青山透子のレビュー一覧
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青山透子『日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす』河出文庫。
日航123便墜落の真実に迫るノンフィクションである。日航123便の墜落は事故だったのか、それとも事件だったのか。著者の青山透子は一貫して、後者の事件説を主張している。
戦時中の大本営発表、東日本大震災による福島第一原発事故や新型コロナウイルス感染禍での政府の対応を考えれば、日航機墜落の本当の原因を政府が責任逃れのために隠蔽したとしても不思議ではない。
また、青山透子の提示する事実やデータからすれば、日航機墜落は事件だと言うのは信じるに値する。もしかしたら提示されていない事実やデータでその説を強力に覆すものがあるのかも知れない -
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森永さんの『書いてはいけない』からこの本に来ました。記憶に残る日航機墜落事件。謎が多いことも知っていましたが、この本、すごかったです。膨大な資料を読み、多くの人から直接話を聞いて書き上げた力のある文章にガッツリ引き込まれました。民間機が自衛隊に撃ち落とされたとか、証拠隠滅のために火炎放射器で焼いたとか、いやまさかと思うけど、こうしてみると信憑性あるなあ。2024年の海保機と航空機の衝突事故についても言及があり、興味深く読みました。自分が知らなかったことっていうか、実は知らされていない事がまだまだあるんだと思うとゾッとする。何より被害者遺族の方々の心情を考えると怒りさえ覚えます。
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ネタバレ森永卓郎さんが他界された3日くらい前、たまたま宮崎美子さん個人のYouTubeチャンネルで森永さんの著書「書いてはいけない」が取り上げられているのを見て、さらに森永さんがゲスト出演されていた時の回のも見て、これはどうしても「書いてはいけない」を読まねばと思った。
「書いてはいけない」は政財界のトップや著名人の中では誰でも知っていた「絶対言ってはいけないタブー」であった「日航機事故の真相」「ザイム真理教」「ジャニーズ」について、書けば、リアルに「消される」危険があるから書けなかったものを「余命4ヶ月宣告」を受けたことを逆手にとって「今さら消される心配が無くなった」から真実をぶちまけるために森 -
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内容はもとより構成が秀逸で最後まで一気に読破。最後まで慎重な言い回しに徹しており、歯切れが悪い印象であったが、巻末の森永卓郎氏の解説(文庫本のみ)を読んでその理由にも納得。本作品は筆者の博士論文をベースとしており、博士論文というものは卒業論文とは比較にならないほど厳密な論証が求められ、憶測は絶対に許されない、とのこと。
その意味において、森永氏の本作品から推測される大胆な仮説(たぶん真相)と、それが引き起こした可能性もある昨今の日本の置かれた米国隷属の現状に身震いに近い衝撃を受けます。。
#ショックドクトリン
#1985年8月12日
#日航123便
#青山透子 -
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日航123便墜落事件の関係者がフライトレコーダーの音源公開を求めて、事件自体やその後の対応に不信・疑問を持つ著者の青山透子氏や弁護士と共に裁判を起こす物語。またその記録・資料。読んでみて分は原告にあると感じる。が、JAL側(弁護団含む)・政府・裁判所の対応は。。
著者青山透子氏の取材力や執念をものすごく感じました。
世の中に出回る情報や事象のすべてに信憑性があるのかどうかを疑う視点が必要と感じた。ファクトチェックは重要であり必然!
事件(個人的には事故とは表現し難い)当時は生まれていない年齢だが、森永卓郎氏の書籍「書いてはいけない」を読み、本件に興味を持った。この事件は闇が深いのですね、、 -
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奇しくも、この本を読み終えた11/10付の産経新聞記事に、JAL側が一般公開している123便の事故後の後部圧力隔壁を、事故の教訓として、一般公開されていることを知りました。これはJAL側が事故はあくまでも後部圧力隔壁の破損によるものと、一方的に主張しているに過ぎないのではと思われました。
青山さんらが掴んだ証拠の、異常外力着力点による墜落原因は裁判で、取り上げられることもなく、ボイスレコーダーや、フライトレコーダーの開示を斥けられ、吉備素子さんの訴えを棄却した、この国の司法はいったいどうなっているのか?ただただ疑問だらけの、この国の情けなさを露呈しているとしか思えてなりませんでした。
この国の -
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日航123便はなぜ墜落したのか
森永卓郎 青山透子 前山三都里
国家による隠蔽と陰謀を紐解き覆す為の
証拠を得る事はほぼ不可能であるが
その後の状況証拠を継ぎ合わせることで
嘘と嘘の間にある矛盾と繋がりによって
鮮明に浮き出してくる姿形を発見する事は
充分にある得る
青山透子さんと森永卓郎さんは
とてもリアルな推測を導き出した
特にこの本では経済学者でもある森永卓郎さんによる
エピソード5「密約の代償」がこの本で示された説を強烈にフォローしている
この推測された陰謀は中曽根内閣に始まり
小泉内閣と裏で糸を引いていた竹中平蔵が仕組んできた売国政策と
実に良く符合しているのも事実であろう
欲を言 -
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1985年8月12日から39年
昨日読んだ森永卓郎さんの著書に紹介、引用された青山透子さんの本を読む。
「1スチュワーデスの視点から」当時の資料などからのシミュレーションを読むだけで胸が苦しくなる。乗客の手紙、客室乗務員のエピソードが辛い。
青山透子さんは事故当時を知る日本航空の客室乗務員。具体的な証拠や目撃証言を丹念に積み上げ、事故原因を明らかにしようとしている。
その中には上野村の小中学生の文集も含まれている。目撃した子ども達の文章が、説得力を倍加させる。
「この事件で命を落とした人々への供養は、まだ生きている関係者が『真実を語ること』、それだけである。」
明日は8月12日。
遺族はどん -
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日航123便墜落事故の真相が知りたくて、「墜落の新事実」に引き続き読んでみた。
前著『墜落の新事実』では、目撃者の証言から真相に迫っていたが、今回は「遺体及び証拠物である遺物」の化学的分析結果から、墜落に関する事件性を問うものである。
読み進めていけばいくほと疑惑は高まるばかり。
運輸省(当時)が情報公開法施行前に、日航123便墜落関連の資料をおよそ1トン分も破棄したのはなぜか。証拠隠滅としか思えない。
整備ミスが墜落の原因とされているのに、「遺族への配慮」という理由で、コックピット内の機長、副操縦士、航空機関士と管制官とのやりとりや会話を公開しないのは、公表されては不都合な真実があると思われ