江頭路子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
児童書だと思って軽い気持ちで読み始めたけど、結構奥が深かった。
秋田と長崎で文通を始める6年生の2人。
母を病気で亡くしたり、父の再婚の話が出たりと思春期の女の子にとっては環境の変化が大きすぎる生活をしている秋田のホノ。
亡き母は、生きていて幸せだっただろうか?との疑問から長崎のコウへ手紙を送る。
コウも亡き祖父を素直に受け入れることができなかった自分の姿を見つめ直したり、発達障害を抱えながらも懸命に生きようとする幼なじみの奮闘を支えたりしながら心の内をホノに打ち明ける。
最後は涙が出るくらい心温まるストーリー。
少年少女の成長と、必ず誰かが味方になってくれるというメッセージが込められ -
Posted by ブクログ
ちょうちょとちょうちょはせんそうしない
きんぎょときんぎょもせんそうしない
こどもとこどももせんそうしない
けんかはするけどせんそうしない
男の子と女の子が海へかけていく、そんな場面場面が谷川さんの詩とマッチしていく…
日常の中にある大きなテーマ。
せんそうが身近に、自分と関係あるものに感じられる。
それでいて説教のようではない。
当たり前のことがただ淡々と語られているから、すーっと自分の中に入ってきて、自分の問題になる。
水彩の絵が淡く、優しく、きれい。
こんな世界が当たり前でなくなるのか。
守りたい、と思った。
子供にも大人にもわかりやすく、
それぞれがせんそうについて思いを馳せ