麻生ミツ晃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
異色と言われてなんで?と思うのは、私があんまりBLと呼ばれるジャンルを読んでいないからかもしれない。
BLの基本はハッピーエンドだというのは、ついこの前知りました。
確かにハッピーエンドじゃないのかもしれないんだけど、ドロドロと膿むような感情を、独特の透明感ある文章に仕上げる作家さんの力はさすがだと思いますし、そもそも本を読む時にBLだからというジャンル分けは必要なのか?とも思います。
さて、そういうわけで、これは、エロシーンとかハッピーエンドとかそういうBL必須要素を期待して読んではいけないということになります。
むしろBLというジャンルわけをすっきり追い出してから読んだほうがいいかも -
Posted by ブクログ
パッと目を引くような作品ではありませんが、深く考えさせられる話でした。他人事としてではなく、まさに自分に降りかかった出来事のように感じながら読ませるストーリーです。
交通事故を起こしてこん睡状態のまま年月が経ち、奇跡的に目覚めた時には8年の年月が流れていた…という「今浦島」な裕真が主人公。裕真の事故当時の記憶はすっぽり抜け落ちていて、目覚めた時傍らにいた青年が誰なのかもわからなくて。
自分が知らないうちに周りはすっかり変わっていた、ということが自分の身に起きたらパニックになりそうです。小学生だと思っていた英俊が急に20歳の大学生になっていた、姉は結婚して子供を生んでいた、自分は28になって -
Posted by ブクログ
まさに異色のBL。
今まで読んできたBL小説とは全然違う雰囲気のお話です。
ハッピーエンドが好き!という方は、ちょっと……なってしまうかもしれません。悲恋や切ないお話が好き!という方は良いかもしれません。
私は割と何でも好きなので、胸をきゅーっとさせられながら読みました。
男の先輩に惹かれつつも、常識、普通という枠から抜け出せず、覚悟もできずに思い悩む主人公の姿は、少々イラっとしてしまいました…。
ですが、それは誰しもがそうなのかもしれないと思うと、共感する部分もあり、なんとも言えない気持ちになりました。
というか、主人公の彼女だったり相手の先輩が綺麗な存在すぎて、悩んじゃうし比較しちゃうよ -
Posted by ブクログ
主人公は、大学の時から20年間連れ添ったアラフォー同い年の、大学教授×中堅小説家。倦怠期を維持して同居人レベルの関係になってしまった二人です。綾小路き●まろも驚きそうな、馴れ合いすぎて新鮮味を失くした♂×♂cpのリアリティあふれる「熱愛のその後」
よく言えばしっとりした大人の話で、穿った言い方をすれば夢もロマンもないビターな切り口で、表題作のみだったらBLとは言い難いです。男女の夫婦でありがちなことが、男同士のcpで描かれていているんですよね。
でも、興味は湧きます。
特に、男同士という壁を乗り越えて結ばれた二人が、王子様とお姫様のようにめでたしめでたし、末永く幸せに暮らしました、などとおと -
Posted by ブクログ
COLDシリーズ、この長編をコミカライズするのは絶対難しいんだろうと思っていたので雑誌ではじめて読んだときは衝撃すら受けました。画風も雰囲気も全てが原作を読んだときイメージしたものとぴったりでした。
原作ファンの中には原作の方があまりにも良作なので漫画化などありえないと思う方もいると思います。確かにテンポは少し速い。でもそれは仕方ないですね、色々事情があるわけだから。
だけどやっぱり原作のファンとして、しっかり麻生さんの繊細なタッチで再現されたこのシリーズの二人に漂う切なくて儚くて尊いとも言える思い、雰囲気をぜひ味わっていただきたいです。
雑誌でずっと連載分を追ってるので単行本は書き下ろしのた