矢沢あいのレビュー一覧
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懐かしいですねぇ。
また一気読み。
高校時代の一瞬のように過ぎさってしまうような出来事の数々を、
こんなに長く綿密に刻み込める漫画家さんって
すごいなーとか思います。
わたしは、フランス映画だとか、ありえないような話でも、現実の不条理さから目を背けてないようなお話が結構好きだったりするんですが、
なんか、こーゆー夢を売るっていいなぁ、と思う。
ただ、みんなが夢見てるだけじゃ、良くないんで、どこかで現実と向かい合わなくちゃいけないよね、と思います。
当たり前なんだけど。
今、担当してる美術部の子が、展覧会に向けて絵を描いている。
わたしは基本的に、放任主義なんです。
でも「放任」してるだけじゃよくないんで、
ゆるめにコンセプトやら何やらを、ちょっとずつ突っ込みいれていきます。
んで、描いていく技術に関しては、もうちょっと突っ込みを入れていきます。
主に、年配の先生方が嫌う「アニメ絵」が殆どで、
でも、描くのヤになっちゃったら、元も子もないんで、わたしはそこは、口出ししません。
でも、身体の構造やら、遠近法やら、より説得力を持たせるための資料集めやらは、
しっかりやりなよ、という感じ。
でも、彼らの資料って、「携帯の中」なんですよね。
わたし、それが許せなくて、
なんども「本とか、本物見たりとか、より明確な資料を用意しなさい。」って言ってるのに、
携帯のほうが便利だし。本とか思うような資料ないし。
って、携帯を逃れられない人が多い。
信じられないのは、「草」描いてる生徒がいて、
「実物とか見て描いた?」と聞くと、首を横に振る。
色も混ぜずに、自分の観念の中だけで描かれた、「イメージの草」では、描く絵の説得力に欠けてしまうから、資料を参考にしなさいと言った翌日、
「自然、植物の描き方」
というイラスト集を持参して見て描いていた。
観念の「草」の焼き増し。
この子は、「草」と呼ばれる「記号」のミニマムを追求している。でもそれは「絵が好き、絵がうまくなりたい」という熱意のベクトルとは、逆の方向に向かうものな気がする。
わたしはもう、古い人間なのかなぁ、と思う。
そんな携帯っていう小さな窓の中や、すでに描かれたものに、自分の参考にするものが全て収まりきると信じて疑わない視野の狭さに
やきもきしつつも、
いつかその視野を広げることに価値を見出していって欲しいなぁと思います。
ホンモノを見て、本物のように描きたいと、そのゴールに向かう過程の中で、世の中にはこんなに便利なものがたくさんあって、いろんな色の再現ができる材料も揃っているのに、
どれだけ頑張ってみても「本物」は作れないっていうことを思い知る、挫折の繰り返しが、「描くこと」の尊さと奥深さを実感できる唯一の手段であることは、
今も昔も、変わらない気がするのだけど。 -
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連載中の『NANA』も今後の展開がとっても気になるところだけど、矢沢あいの作品中、3巻完結のこの『下弦の月』はかなりオススメです。絵もすごくキレイ。
“ついにアダムの正体がわかった蛍たち。しかも19年前に死んでしまったという事実も…。一方美月は、さやかとしての記憶をすべて思いだしていた…!?”
10年前に『りぼん』で連載されてて、賢くてかわいい小学生達がメインキャラの話だけど、ピアノ曲のような独特の世界観とちょっと重たいストーリーは大人向けな気がします。
3巻はイヴと美月とさやかとアダムの関係~エンディング。
ハッピーエンドとは言えないのかもしれないけれど、未来を感じさせるラストでした。 -
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連載中の『NANA』も今後の展開がとっても気になるところだけど、矢沢あいの作品中、3巻完結のこの『下弦の月』はかなりオススメです。絵もすごくキレイ。
“イヴを助けたい一心で、手がかりをさぐる蛍たち。確かな証拠がないまま謎は深まってゆくが、遂に、新聞記事で蛍と同時刻に事故にあった美月の名前を発見し……。”
10年前に『りぼん』で連載されてて、賢くてかわいい小学生達がメインキャラの話だけど、ピアノ曲のような独特の世界観とちょっと重たいストーリーは大人向けな気がします。
2巻はイヴと美月の関係~アダムの正体についてのお話。
沙絵chan&三浦kunのボケ&ツッコミが笑えます。 -
Posted by ブクログ
連載中の『NANA』も今後の展開がとっても気になるところだけど、矢沢あいの作品中、3巻完結のこの『下弦の月』はかなりオススメです。絵もすごくキレイ。
“美月は、ギターでせつない旋律を奏でるアダムと運命的な出会いをする。居心地の悪い家を飛び出し、アダムと暮らし始めた美月だが…。ミステリアス・ラヴァーソウル。”
10年前に『りぼん』で連載されてて、賢くてかわいい小学生達がメインキャラの話だけど、ピアノ曲のような独特の世界観とちょっと重たいストーリーは大人向けな気がします。
1巻は蛍達とイヴの出会い~アダム探しスタートまでのお話。
顔に似合わないイヴの絵心のなさが笑えます。 -
Posted by ブクログ
あー、何やってんだろ、私。
こうクソ忙しいときに懐かしい漫画読みたがるなんて逃避以外の何者でもない。
りぼん買い始めたのは忘れもしない、小3の1月号。姫ちゃんが表紙だった。この漫画もそのとき連載してた。
なんで買おうと思ったんかな。たしか「ちびまるこちゃん」がやってたからだったと思う。それから多分、小学校卒業するまでかな…。もっと前だったかも。買い続けてた。ご近所物語の途中くらいまで買ってた気がする。
いい時代の学校だなぁ。
いいなぁ。こういう話。希望が持てる。
今の学校って、いま教えてる学校だからこそかもしれないけど、
キャリア教育だのなんだのって…教員の私がこんなこと言っちゃだめだけど…1年生のころから就職に向けてひた走る。学校楽しいって思ってる子、いったいどのくらいいるんだろう。
でも逆に、最近見た「若年ホームレス」のドキュメンタリーみたく、「働くことの意義」を教え込まなきゃ、生きることに絶望するような人たちをたくさん輩出しちゃうような世の中になってしまってる。
タイムリーに今期のドラマはGTO。生徒側に近い先生が、既存の「大人のイメージ」をブチ壊すとするドラマがリメイクされる。申し訳ないけど、誰をターゲットにこのドラマやるんだろう。
反町時代のあのドラマは、社会を反映していて、生徒さんのカタルシスになってた気がするんだけど、どーしても感じてしまう新バージョンに対する時代錯誤感。もはやブチ壊すには、「先生」は脆弱すぎる。
子供に鬱憤がたまってるであろうことは否定しない。自分ではどうしようもない世情という世知辛いこの社会状況に、どーやって生きてったらいいかを、自立して生きてく経験をしてない子供たちに、スキルとして植えつけなきゃ、どーしよもなくなっちゃってるこの教育界っていうか、社会に、ぶつけようもない苛立ちを黙って抱えてる子供たちに当たる矛先を確保してやりたいとは思う。
でもそれはやはり、それもはやり、教員の役目なんだろうか、って思うと、果たしてそうなんだろか、と思わざるを得ない。
と思ってしまう私がすでに、「大人」とはかけ離れた存在なんだろうか。
「大人」になりてーなぁ。がつっとぶつけてくるどーしよもない苛立ちを、がしって受けてとめてやれる無骨であったかい手が欲しい。
なんか、ちょっと、漫画かきてーとか思っちゃった。
この漫画みたいに、「学校」を思いっきり楽しんで(楽しむ、の意味を誤解してはいけない!)「あの頃」をいつの日か思い出して懐かしめるような。「あの頃」を糧に、これから頑張っていけるような、胸がうずくような思い出を、学校でしてもらいたい。
わたしもまた、できなかった人間で。
曲がりなりにも進学校だったから、テスト勉強、進路決定、周りは全員敵!みたいな殺伐さは、よく覚えている。
学校祭で、委員会に入ってたから、少し手伝ったのは覚えてる。
部活も経た鳴りに頑張ってたのは覚えてる。
でも、「出来事を覚えてる」程度の学校生活で。
そんな思い、ほんとはさせちゃいけない気がする。
「生きる力」って、
主体的に物事を考えられる、基礎基本をしっかり身に着けて応用できる、問題解決能力を身につけられる、
いろいろ要素はあるけど、
多分、わたし、勘違いしてたのかも。
「生きる力のこの部分を強化するために、この授業展開してきます。」的に考えてた気がする。
そーじゃねーよな。
かけがえのない思い出を作って、
その思い出を糧に、これからも頑張って生きてこう、って思える力のこと、「生きる力」っていう気がする。実は。
その「かけがえのなさ」を思い知ることができるように、学校生活送れること、考えてあげなきゃいけない気がする。実は。
この本、一気に読破して、そんなことを思った。
くしくも翠ちゃんは、わたしと同じ高校の先生になりました。教科も一緒。
彼女はきっと、そのように生徒さんを、教えていくことができる気がする。