あらすじ
■あらすじ
市井で働くはずが後宮に転属となった新米女子医官、李翠珠。
ある日、郊外の村で「天花」と呼ばれる疫病が発生したと報せが入る。莉国では患者の痂皮を接種して免疫を得る術が確立されており、翠珠は痂の採取のため村に向かうことに。だが、都に戻る際に《枯花教》と名乗る団体が医療反対運動を行っているのを目撃。どうやら監察官の青年、鄭夕宵もその団体を調べているようで……?
医療の光と陰を見つめる、中華お仕事ミステリ第二弾!
■登場人物
李翠珠(りすいしゅ)
女子太医学校を首席で卒業し、研修中の新人女医。
市井の医院で働くことを希望していたが、ひょんなことから内廷(後宮)勤務に――。
鄭夕宵(ていゆうしょう)
御史台の若き官吏。
正義感が強く、まっすぐで公明正大。
内廷の事件を捜査することが多く、よく妃嬪の住まいに出入りしている。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
病気と、予防接種のお話。
今の時代にも通じるものがある。
メリットとデメリット、救えるものと救えないもの、単純に天秤にかければ、答えはシンプル。だけど、何万人に1人の確率であっても、その1人にとってはそれが全てよね。
Posted by ブクログ
「天花」と言う疫病が流行り、その患者の痂皮を用いてワクチンを作ると言う方法が最も効果的な予防とされていた。だが、そのワクチンを巡り医術を反対する団体が絡んできて…
治った患者のかさぶたを使って生ワクチンを作るのも驚きでしたが、それによって副反応が出る人もいるのは現代も同じですね。
今回のかさぶたが、完治していない人の物だと知らずに使っていたらと思うとゾッとします。犯人の理由も切なかったです。
Posted by ブクログ
仮想中国の医療関係小説.前作では極悪人が登場しなかったが,本巻では登場する.痘瘡とそのワクチンに関するテーマで,ワクチンの副作用も登場する.今日の「反ワク」ともつながる内容で,特に「反ワク」の人たちには是非読んでもらいたい.