宮下洋一のレビュー一覧
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【お試し特別版】安楽死を遂げた日本人
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試し読み
匿名
購入済み権利の一つとしての死
自分が病気でまさに安楽死を考えているか、友人や知人、家族が安楽死を検討でもしていないと考えないようなことについて、この本はその機会を提供してくれる。
安楽死をする本人とその周囲の人々の感情・思考を具体例を通じて知ることができると同時に自分の立場ではどう感じるだろうかと考えさせられる。 -
Posted by ブクログ
誰だって痛いことや苦しいことは嫌だ。
ましてやその先に「死」しかないのだったら、楽に死なせてほしいと思うだろう。
けれどいま日本では、安楽死は認められていない。
そんななか、安楽死を望む人たちが、どのような手続きを取ってどのように行動していったのかを書いたノンフィクション。
そもそも「死」は当事者だけのものなのか。
遺された家族の思いは考慮しなくてもいいのか。
一番よく聞くのは、「寝たきりになって下の世話までしてもらってまで生き続けたくはない」という意見。
たしかに下の世話をしてほしいかとか、寝たきりになりたいかと言われたら、嫌だ。
でも、それで生き続けることができるのなら、生きればいいと思う。
それでも生き続けることができない人のことを考えたら、それっぽっちのことは人間の尊厳とは何の関係もない。
と、子どもの頃、生まれてから一度も病院の外に出たことがないまま亡くなった3歳の女の子とそのお母さんの慟哭を、同じ大部屋からそっと個室に移って静かに人生をフェードアウトしていった私と同年齢の少女を、小学生の頃目の当たりにしてきた私は思うのだ。
だって、、そうしたら健康じゃない人は生きる価値がなくなってしまう。
とはいえ、大切なことだからこそ、考えは人それぞれ。
充分に議論して、選択肢を増やしていただければいいと思います。
ちなみに
「尊厳死」とは、延命治療の手控え、または中止によって導かれる死。
「セデーション」とは、治療に対する体の抵抗によって生じる苦痛を緩和する目的で、鎮痛剤などを投与すること。意識レベルを下げることで苦痛から解放させるとともに、死までの自然な家庭を見守る医療措置。
「安楽死」その苦しみが来る前に即効性の致死薬を投与して迎える死。
私にとっては、意思の疎通が図れなくなった時が、死を迎える時かな。
痛みには強いほうなので、安楽死ではなく、ギリギリまで痛みと共に生きて、最終的にはセデーションがいいと今は思っている。
感想は軽々には書けないので、今回はこの本を読んで考えた安楽死について、でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレずっと読みたかった本。
尊敬するジャーナリストの宮下氏の少し前に出版された本。
不妊治療と言っても、人工授精、体外受精くらいしか聞いたことがなかった。その2つの違いも明確に知らないくらいだった。
海外では第三者の卵子提供による体外受精も可能だという。
不妊治療の話が出るとほぼ登場する
『諏訪マタニティークリニック』
新聞のトップにもでるような日本ではタブーとされている数々のケースを発表しているドクターだが、この本で知ったのは世界的に見れば、このやり方こそ、世界的に一般的だという。
このドクターの
『昔、たくさん子どもが産まれていたときは養子にだしたりは普通のことだった。精子、卵子の養子縁組と捉えたら良いのではないかと。そして子宮がない人に代わりに産んであげるよと無償で心からいう人がいたらその力を借りる、相互扶助の仕組みにすればいいのだ、と。』
目から鱗の考え方だと感じた。
患者の願いを叶えようとする。
不妊治療で悩んでいる人にはどんなにか心強いことだろう。
不妊治療うんぬんの前に、日本の性教育は、避妊に傾いている。だから、こどもができない方法を知っていても、そこから、子どもは望めばいつでも産める、そういう誤った認識になっているのだとも。
日本で、卵子提供などのハードルはまだまだ難しいだろう。それならせめて、学校の教育現場で出産にはタイムリミットがあり、タイムリミット内でも必ず産める訳では無いことを教えてほしいと思う。もちろん親がすることでもあるが。
宮下氏の
世界の視点を日本にも伝えたい、多くの選択肢があるのに知らないのは不幸だから。
はその直後の文章で身をもって実体験されているから、重みがある。
なかなかセカンドオピニオンまではたどり着けても、他の国の技術まではたどり着けないが、選択肢を調べることの重要性はとても良くわかる。
あとがきの最後の一文が、刺さった。
産んでも産まなくても、子どもがいてもいなくても、あなたが幸せでありますように -
Posted by ブクログ
2022/12/20リクエスト 1
アメリカの死刑囚、ジョン・ウィリアム・ハメルが最初の章に出てくる。彼は3人を殺害、放火した罪で死刑宣告され、執行を待つ身だった。
そんな時に、宮下氏は、面会する。
あまりに澄んだ目をして、刑を受け入れる覚悟が見えたハメルに、かなりの部分、肩入れしているように感じなくもなかったが、他の死刑囚、周りの人々のインタビューを読み進めると、それも仕方ないように思う。
もちろんジャーナリストとして宮下氏が一番残念に思ったであろうが、ハメルの最期のときに立ち会うことができなかったのは、読者としても、消化不良な気持ちだった。
死刑を徹底的にオープンにするアメリカ。死刑囚の一覧表をネットで見ることができる。なんと執行予定日まで。
死刑を廃止した為に加害者と被害者遺族が同じ町に暮らすスペイン。
そして新たな形の死刑、とでも言う警官の銃の発砲が注目を集めるフランス。
死生観、宗教など、死刑は、法律だけで決められるものではない。
死刑囚や未決囚、加害者家族、被害者遺族の声から死刑の意味をあらゆる角度から考える。
何度も、中立の立場で考えたい、と書き記しているのは、それほど、この取材は、自分の根本から覆るほどの様々の考えが流入してきて、プロである氏も心が揺れ動いたのでは、と失礼なことも考えてしまった。
宮下氏は、有名な人達にたくさんのインタビューをしているが、御本人は至って偉ぶることなく、一般人の側に立って話しかけるように伝えている。
コロナ禍で取材もままならなかっただろう。
そんな中でも、なんとかやりくりして、取材、国境超え。さらに、マスクで口もとが見えない中で、どんなにか大変だっただろう。
今回のこの本も、自分にとっては、考えさせられる本であり、宮下氏の本を楽しみに待っていたが、今回も充分に満足させられる内容だった。
安楽死を遂げるまで、などの著書もとても良かったが、この本も私にとって、何度も読み返したい本になると思う。
語学堪能な宮下氏の、これからのますますの精力的な取材、著書に期待してます。
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Posted by ブクログ
世界中の安楽死の状況について、取材人である筆者が実録として記したのが本書。
まずはスイスから。安楽死といえばスイスを思い浮かべるほど、スイスは尊厳死先進国というイメージがある。
ディグニタスやエグジットという実際の団体や、自殺ほう助を行う女性など、ありのままの現実がレポートされ、夢中になって読んでしまう。
それから、オランダや日本など、いくつかの国の状況も語られる。
日本に関しては、死がタブー化されすぎていると思う。死について考えることは、人生について考えることに繋がる。
「死を決める権利」といった概念が本書には登場するけど、深く賛同しながら読んだ。
一方で、死にたいほどの苦しみに対する処方箋として、周囲のサポートの重要性も上げられ、それはそのとおりだと思った。 -
Posted by ブクログ
安楽死が出来ると思うと自殺しようとしなくなる、と言うのはちょっと分かる気がする。
著者が安楽死とはどうなんだろうと迷いながら、安楽死を選んだ人に死の直前にインタビューを内容と聞いて、びびる。どういうセンセーショナルな本なのかと。物見高いだけなのでは?と。
いやいや、そんなことはなく、自分の中で迷いがありながらも、安楽死に携わる人たちを丁寧に見ている眼差しにおちつく。そして何度も出てくる(その人は安楽死を選んだから)もう会えないという言葉を聞くたびに考えてしまう。
それでも、個人的には死にたいと思ったときに、安らかに死ねると思えば、いつでも逃げていいというお守りをもって生きられるような気もする……。あくまでも当事者としてだけれども。残された家族に対しては何とも言えなし、簡単に通りいっぺんに言ってはいけないだろうし、いつか身近な人が安楽死を選んだ時に、自分が経験するのだろう。 -
Posted by ブクログ
安楽死に関するルポ
安楽死の現場の立ち会いの描写や、患者、家族、医師などの関係者へのインタビュー、取材を続ける中で著者の考えの変化など
一口に安楽死といっても様々な方法がある
・積極的安楽死
・自殺幇助
・消極的安楽死
・セデーション
医師の手による処置、医師が事前に説明した上で患者の手による処置、延命治療の停止、意識レベルを下げる処置
「尊厳死」という言葉の定義は曖昧
安楽死を提供する団体
検察も把握していながら暗黙の了解という状態も
安楽死を合法的に行える条件も国によって異なる
余命宣告、回復の見込みがない、耐え難い苦痛など
ただ、医師によってもその判断が分かれる
治療を停止する事で余命が明確になってしまう場合はどうなのか?
精神疾患は対象にすべきなのか?
「安楽死」の選択肢があることで生きることができる人たち
逆に「安楽死」という選択肢を与える事自体が洗脳にあたる可能性
安楽死を選択する人たちの傾向
資産に余裕がある、高学歴、人種、不安症など
家族の存在、特に子供の有無
家族関係など
日本での過去の安楽死事件
果たして安楽死と呼べるようなものだったのか?
臨死状態での処置
本人の意思を確認できない
家族の意思による判断
「日本人」という大きなくくりには違和感
自分らしく死にたいという外国
「迷惑をかけたくない」という日本
筋弛緩剤=死 という単純なものではない
議論の必要性
条件をつけての合法化でも、すべり坂論法的に乱用される危険性
または、雰囲気としての強要が発生する可能性
何が正解かはない
自分の場合を考えてみた
もし自分が末期癌で余命6ヶ月だとして
まだ意識がちゃんとしててある程度動けるんだったら安楽死は選択しないと思う
寝たきりになって常に痛みに苦しめられる状態になったらわかんないかもね
ただ、下の世代のためにも、自分の死に際を見せるためにも選択しない気がする
もし自分の家族がそんな選択をしたとしたら
本人の意思を尊重して受け入れるんじゃないだろうか?
説得とまではいかないまでも、生きていてほしい旨は伝えるけどね
自分にしても家族にしても、その状況により意見は変わりそう
安楽死の問題は有りか無しかだけじゃなくて
本文でも書かれてあるけど、条件の細分化やすべり坂的な乱用や一方的な強要まで議論しなきゃいけないのでかなり複雑だと思う -
Posted by ブクログ
私の父が前立腺がんで全身転移、最後には緩和ケア病棟でセデーションを行いました。
私自身も、がん専門病院の生命倫理の研究室で事務員として働いていたことから、安楽死は身近で議論されていました。
それでも私の中で日本における安楽死の是非について未処理のまま。
そんな時に、ジムでNHKスペシャルの「彼女は安楽死を選んだ」を見て、ダンベル片手に立てなくなるほど衝撃を受けました。数年後の今年、この本を本屋で見つけて「安楽死を遂げるまで」と共に購入してすぐ読みました。
何度も号泣。
けっきょく、まだまだ日本で安楽死の法が敷かれるのはまだまだ先だな…と思うと共に、私の中で安楽死についてはいったんケリが着きました。
最後には、「家族を大事にしよう、きちんと話をしよう、そしてそれぞれの最期の時にはお互いに納得のいく逝き方を探ろう」と思ったのでした。
私は未婚のひとりっ子。父は既に亡くし、母と祖母ひとりの女3人。最近めっきり弱った祖母は、「前はあんたが結婚しないって決めたならそれでいいって思ってた。でもね、やっぱり、今になってみると結婚して家庭を持つって、幸せよ」と言われて、結婚したくなった今日この頃…笑
もしかしたら私が死ぬ頃には安楽死が法的に認められているかもしれない。どんな死を迎えるかわからないけれど、とにかく、愛に溢れた生き方をしようと心に決めたのでした。 -
【お試し特別版】安楽死を遂げた日本人
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【お試し特別版】安楽死を遂げるまで
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購入済み生と死は表裏一体のもので、すぐ死が待ち構えているように思っていたが、もしかしたら生と死の狭間には複雑で混沌とした領域があって、一足飛びに超えるようなものではないのかもしれない。その領域について深く考えさせられた。
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【お試し特別版】安楽死を遂げるまで
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購入済みフィクション、ノンフィクション問わず本当に良い本に巡り合えたと心から思いました。(内容についてはあえて触れませんが)テーマがテーマということも少なからず影響しているのか作者の配慮か、昨今の読者を煽るようなわざとらしい大袈裟な表現もなく白々しいコメントもない
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【お試し特別版】安楽死を遂げた日本人
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購入済み安楽死を行えるのを自国人だけと定めており、外国人が安楽死できる国は唯一スイスのみである。スイスでは、安楽死用に使う薬品も薬局で僅か数百円で買えると言うから恐ろしい。
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Posted by ブクログ
世界の不妊治療に関する本です。
とくに卵子提供に重点を置いて書かれています。
日本では,第三者の卵子提供に違和感を抱く人が多いのに対し,欧米では,それほどでもない国があるそうです。
「家」の意識の強い日本と,「個」の意識の強い欧米では,こんなところにも差があるのですね。
不妊治療について,日本の技術は世界トップレベルといってよさそうです。
が,妊娠率や出産率については,あまり高くありません。
この本を読むと,その理由について納得できると思います。
うわべだけを見て,本質を見失うことは多々ありますが,そうなってはいけないことを,この本を読んで強く思いました。