青山透子のレビュー一覧
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今年の事故を振り返る追悼の新聞記事の解説でも「圧力隔壁破壊説」が公式の見解として、この作品の著者や森永卓郎さんの「外部衝撃説」が注釈として否定されていた。結論から言うとどちらの立場からの疑問点を払拭するような真実は見えてこない。ますます謎が深まったような気持ちになる。ただ、ヒステリックにも感じるほどの巨大な闇へ対して真相究明を求める執念は伝わってくる。最高裁上告棄却での吉備さんの「戦争で父親を奪われ、JALに夫を奪われました⋯」と言う感想の言葉に、戦前の「お国」と同じ権力構造かと背筋が寒くなるものがあったが、「真実に時効はない」と言う青山弁護士の言葉に少しだけ光を見た。
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違う本を買う目的で本屋に行ったが、タイトルに惹かれて「なんか今年のこの夏だからこそ読んでおかないといけないのでは?」と感じてしまった本2冊買ってしまいました。そのうちの一冊がこれ。当時小学生でしたが、友達のうちでこのニュースをテレビで見てたのを鮮明に覚えている。
“知らない”ってことは罪だとつくづく感じてしまいます、毎年8.12になるとニュースで御巣鷹山の慰霊登山の模様が流れてくるが、まさかこのような“真相”があったとは全く“知らない”ことでした。ボイスレコーダーが開示されない限り本書に書いてあることはあくまでも“憶測”かもしれないが、本書著者青山さんの調査研究を読むと“真相”としか言いようがない。毎年のテレビではたしか日航機墜落“事故”というタイトルで報道されていると思う、しかし本書もそうだが青山さんは日航123便墜落“事件”というタイトルを使っている。最初見たときそこに違和感を感じたが、なるほどそういうことか!とわかる。
まさしく闇の“事件”だと思う。決して起きてはならないことだし、信じられない出来事。40年間にわたり国や企業や政府が必死になって隠蔽をしないといけないわけだ。
日本の社会、日本の企業の縮図ですわ、結局は我が一番大事。途中でフジテレビのことも書かれてましたが、私は自分のいる会社に重ねて読んでしまいました。ほんとにくだらない。
どれだけの先進国になっても所詮は上辺だけで、こういった対応については世界から見ると最も遅れてるやん!世界から見るとわけわからん島国なんやろなあー -
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以前青山透子の著作に初めて触れたとき、日航123便墜落事故をめぐる数々の目撃証言や矛盾点に色めき立ち、こんなにも公式発表と違う世界があるのかとワクワクした記憶がある。ファントム2機の追尾、オレンジ色の物体、ガソリンとタールの臭い、炭化した遺体 - どれも謎解き的な構造を持ち、彼女の筆致も相まって一気に引き込まれた。
今回本書を読んで改めて思ったのは、やはり慎重な検証が不可欠だということ。CVRの非公開や相模湾での捜索消極など、政府側の対応にツッコミどころが残るのは確かだし、情報公開のあり方や初動対応の課題を指摘する意義は大きいと思う。ただ、青山氏の主張は目撃証言や推論に依る部分が多く、圧力隔壁破断説を覆すだけの決定的な物証は提示されていない。異常外力の着力点という言葉に強く引っ張られているが、飛行機の通常動力以外の力という広い意味で使われている可能性を考えると、必ずしも外部衝突を示しているわけではない。同様に、外務省文書に「事件」と記されていたことに過剰にこだわる論調にも、言葉のイメージに引っ張られすぎている印象を受けた。
結局のところ、「物証がないのは政府が隠したからだ」「公開されていないのは都合が悪いからだ」という論法を採る限り、いくら反証しても「それも隠された」と言えてしまう。この構造は反証不可能であり、科学的議論とは言えない。最初に感じたワクワクは、反政府バイアスと権威バイアスの二重のバイアスに自分自身も乗せられていたのかもしれないと、冷静に振り返ると思える。
総合的に見れば青山透子氏の問題提起は事故の記憶を風化させず、検証を続けるために意味があるとは思うが、合理性の観点では国交省の公式説明(圧力隔壁破断説)の方が現時点では優れているというのが自分の結論かな。新たな確たる物証が提示されない限り、この立場を変える理由は見当たらないと思う。 -
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日航123便の墜落事故については、当時まだ自分が生まれる前ということもあって、どんな出来事なのかあまり詳しく知らなかった。全部が全部まるっと信じられるかといわれたら何とも言えないところではあるけども、公式発表された情報と目撃証言の食い違いを埋めるように検証していくと、ここで紹介されてる筋書きが本当のことなのではと思ってしまう。それくらい謎が深く、いろいろ勘ぐってしまう事故なんだなと再認識。ただ、この一連の出来事がその後の日本経済に多大なる影響を及ぼした可能性があるという指摘には、背筋が凍る思いがした。もしそうなのだとしたら、これからも日本は経済的にアメリカには頭が上がらないということになる。一体、真相は…
本書は、マンガで各場面を描いていて、森永氏のシナリオが理解しやすい構成になっている。この本に書かれていることが真実かどうかは別として、1つの説に触れてみたいという人にはピッタリの作品だと思う。 -
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1985年の日航機墜落事故は、リアルタイムで報道ニュースを見聞きしていた世代です。『クライマーズ・ハイ』(フィクション)などは既読ですが、ノンフィクションは初めてで、初めて知る事実が多く、衝撃的な内容で辛くもありましたが、深く考えさせられました。
元日航客室乗務員である著者の青山透子さんは、その経験に裏打ちされた多くの事柄を背景に、多くの目撃証言を掬い上げ、犠牲となった乗客・乗務員の無念、遺族の想いに真摯に向き合っています。
多岐にわたる証言・資料により、事件性の疑念を記すも、決定的な証拠提供には至らず…。事故発生から数十年経過すれば、当然一般人が物的証拠を示すのも困難で、厳しく高い現実の壁が立ちはだかります。誹謗・中傷もあったようです。
それでも青山さんは、2010年来、事故調査委員
会の調査結果に疑問を抱き続け、自ら調査し多数の事故関連書籍を継続出版しているようです。凄まじい執念を感じます。前に進むことイコール真相を究明し続けることなんでしょう。
私たちの40年に亘る(原因とされた)「整備不良による圧力隔壁の損傷」という認識は何だったのでしょうか? 真相は闇に葬られたままになるのでしょうか? 全ては、当時から遺族を始め関係当事者が納得する説明が為されていれば…と思うばかりです。真の原因究明と安全・危機管理体制の構築、犠牲者の鎮魂を望むばかりです。
2024.3、森永卓郎氏の『書いてはいけない』が脚光を浴び、そこで触れられていた一つが、日本航空123便墜落事件とのこと。本書(2017刊行、2020文庫化)再注目のきっかけとなったようです。ぜひ多くの人に読んでほしいと思える一冊でした。 -
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『いつか真相がわかる日が来るのだろうか…』
1985年8月12日。日航ジャンボ機123便が群馬県・御巣鷹の尾根に墜落し、乗員乗客524人のうち520人が亡くなった事故の真相を追うノンフィクション作品。2018年本屋大賞のノンフィクション部門にノミネートされ、のちに文庫化。
単独機では世界最多の死者を出した飛行機事故であるが、著者の青山透子氏(元・日航CA)は事故ではなく事件であると主張する。機体の整備不良と調査委員会は結論づけたが、本書を読むと確かに何かがおかしい。国家ぐるみで隠そうとした真実があったのではないかと疑ってしまう。
仮に本書の推測が事実だとすれば、歴史は隠蔽されたことになる。ただの飛行機事故ではない。しかし、隠蔽するには関わった人が多すぎる気もする。自衛隊員の全員が墓場まで持っていけるのだろうか。いずれにせよ闇が深すぎる。
元同僚の無念を晴らしたいと思う著者の熱量には胸をうたれた。TV番組で再現VTRは何度も見たが、事故の裏側にこのような疑念があったことは知らなかった。墜落からもうすぐ40年。自分が生まれる前に起きた事象だが、風化させてはいけないのかもしれない。 -
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読んだのは単行本版。
読み始めると、著者が新人スチュワーデス時代に先輩たちにどんな指導を受けて、どんな風に仕事を始めたかということに紙幅が割かれていることが分かる。
このことが墜落事故のこととどんな関係があるのか、読み進めるうちにじわじわ分かってくる。
プロとして働くこと、自分の仕事に誇りを持って働くこと、そうしたことがなかなか難しくなってしまったのは、いったい何が原因なんだろうと考えさせられる。他のあらゆる業種に共通する問題があるとも感じる。
学生たちとともに新聞記事や地元の人の証言などを丁寧に追いながら事故ついて考えていく姿からは、自分たちの力ではどうにもならない何か大きな(悪い)力に翻弄されているのか、と無力感を感じるだけではだめでしょうということも伝わってくる。
子どもの時の記憶なのであてにならないが、この事故が起きた当時、よく飛行機事故があったり、熱帯雨林に飛行機が墜落した…みたいな映画を観た気がしていて、もし自分が飛行機に乗っていて墜落したら、とやたら心配していた気がする。
大人になり飛行機に乗り、多少揺れても航行に影響はありませんとアナウンスがある度に、「ほんとか?」と思ってしまうのはその時の記憶が蘇るからかもしれない。