いてくれているのがよく分かる。物価の蚊柱理論は目からウロコ。
知性が集める経済学界も、まだ理解しきれていない問題がふんだんにあり、中央銀行含めトライアンドエラーを継続している状態。例えば、中央銀行が政策内容をオープンにして市場と積極的にコミュニケーション始めたのは1990年代からとごく最近。それ以前は何を考 -
Posted by ブクログ
まさに「物価とは何か」に対して、日銀、大学教授、民間企業でのエコノミスト等のキャリアをバックに解説。
経済の勉強などしたことがない自分にとっては、難しくついて行けない部分があったにせよ、物価変動のメカニズム、インフレとデフレはどちらが厄介な問題か、日本の長過ぎるデフレの原因や特徴、そしてどんな解決策が考えられるか等、とても勉強になった。
以下はなるほどと思った一部。
個々の商品の価格の変動は、物価の動きとは別物で、インフレ・デフレは個々の商品の値段が上がったり下がったりするから起こる、というものではない。
物価の動きを決めているのは、貨幣への需要と、その背後にある貨幣の魅力。だから、なぜイン