Minoruのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ美大生たちの自身の作品に対する作風や姿勢と言うか、解釈やら考え方やら感じ方が実に多種多様。
しかも作品が写真や日本画、立体物など多岐に渡っていながら、前述の通り、その多様さを見事に表現している。
タイトルに『怪談』とあるとおり、これはオカルトの話ではあるのだが、そう言った美術視点から見ても非常に奥が深く、これは経験者でないと描けない作品ではと感じていたところ、後書きを見て納得。
美大出身者でしたか。
うん、そうでないと、あの細やかな美術の話は描けないと思う。
美術好きも楽しめるお話ですぞ。
自身が描いた人物画に異変が現れると、その人自身に怪異が迫っている。
そんな特殊能力を持った美大生の月浪 -
Posted by ブクログ
発売日後、なかなかチャンスがなく手に取るまでに少し時間がかかりましたがやっと読むことが出来ました。
陰陽五行や魑魅魍魎がニギニギ詰まっている、架空だけれどどこか懐かしさがあるような不思議の国を舞台にしたお話です。
登場人物たちはくるくるとよく動きまわり、アニメーションを見ているかと錯覚させるよう。また内容は色彩に溢れ、話はのびのびと進んでいき、気兼ねなく楽しく次へ次へとページを進めることが出来ました。
かまどを任されている主人公の菓子作りへの創意工夫の行く末は勿論ですが、恋愛(ばかりではありませんが)もストーリーの主軸になっているのでこの先彼女が恋を知っていく女性としてどう成長していくのかがと -
Posted by ブクログ
一人で薬を作って生計を立てて、14歳とは思えないほどしっかりし過ぎている少女が、陰陽師の幽霊に憑かれて、白狼に懐かれて、少しずつ変化していく様子が微笑ましい。
ずっと一人に慣れていても、一人じゃないことに慣れるのも早いですよね。
一人じゃないことに慣れてしまうと、一人には戻れなくなる。
短い章で構成されているのでさくさく読めます。
ちょっとした伏線があちこちあって、それもしっかり回収されるので、すっきり。
個人的には白狼がとても可愛い。
ここまで素直に感情を表現されたら、誰だって可愛くなると思いますが。
可愛いのにかっこよくて頼もしくて、彼がいれば安心だなと思える存在。
続きとかあるのかな