宮下洋一のレビュー一覧

  • 安楽死を遂げるまで
    とても興味深い本だった。
    安楽死について。世界6ヶ国で、患者・医師・家族にルポ。
    実際に安楽死の瞬間に立ち会った著者だから描ける衝撃のノンフィクション。

    人間の尊厳とは。死生観を問われる。
    人間は必ず死ぬのに、日本では死について語ることがタブー視されがちだと思った。

    死は個人のものか、または集...続きを読む
  • 安楽死を遂げるまで
    今まで安楽死や尊厳死について、抽象的な定義でしかとらえていなかったが、筆者が実際にオランダやスイスなどの現地で安楽死を試行する医師や安楽死の決断をした当事者にインタビューをしている様子が書かれており、とても具体的にありありと安楽死を捉えることができた。
  • 安楽死を遂げた日本人
    前作とセットで読むことで宮下さんの思考の過程が伝わってくる。
    ありのままの姿を伝えようとする真摯な姿勢。
    その中でも悩み苦しみ迷う。
    その過程を追わせていただき、とても学びの多い一冊だった。
    極論に偏らずに答えのない答えを探すことが大切だと感じた。
  • 安楽死を遂げた日本人
    誰だって痛いことや苦しいことは嫌だ。
    ましてやその先に「死」しかないのだったら、楽に死なせてほしいと思うだろう。
    けれどいま日本では、安楽死は認められていない。
    そんななか、安楽死を望む人たちが、どのような手続きを取ってどのように行動していったのかを書いたノンフィクション。

    そもそも「死」は当事者...続きを読む
  • 安楽死を遂げるまで
    オトラジシリーズ。
    死のクオリティについて考えさせられる。
    自分一人のことだけを考えれば好きなタイミングで世を去らせてほしい。
    だけど、残された人達の意志を考えると単純に我を通すのも違う気がする。
    答えが出ない宿題を宮下さんの出されたようなそんな気持ち。
    白黒つけられない問題を考える。
    その時間って...続きを読む
  • 卵子探しています 世界の不妊・生殖医療現場を訪ねて
    ずっと読みたかった本。
    尊敬するジャーナリストの宮下氏の少し前に出版された本。

    不妊治療と言っても、人工授精、体外受精くらいしか聞いたことがなかった。その2つの違いも明確に知らないくらいだった。
    海外では第三者の卵子提供による体外受精も可能だという。

    不妊治療の話が出るとほぼ登場する
    『諏訪マタ...続きを読む
  • 死刑のある国で生きる
    2022/12/20リクエスト 1

    アメリカの死刑囚、ジョン・ウィリアム・ハメルが最初の章に出てくる。彼は3人を殺害、放火した罪で死刑宣告され、執行を待つ身だった。
    そんな時に、宮下氏は、面会する。
    あまりに澄んだ目をして、刑を受け入れる覚悟が見えたハメルに、かなりの部分、肩入れしているように感じ...続きを読む
  • 安楽死を遂げるまで
    世界中の安楽死の状況について、取材人である筆者が実録として記したのが本書。

    まずはスイスから。安楽死といえばスイスを思い浮かべるほど、スイスは尊厳死先進国というイメージがある。
    ディグニタスやエグジットという実際の団体や、自殺ほう助を行う女性など、ありのままの現実がレポートされ、夢中になって読んで...続きを読む
  • 安楽死を遂げるまで
     安楽死が出来ると思うと自殺しようとしなくなる、と言うのはちょっと分かる気がする。
     著者が安楽死とはどうなんだろうと迷いながら、安楽死を選んだ人に死の直前にインタビューを内容と聞いて、びびる。どういうセンセーショナルな本なのかと。物見高いだけなのでは?と。

     いやいや、そんなことはなく、自分の中...続きを読む
  • 安楽死を遂げるまで
    安楽死に関するルポ
    安楽死の現場の立ち会いの描写や、患者、家族、医師などの関係者へのインタビュー、取材を続ける中で著者の考えの変化など

    一口に安楽死といっても様々な方法がある
    ・積極的安楽死
    ・自殺幇助
    ・消極的安楽死
    ・セデーション

    医師の手による処置、医師が事前に説明した上で患者の手による処...続きを読む
  • 安楽死を遂げた日本人
    私の父が前立腺がんで全身転移、最後には緩和ケア病棟でセデーションを行いました。
    私自身も、がん専門病院の生命倫理の研究室で事務員として働いていたことから、安楽死は身近で議論されていました。
    それでも私の中で日本における安楽死の是非について未処理のまま。
    そんな時に、ジムでNHKスペシャルの「彼女は安...続きを読む
  • 【お試し特別版】安楽死を遂げた日本人

    希望

    安楽死を認めているスイスなどは当事者のことを真剣に考え日本は逃げていると感じた
  • 【お試し特別版】安楽死を遂げるまで
    生と死は表裏一体のもので、すぐ死が待ち構えているように思っていたが、もしかしたら生と死の狭間には複雑で混沌とした領域があって、一足飛びに超えるようなものではないのかもしれない。その領域について深く考えさせられた。
  • 【お試し特別版】安楽死を遂げるまで
    フィクション、ノンフィクション問わず本当に良い本に巡り合えたと心から思いました。(内容についてはあえて触れませんが)テーマがテーマということも少なからず影響しているのか作者の配慮か、昨今の読者を煽るようなわざとらしい大袈裟な表現もなく白々しいコメントもない
  • 【お試し特別版】安楽死を遂げた日本人
    安楽死を行えるのを自国人だけと定めており、外国人が安楽死できる国は唯一スイスのみである。スイスでは、安楽死用に使う薬品も薬局で僅か数百円で買えると言うから恐ろしい。
  • 安楽死を遂げた日本人

    この本を読んで

    色々考えさせられました。
    安楽死について、緩和ケアについても改めて知ることができ、生き方ももちろん重要ですが、健常な時に死に方を考えることがほとんどなかったですが、家族で話し合うことは非常に重要で、自分のことだけでなく、周りのことも考えていきたいなと思いました。
    何気なく読んだのですが、家族愛など凄...続きを読む
  • 卵子探しています 世界の不妊・生殖医療現場を訪ねて
    世界の不妊治療に関する本です。
    とくに卵子提供に重点を置いて書かれています。

    日本では,第三者の卵子提供に違和感を抱く人が多いのに対し,欧米では,それほどでもない国があるそうです。
    「家」の意識の強い日本と,「個」の意識の強い欧米では,こんなところにも差があるのですね。

    不妊治療について...続きを読む
  • 安楽死を遂げた日本人
    自分には関係ないと思わず、向き合って考えなければいけないと思った。安楽死、一概に賛成とは言えないものの事情は理解できる点が有り、とても難しい。
  • 死刑のある国で生きる
    アメリカ、フランス、スペイン、日本等世界の死刑囚、遺族、死刑制度関係者を取材する事で制度そのものを問いかける本。国は違えど長期刑よりは早く処される方が良いと考える囚人も何人かいて興味深い。
    人を殺して8年で出所して遺族の近所に住む事を受け入れる村もあったが、自分としては死刑囚に長く苦しんでもらいたい...続きを読む
  • 安楽死を遂げるまで
    超高齢化社会を迎えている日本にあるにも関わらず、安楽死の議論が“ほとんど”ないことに、この本を読んで違和感を感じた。あっても良さそうなのに、ないのは、東南アジア同様の日本の文化なんだろう。カナダでは社会保障が抑えられたとの分析もあり、日本でも裏テーマとして社会保障が抑えられるという理由で議論されても...続きを読む